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表の体育 裏の体育: 日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛錬法 解説 神田昌典 表面的欲望のロボット化に反省
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投稿者 たけしくん 日時 2017 年 6 月 01 日 10:08:19: IjE7a7tISZsr6 gr2Cr4K1gq2C8Q
 

(回答先: 非常識な成功法則 神田昌典 魔法のランプをこする方法→ 投稿者 たけしくん 日時 2015 年 3 月 14 日 15:43:33)

表の体育 裏の体育: 日本の近代化と古の伝承の間に生まれた身体観・鍛錬法
著者: 甲野善紀
https://books.google.co.jp/books?id=ygcyCwAAQBAJ&pg=PT205
解説
神田昌典
 ガン皿者か、病名を告知されるーー。
 本書を読み終え、私は、そのような衝撃を受けている。告知を受けたのは。私自身であり、私の家族である。
 裏の体育。その知識に疎かったために、自分自身の身体、子供の身休、そして精神までか蝕まれてしまっていた。認めるのは大変辛いことであるが、甲野氏が本書で指摘する、さまざまな症状か起こっているのだ。

 この本に書かれている知識を私か持たなかったために、私の娘の歯は人変弱く、少しでも磨き残しかあればボロボロになる歯質になってしまっている。息子は身体を動かすことに面倒になり、ゲームのことで頭が一杯だ。父親としては、取り返しのうかない過ちをしてしまったと悔やんでも悔やみきれない。
 さらに辛いことかある。それは私自身についてである。
 私は経営コンサルタントとして、いままで何万人もの経営者に、即効性のある情報を提供してきた。その結求、短期間
で業績を急回復する会社、そしてサラリーマン独立後、数年間で億を超える年収を稼ぐ起業家を、数多く作り出してきた。
 しかし光を当てれば、同時に闇は濃くなる。
 売上げをあげる強力な手法であるか故に、哲学のない経営者まで結果をあげることになってしまった。いまから思えば、
売れるようにしてよかったのか、と疑問に感じる商品を販売する会社まで成功させてしまったこともある。
 私にとって、甲野氏の言葉は、自己否定の連続である。
 甲野氏は、指摘する。
「自分の幸せは、他人に奉仕することによってもたらされるものであり、そのためには、他人に奉仕し、喜ばれることを
すればよい」と説く人もある。「情は人の為ならず」という諺が昔からあるとおり、皿本的にこの言葉に誤りはないであろ
ろう。だが、この言葉を経営原理にまで持ち込み、現代、目先の欲望や願望にのみとらわれやすい人々の心をさらにくす
ぐって、それによって会社か栄えたとしても、人間にとって、また、地球にとって、どれほどの意味かあるであろう.
(二九三頁)

 これは私のみならず、現在のほとんどの企業経営者にとって、感情的には受け入れがたい指摘だろう。なぜならほとんどの経営者が、「他人に奉仕し、喜ばれることをする」、いいかえれば、「顧客ニーズを満たすこと」か企業繁栄の根幹であると信じているからである。
 顧客ニーズを満たすこと。それは企業の業績を伸ばしはする。しかし哲学を持たず。単に顧客に迎合することで、人間にとって、環境にとって最悪の結果が生じている。消費者は目先の欲求に極めて弱い。ゲームにしか熱中できない若者を生み、すぐボロボロになってしまう歯を持つ子供を生んでいる。
 しかも、その環境破壊の進行状況について、われわれは体感しにくくなってきている。顧客ニーズを満足させることが企業の繁栄の鍵だと考えた経営者は、顧客心理を計算し、壮大な劇場空間を用意した。たとえばショッピングモールでは、財布の紐が緩むのは、黄昏時だという心理を利用し、昼間から黄昏を演出する。人が水場のまわりに集まる心理を利用して、噴水をつくる。
 このように我々を、幻想の空間のなかに収り込み、そして消費を最大化させる。高度に洗練された資本主義によって演出された人工的な環境のなかで、我々は何が自分達にとって正しいことなのか見失ってしまう。リゾートホテルで癒されていると勘違いしながら、自然の破壊をストップさせることができない。消費活動の場が、現実を体感することを避け始めたために、我々は地球の、そして自らの身体の、環境破壊を抑えることかできなくなっている。

