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(回答先: 原田隆史メールマガジンから 未来を切り拓く自立型人間とは 投稿者 たけしくん 日時 2015 年 8 月 08 日 13:45:55)
「原田隆史の人生クレド」と題して、私の「理念・ミッション」を短い言葉で端的に表している「クレド」を連続でご紹介しています。 ご自身の「クレド=信条」と比べてください。 第5回目は、「その時」を確実につかみ取るためにクレドです。 【タイミング・イズ・マネー 今がその時】 英語のことわざに「Time is money」というものがあります。「時は金なり」。 時間は大変貴重なものであり、お金と同じぐらいの価値があると説くことわざです。 中学校の教師として陸上競技部を指導していた時のことです。 中学校の陸上競技では、「記録」で全国大会に出られるかどうかが決まります。また、その記録は指定の大会で、決まった日までに出さなければなりません。 生徒が中学校1年生の時、「3年生までにはまだまだ時間がある」と生徒も指導者も保護者も考えています。中学2年生になれば、「まだ1年ある」と考えています。 そして勝負の3年生になったとき「もう残り4カ月しかない」と焦りの気持が出てきます。 これは「時間がまだまだある」という認識と、「時間は有限である」という認識のすり合わせができていないから起こる気持ちです。 私も、その気持ちを何度も経験しました。「時間がまだまだある」という気持ちは、リラックスした気持ちを生むこともありますが、「油断」を生むことも多々ありました。 そこで、私は、「時間はまだまだある」けれども、同時に「時間は有限である」ということを実感するために、「大きな目標にたどりつくまでの小目標をたくさん決める」という取組みを生徒とともに進めました。 これは大成功でした。 時間に対する認識が変わったのはもちろんのこと、 @小さな目標を設定することで、生活に活気が生まれた。 A段階的に大きな目標に近づくので、目標達成の確率があがった。 B成功体験が増えるので、自分にも生徒にも自信が生まれた。 など、付加的な効果もたくさんありました。 こうして、「指定の大会の決まった日までに記録を出す」ための取り組みを続けるうちに、私の頭に浮かんだ言葉が「『その時』をつかむ」というものでした。 決まった日の限られた試技の中で、確実に突破記録を出す。 「その時」をつかむ者だけが、自分の目標を達成できると気付いたのです。 生徒に「その時」を確実に手に入れさせることができる指導者でなくてはならない、ということです。 そして「時間が大切」→「時間は有限であると知ることが大切」→「有限の時間をどう使うかが大切」と変わっていた認識が、私の中で完成しました。 それが「限られた時間の中で、『その時』を逃がさず確実につかむことが大切」という認識を表現した「タイミング・イズ・マネー」です。 「タイミング・イズ・マネー」に気付くと、いろいろなことが今までとは違って見えました。 「まあ。あとでもいいか」と考えていた生徒の指導を、「気付いたその時に」と改めることができました。この改善により、生徒が問題を起こした後から指導する「事後指導」ではなく、予測的に未来に導く「事前指導」を多くすることができました。 また、教師を退職し、企業の方々と接するようになってからも、「タイミング・イズ・マネー」を何度も実感しました。 優秀な経営者・指導者・社会人、と呼ばれる人たちは、共通して、「何かに気付いてから行動に移すまでの時間」がとても短いことがわかりました。 また、「気付いたその時に行動する」ことが、成功の確率を結果として高めることにも気付きました。「あの時ああすれば良かった」と後悔することも減りました。 「タイミング・イズ・マネー 今がその時」。 分かっているのだけれど後回しにしていること、気づいているのだけれど行動に移していないこと。 今がその時、です。気付いたら、行動すること。 気付いたときが、みなさんの「タイミング」です。 一寸先は、光です。感謝。 ありがとうございました。 (原田隆史)
目的・目標の4つの観点について 後編
今回は、前回に引き続き目標設定において大きな意味を持つ「目的」についてお話しさせていただきます。 前回お伝えしたように、私は中学校での陸上競技指導を通して、目標の前にまず大切な「思い」=「目的」の重要性に気付きました。 「何のために、誰のために」について考え、思いつくままに書きだしてみると、目標・目的は性質や種類別に4つにわけることができることがわかりました。 (1)私にとって有形の目標・目的 (2)私にとって無形の目標・目的 (3)社会・他者にとって有形の目標・目的 (4)社会・他者のとって無形の目標・目的 例をあげて考えてみましょう。 弊社所属の社会人陸上競技選手、清瀬静佳の目標・目的が私の手元にあります。その用紙には、彼女の「目的」が、50個ほど書かれています。 その用紙から「私は全日本実業団対抗陸上競技選手権で13M50を跳び、日本一を達成する」という彼女の目標に対する明確な思いを知ることができます。 清瀬選手の場合は以下の通りです。 (1)私にとって有形の目標・目的 「日本一を達成し、陸上専門誌に大きなカラー写真が掲載される」 (2)私にとって無形の目標・目的 「これまで全力でサポートしてくれている家族・コーチに恩返しができる」 (3)社会・他者にとって有形の目標・目的 「実践してきた原田メソッドの素晴らしさがより多くの人に広まる」 (4)社会・他者にとって無形の目標・目的 「(教えている)塾の生徒が勇気・元気を得てやる気を出す」 他にもたくさんあるのですが、わかりやすいものをあげるとこのような感じです。 これをさっと読むだけで、清瀬選手のことをあまり知らない方々も、彼女の人となりの一端を知ることになるのではないでしょうか。 「日本一になりたい選手」というだけでなく、 「この選手は、日本一になって家族に喜んでほしいんだな。それにどうやら原田メソッドを実践しているらしい。塾の講師もやって、仕事と両立しながら競技を頑張っているのだな。」ということがわかります。 競技の記録や結果のみならず、その選手だけが持っている「ストーリー」が如実に表れてくるのです。ストーリーには力があります。ストーリーは人に感動を与えてくれます。 私たちは、ただ強い選手とか世界記録、などというものに惹かれるのではありません。その選手が持っているストーリー、つまり思いの強さに惹かれ、思わず応援するのです。 以前に紹介したプロ野球の和田投手や岩田投手の慈善活動などは、目標と目的が見事に重なり合った素晴らしい実践と言えます。 たくさんの勝利をあげてチームに貢献するだけでなく、彼らは勝負以外のものを持って野球にのぞんでいます。それは、「社会・他者の目標・目的」に他なりません。 この原稿を書いている現在、イチロー選手は故障から復帰し、9年連続の200本安打に向けて再始動しました。 記録の誕生を心待ちにすると同時に、彼の大記録の原動力となっているであろう「目的と目標」について考えてみるのも一興ではないでしょうか。 「目標と目的」に関しては、このメールマガジンでも推薦している、吉田浩之先生の著書「部活動と生徒指導〜スポーツ活動における教育・指導・援助のあり方」(学事出版)に、大変詳しく書かれています。 是非ご一読ください。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 (原田隆史)
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