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進化を求める私(その51)・自我と他我とパソコンゲームの世界観-c
http://www.asyura2.com/11/bd60/msg/117.html
投稿者 元伊勢80社 日時 2011 年 9 月 01 日 09:26:55: QltTAR96mRc1.
 

@ 『自我』と『他我』とは
 これは哲学上の問題であり、禅問答のような問題である。

 自我とは、自分自身の『我』であり、これについては何の疑問も問題もない。
 他我とは、他人にも自分と同じように『自我』があるのかという疑問が生じる問題である。

A 他我は存在するのか
 単純に考えると、自分に「自我」が存在するのだから、他人にも「他我」と称する「自我」があるはずである。(至極当然の話である)。

 ところが、哲学者は疑問を持ったのである。実に暇人なのである。『もしかすると、他我は存在しないのではないか』、と。

B 他我が存在しないケースの考察

@ 夢の場合
 貴方が夢を見ている場合に、夢に登場する「他人」に「他我」は存在するだろうか。夢であるから存在しない。

A 映画の場合
 貴方が映画を見ている場合に、映画の登場人物に「他我」は存在するだろうか。映像は虚構だから存在しない。

B 1万年後の超ハイテクなパソコンゲームに貴方が飛び込んだ場合
 3次元立体構造の筋書きの無いパソコンゲームに、貴方の全体が飛び込んだ場合に、登場人物に「他我」は存在するだろうか。パソコンゲームは虚構だから存在しないだろう。

 だが、他人も貴方と同じようにパソコンゲームに参加している場合に「他我」は存在しないと断言できるだろうか。この場合には他人が意思を持って行動しているから「他我」が存在するのではないだろうか。

C 我々はパソコンゲームの中で「自我」を演じているだけではないのだろうか
 たとえば、現代の学校教育ではパソコン授業が重視されるようになってきた。パソコン画面を見ながら理科や社会の勉強も可能になったし、歴史教育も当然のように行われる。
 (たとえば今のパソコンで、日本史や世界史の国家の興亡の推移などを動画で見られるのは常識である)。

D 1万年後には歴史教育・道徳教育・適正診断・性格診断などがマルチで行われる
 貴方が専用のカプセルに入って、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の「五感の作用」を伴って、3次元世界のパソコンの中で体験学習をしたとしたら、それは現実と虚構の区別の付かない世界に陥るのではないだろうか。

 貴方は、そのような環境下で『これは虚構であり実在しない』、と断言できるであろうか。

 『我々の世界が絶対に虚構ではない』、と断言できるであろうか。

 

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