さらに甲野氏は、現在、流行っているイメージ法による自己実硯、願望実現にも警鐘を鳴らす。

 現代、世に流行るイメージ法の多くは、なまぐさい現実主義を匂わせた無反省、無節操なものか多すぎるように思われる.そのため、このイメージ法を志向する人達は.いつの間にか、マイホーム、入試.恋愛、結婚などの表面的欲望のロボットになってしまうおそれかある。(二九三頁)

 私は頭を抱えた。またもや自己否定だ。
 私はイメージ法を使って、自分の夢を実現してきた。また、その夢を実現する方法を、多くの人に教えてきた。その結果、何人もの億万長者を生んできた実績がある。
 しかし、それは、表面的欲望のロボットに自分自身がなってしまったということではないのか?影響されやすい、自分自身という中心を持だない人びとを、表面的欲望のロボットににさせてしまったことにならないのか?
 そのように深く反省せざるを得ない。自分が正しいと思っていたことをやり遂げた後に、大罪を犯していた可能性かあるという事実を直視することは、正直、辛い。
 確かに、いまから思えば、私自身か一時期、表面的欲求のロボットになってしまっていた。リゾートクラブの会員権を買い、クルーザーに乗り、食事は高級レストラン。現在の成功モデルといわれるよう表面的な欲求をすべて休験してきたといっても良い。しかし、そこには憧れていた、幸せはなかった。世俗的な意味で成功すればするほど、子供の心は離れていく。金の力に頼れば頼るほど、際限のない消費欲求を繰り返すのみであり、本来の健康的な生活、幸福な生活からは遠ざかっていく。
 現在、企業が顧客ニーズを満たすことに全力を注ぎ、巧みに顧客心理を計算する状況を考えれば、我々が表面的欲望の催眠術から覚醒するのは極めて困難だといえるだろう。表面的な欲求を否定することは簡単だが、欲求を持ちなから押さえ込んでしまっては、それはさらに歪んだ形で噴出する。しかし、この状況を、いまのまま放置することのつけは大きい。それは自然を蝕むし、我々の身体を蝕むことになる。さらには、本書が「癌の次は精神病である」という予言をしているとおり、我々の精神を蝕んでいく。だから。いまこそ、その困難に徹底的に向き合わなければならない。我々は、その最終時期にきているといると思う。その意味で、本書の文庫本化は、必然のタイミングだったといえよう。
 本書は当初、1986年に出版された。しかし17年前の著作とは思えないほど、甲野氏のメッセージは、極めて今日的な内容になっている。1986年といえば、当時はレーガン大統領、サッチャー首相が参加した東京サミットか開催された頃であり、日本の経済力が世界に認知され始めた時代といってもいい。バブル経済が宿り、贅沢、利便性、消費


https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/B019DLKWFY/asyuracom-22  

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コメント
 
1. たけしくん[136] gr2Cr4K1gq2C8Q 2017年6月01日 10:14:16 : Tkd1B4jCF0 : OipPmW47T2Y[82]
アマゾンレビュー

猿のごとく読み、人のごとく考える・その12

・サノーさん一言コメント
「西洋医学・東洋医学、体操と武術、身体と心を「表と裏」という一体構造で整理し、解説してくれる一冊。主な例として明治期にブームを起こした肥田式強健術を取り上げている」
【サノーさんおすすめ度★★★☆☆】
・ウノーさん一言コメント
「明治以降の急激な改革で失われた『裏の体育』を綿密な研究と観察から、現代に浮かび上がらせた快作です。『表と裏』を結び付け、一つの体系としてまとめあげた『肥田春充翁』の実像が蘇る一冊です」
【ウノーさんおすすめ度★★★★★】

・サノーさん、ウノーさん読書会
サノーさん(以下ウ):あやしいよね、ふつーに。強健術って言われても、現代を生きる我々には非科学的、オカルトとしか思えない。
ウノーさん(以下サ):あら?その割には、熱心に読んでたじゃないですか。
サ:「表と裏」という表現で、医療の近代化、教育の変遷、日本人の意識の変遷が描かれているところが面白かった。特に明治から昭和にかけての「裏の体育」への弾圧と日本人意識が強制的に変えられていったとする説には、一定の根拠があり、説得力があった。
ウ:そうですよね。いまでいう「心理学」や「スピリチャル」なことも、最近になって海外から上陸しているかと思いきや、はるか昔の日本人がもち合わせていたと書かれています。
サ:それが、意図的に、強制的に書き換えられたと、この本では言いたいんだよな。
ウ:それについて丹念に取材し、検証を重ねた甲野先生は素晴らしいです。おかけで「表」に出ることのなかった「裏」の偉人たちの業績を偲ぶことができるのですから。
サ:でも途中で「肥田式強健術案内本」になるんだよな。表と裏をつなぐものが武術で、そこから、さらに踏み込んで融合を果たしたのが、肥田さんだと。
ウ:これだけの研究をされた上でのご紹介ですから「肥田式」の凄さが伝わるんです。
サ:まぁ、ね。。。ヨガの人もそうだったけど、自分の身体について極めていくハナシって、みんな似てるよな。究極は物理法則なんて飛び越えて、自由自在になっちゃうんだよ。
ウ:それが真実だとしたら、サノーさんが好きな「整合性」が取れますよね。
サ:それはまぁ、そうなんだけど。この本の『補遺』に書かれている「ある分野、ある状況下では、ごく常識的なことも、異なる分野や異なった状況下では、そのことがひどく奇異、不思議にみえてくることがある」という一文が、この作者の本音だし、この手の研究者、探究者の悩みだよな。
ウ:ですね。いまだに西洋的で科学的なことが「表」で、その対極が「裏」なのが一般的ですものね。ただ、それがいつまでも続くかどうかは、わからないですよ。そろそろ、「裏と表」が入れ替わる時期かもしれませんし。
【了】


4.0後世に、継承すべきもの。
表の体育(西洋科学・医学)が、幅を利かせている昨今ではあるが、表だけでは説明できないモノ=裏の体育(非科学的だが、経験に裏打ちされたもの)が、確実に存在する。

裏の体育というと、不思議なものというより、怪しい宗教と結びついて、胡散臭い感じがするが、決してそのようなものばかりではない。

この世の中には、現代科学では証明・説明できない摩訶不思議なモノで溢れている(存在の、信・不信を問わず)。

表と裏をつなぐものとして、肥田春充の人生(ハンパない、俄かには信じがたい)を紹介しているが、著書の引用部分は、若干読みづらい面もある。

表が万能で、裏が不要と簡単に割り切れるものでもなく、お互いに存在を認めあい、補い合うべきものであろう。

光(表の体育)強ければ、影(裏の体育)も、また然り。

5.0まっすぐ剛速球の本。神田昌典氏が寄せた解説にも注目!
「バカの壁」の養老孟司、「スラムダンク」の井上雄彦との対談や、NHK人間大学で、急速に注目されている古武術家・甲野氏の処女作。
公に認知も奨励もされていない民間の各種健康法・鍛錬法を「裏の体育」と名づけて紹介しています。
戦前の日本で隆盛を誇り「裏の体育」のルーツといういうべき「霊術」をはじめ、「表と裏」をつなぐものとして自らが研究している「古武術」のほか、伝説の体育家・肥田春充の「肥田式強健術」などについて、簡潔に知ることができます。
最近でこそ、「声に出して読む日本語」の斎藤孝さんなどがこういった身体技法を伝え始めて、一般にも受けいられてきていますが、本書の単行本が出された18年前にはまだまだ日陰の存在でした。そういった意味でも画期的な本です。
さらに、著者自身の体験を踏まえ、「人間にとっての自然とは」という問いを投げかけ、現代社会に対しての鋭い問題提起を行っています。その指摘は真っ直ぐ過ぎるほど真っ直ぐで、こちらの身が正されます。
願望達成法として喧伝されているイメージ法についても、そのマイナス部分に触れており、イメージ法がますます一般化している今こそ読まれるべきだと思います。
極めつけは、文庫本化に当たって、経営コンサルタントとしてカリスマ的存在となっている神田昌典さんが解説を書いている点。今後のビジネス、経済に、甲野氏の考えがどう活かされていくのか? 興味深い解説になっています。
こんな真っ直ぐな本が版を重ね、しかも文庫本化されるというのは、日本もまだまだ捨てたものではないと感じます。
最初は違和感を感じるかもしれませんが、じっくりと読んでもらいたい本です。
50人のお客様がこれが役に立ったと考えています

5.0実は名著でした
体育に、表も裏もあるのか?というのが本書を読む前の感想でした。しかし読んでビックリ。これが裏の体育か!という驚きと、良くここまで調べたなぁ、という驚きが相乗効果を生み、感動してしまいました。

特に圧巻なのは肥田式壮健法についてです。

本当にこんな人がいたのか?

いたのならなぜ現代にその足跡が残っていないのか?

この人って単なる超能力者じゃないの?

あらゆる疑問が吹き出てきました。しかしここまで正確な記録をもとに書かれていると、やはりこのような人が存在したことを疑うすべはありません。

こういう人が歴史からある意味抹殺されているところが、「裏の体育」という事なんでしょう。

とにかく知的好奇心を満たしてくれる面白い本です。


5.0人類の超克
領域を横断する多彩な交流で有名な
古武術研究家による処女作である。

著者は日本の伝統文化を核に直感と体験によって
打ち立てられた身体観・鍛錬法を裏の体育と呼び、
主に肥田春充という人物を詳しく取り上げるのだが、
この人の強靭ぶりが冗談みたいに恐ろしく凄まじい。

人間離れして優れた体力と頭脳を伝えるエピソードが
これでもかといわんばかりにどしどし紹介されているが、
資料の質や量からいってまず話に嘘はないと思われる。
いわゆる超人というのはどうやら実在することがあるらしい。

人類の可能性の極限すらほの見えるといえそうである。
本書に引用されている肥田の言葉を引用する。

「一千夜の連続、虚無探究によって、私自身は人世に
ついては、原理的に尋ね入るべき何ものも無くなった。ただ
空の空に辿り来たりて、ただ神と我のみになった。虚無の
自覚による虚無中の自覚、私我の一点を容れざる人生観、
世界観、宇宙観、照々乎として皎々焉(こうこうえん)たり。

…有りて在るものはただ唯一神のみである。絶対無限に
対するとき、一切の対人的、対社会的思念は全的に消融し
去って、一挨(いちあい)を留めない。」(201〜2頁)
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています


5.0感動
今まで読んだどの本よりも心に響く作品だった。忘れかけた人間の本質、これからの自分の生き方に方向性を持たせられた一冊。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています


5.0健康本
甲野さんの本は本当に大好き 
常識にとらわれず本質を鋭く見抜いていて感動する 

武術の本というより健康本
健康に関心のある方にぜひオススメしたい 

この作品では噛み合わせにも触れていて
何でも知ってるなあと感心した  
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています

5.0身体のエクスパート達が何故強い関心を持つのかが分りました
2004年初版。2013年に故伊藤昇氏の本で初めて肥田春充翁の事を知りました。伊藤昇氏もかなり肥田式強健術に関心を持たれていたようでした。初めて見る肥田氏の体付きは今の日本人とはかけ離れ、強いて言えば、時津風理事長として相撲界をリードしていらした双葉山関の写真を見ている様な気がしました。

ですから、甲野善紀氏の本で肥田春充翁の事を丹念に載せた本があると知り、楽しみに読みました。319頁の本の内、135頁が肥田式強健術についての第三章ですから甲野氏の熱の入り方が分ると言うモノです。肥田式強健術ならびに肥田春充翁のことについて書かれている本は中々ないので、一気に真剣に読みました。食の事から、人としての在り方に至るまで、更には伊豆の自宅での稽古など、初めて知る事ばかりで大変に驚きました。

人間、ある程度の知名度や業績を得た場合、それを組織化して後世に繋げ様とする動きが、どんな素晴らしいと思える人でも、必ず出ます。が、肥田氏はあくまでも真理探究の人として生涯を終えていかれた、最近では珍しい人物である事が分ります。書籍を何冊も出された方なのに、そして、当時は熱狂的なファンが多数存在していたにも関わらず、今の世では極一部の人にしか記憶されて居らず、実に不思議で、裏の体育と甲野氏が銘打たれたのも分る気がします。

人気経営コンサルタントとして活躍されている神田昌典氏が本書の解説を書いていらっしゃる事も驚きでしたが、『イメージ法を使って自分の夢も、また多くの人達の夢も実現して来た』から、甲野氏の警鐘に頭を抱えている旨が書かれており、私も神田氏の本は随分読んで来ましたし、彼が育てた企業の企画にも参加した事が有りますので、思わず苦笑してしまいました。しかし、書かれている事は読者である我々も真面目に考えなくてはならない事なのです。武道も、呼吸法も、色々なジャンルにイメージ法が定着をしていますが、何故、甲野氏がイメージ法を出来るだけ避けているかもこの本で初めて分りました。

本書をお読みになる方の中には、時代錯誤、と捉えてしまう方も有るかも知れませんが、人が人として思った通りに生きて行ける、ある意味では今よりももっと自由な環境が肥田氏の時代には有ったのではないか、と言う気もします。人間の歴史は何が変ったかと言うと“自由度”である、と言う人も居る位、自由度は大きくなった様に感じますが、本当にそうでしょうか。便利なものは確かに増えましたが、思考や工夫と言う自由は使いこなせているのかな、と思わず自問自答をしてしまいました。

今はスマホなどで誰かと繋がっていないと安心出来ない若者が沢山います。それはより大きな自由を与えられた時に、自分一人で遂行出来ない、と言う事にもなりかねません。それは若者だけでなく、どの年代で有っても自分の人生で何をなすべきかがしっかり把握していないと、世俗の幸せと言う名の寄り道が多くなってしまいます。私ももう一度自分の人生で自分が追求する事をじっくり考えてみたい、と反省しました。

02.20.2015.追記: 肥田翁の事が知りたくて、すっ飛ばし気味に読んだ第一章・ニ章ともう一度読み直している。霊術と言われるものが大正から昭和に掛けて如何に繁栄・衰退をしたのか、が裏の歴史として良く分る。学校の歴史では殆ど触れない、人間臭い部分でも有り、法が如何に改正されても人間の中には不思議なものに呼応し、また、病を癒す為に形振り構わずに霊術に飛びついて行った歴史は、根底に流れるものは今と全く変わっていない。当時の新宗教には今や大手教団となっているものもあり、唖然とする。まして『合気道の一派には戦前の有力霊術団体のノウハウを…』とあるのは、私が10年に渡り関わって来た団体ではないか?霊術を単純否定するものではないが、こうした歴史を知らずに世の中の不思議に飛び付く一般大衆は明治の時代も、昭和の時代も、そして今も全く変わってはいないのだ。

02.28.2015.追記: 肥田翁の食に対する節制が凄まじく見えるのは、自分の意地汚さの故であろう。肥田翁は自分の体内に運び込むものを真剣に考え、米、味噌汁、青菜と水を大切に頂いている。私の場合は甲田療法を4ヶ月試して見た。そして少し緩めに普通の食事に戻したが、身の周りの食物に脳が惑わされてきた。面白い事に、甲田療法を一旦止めたら、あんなに楽しみにしていた肉食は私のカラダが「消化が大変だ!」、と言って来た。カラダが菜食好みに変ってしまったのだので、1−2週間に一度だけ肉は食べたければ食べる事にした。甘い物も、ま、いいか!と自家製のスイーツを焼いていたが、肥田翁の第三章を見てコーヒーとスイーツは止めよう、と決意した。
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4.0裏の体育の面白さ
ここで書かれていることを、どのように評価するかは難しい。だが非常に面白いことは間違いない。私自身、ランナーとして毎日走りながら、同時に陸上部の顧問をしてきた。しかしランナーとして、自分の体と対話しながら、自然の中を走る喜びを感じている自分と、試合に勝つということを中心とした学校体育の中にいる自分の間に大きな矛盾がある。そして、楽しんで走っている自分は、裏の体育に属することをしているのかもしれないと思っている。そして何かの形で、自分のランニングにも古武道の教えを取り入れたいと思っている。学校体育にも、取り入れることができたら、体を動かす喜びを本当に知った人が増えるだろう。
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5.0私は裏の体育を知ってから人生が変わりました。
少し前の古武術ブームの先駆けとなった甲野氏の一冊。

▼表の体育=明治維新以後、国家が推した西洋的で、科学的な解明が進んでいる体育もしくは医学

▼裏の体育=江戸時代まではメインストリームであったが、明治以降は弾圧と軽蔑の対象となった民間療法としての体育もしくは医学

という定義が私はしっくりきますが、
これらの比較と、特に情報不足気味の「裏の体育」についてのルーツや遷移、具体例を記載しています。

甲野氏は別に表の体育や西洋医学を否定しているわけではなく、
「本質の追求には、表からと裏からのどちらの側面からもアプローチが必要」というスタンスです。

最後の章には甲野氏からのメッセージがありますが、
発刊から20年経っても色あせない素晴らしいメッセージになっています。

結局は、西洋医学・科学=表の体育のアプローチは、人としての機能を細分化して、
それぞれを独立した複雑な機関としか扱っておらず、
その一方で裏の体育は全体のバランス=調和を考えています。

そしてその行き着く結果、「何故だか分からないけど、こうしたら元気になる」
という方法を創始者それぞれで見つけているだけなのですね。
それを「科学的に解明できていない」と切り捨てるか、
受け入れるか(もしくは、受け入れなければいけないほど切羽詰まっているか)の違いというか、
受ける側の器量となってくるような気がします。

著者の洞察は深く、数回読んだだけではすべてのことは理解できないのですが
体感として、後世に残すべき一冊だと感じますので、もちろん☆5つです。
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5.0「体育」の意味は武術とかスポーツとかの意味では無い、人間の視点の違いを鋭く説いている
これは人間の本質を問うような内容でした。
引用している内容と著者の見つめる視点、そしてそれを読む読者の共時性がどこまで行けるか?
かなり強烈な内容です。
これは身体の鍛錬法と言うより心体の鍛錬への道しるべなのかも知れません。
根本にある視点は何か?
読む人によってかなり差があると思いますが、私にとっては強烈な内容でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

5.0在るのはただだた現実
この本を読み、肥田氏の生前の動画を某サイトで見つけ、歴史を垣間見た気がして興奮しました。

この本はあなたの追い風になる

もういちど

この本はあなたの追い風になる

求め 偶然めぐり合ったのであるならば

追い風を感じてみては如何だろうか
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3.0読みやすい
中盤で少し参照が多すぎる気がしたが全体的には読みやすかった。奥が深そうな世界であり、更に他の本も読んでみたくなった。


1.0ほとんど引用
ほぼ全て他の本からの抜粋や引用です。
肥田氏の本をすでに読んだ事があるため、役にたちませんでした。


5.0難しい
甲野先生は簡単にやりのけてしまうが、自分自身で技を習得するのは困難、しかし、知った以上は追及したくなる。

鍛錬法を知りたい人は、この本を読んでも何の参考にもなりません。


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