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(回答先: プレゼンテーションに使う画像の探し方 投稿者 たけしくん 日時 2015 年 2 月 24 日 14:36:54)
http://web-d.navigater.info/cat1/ticketsdrive.html
今回はディレクターの必須タスク、チケット発行からの制作進行管理における仕事の振り方。みたいな話をしてみようかなと。ものすごく初歩的な部分なので「当たり前だろう!」とか言われそうですが、まぁ初心に帰って...ってやつです。
チケットってなんだ?
チケット駆動開発方式で一気に現場に浸透した「やることとか情報をまとめてぶん投げるためのリソース確保機能付き電子ポストイット」みたいなもん。多分。バックログとかレッドマイン、あとGithubとかでも使ってますね。
企画するだけして「後はマルナーゲ」ならディレクターなんていらない
もう随分減ったとは思うんですが、未だにちょいちょい現れては現場を混乱させちゃう「メールそのまま転送で依頼おっけー♫」な似非ディレクターさん。います。悲しいことに。
で、彼らにそのことを指摘すると高い確率で返ってくるのが...
- 「企画して調整する方が大事」
- 「回ってるから問題ない」
- 「これで出来ないのは作る側のスキルが足りないから」
みたいな口上です。
いや、確かにその通りな一面もあるんですよ?
上流が大事なのは言わずもがなですし、回ってるならとりあえず問題ではないように見えちゃう。制作側のスキルが足りていないっていうのもまぁあるかもしれません。
ただ、「そーいうのはせめて当たり前の進行管理してから言おうよ」と思うわけです。
そういう人がなんとかかんとか仕事できてる風に見えるのは、献身的なチームの尻拭いあってのこと。
それってクリエイティブスタッフの脳みそ&リソースを思いっきり無駄に使っていることと同じで、つまりチームにいらん人になっちゃってるってことなんです。
モチベーションコントローラーとしてのチケット発行
とりあえず当たり前なこと確認ですが、チケットでのタスク管理を上手く使うと以下のような利点があります。
- チームのリソースが無駄なく無理なく使える
- 見積もりや工数予測が正確になる
- チームのモチベーション維持に役立つ
- 実はディレクター自身のモチベのためにも超役立つ
どーでしょ?
1〜2はともかく、3と4については「え?逆じゃね?めんどくさくね?」と思う方も多いんじゃないでしょうか?(※僕自身が昔そう思ってました)
なので、以下に具体的な活用方法含めて紹介しながらそのへんについて触れてみたいと思います。
要件定義からチケット発行の具体的タスクリスト
まずはチケット方式における基本的な「ディレクターのタスクリスト」の確認から。
ザックリ言い切ってしまえは「人の仕事を切り出す作業」なので、なんとなーくツマンナイ事扱いされがちですが、ここでやるべきことを漏らしてしまうと活用も何もないので「チケットを切る時にやるタスク」としてしっかり把握しておきます。
1:まず何をやればいいのか?要件確認
今回は上流についてはFIXしてるよねー...ということで前提を置いておきましょう。なので、まずは「何をどうするんだっけ?」の確認から。
メールなり議事録なりで意思決定者と共有し、エビデンス(同意の証拠をとっていくってことね)を何とかしておくのはまぁ前提として、とりあえず以下を明文化していきます。
- 何のための施策?
- 誰にどのタイミングで使ってもらうもの?
- で、そのために何をどーするんだっけ?
- その施策の影響範囲は?
- 想定されるリスクは?
ま、こんなとこでしょうか。とにかく明文化しないことには何も始まりません。
2:誰に何を依頼するのか?スキルセット&内容確認
で、何をやるのか?を決めたらそれをチームメンバーのスキルセットに合わせて「誰にふるのか?」を確認していきます。
この「誰にどの辺を任せるか決める」というアクションをディレクターのタスクとして管理ツールとかにぶっ込んでおくと、ギリッギリになっての「え?これ出来ない?マジで?!」みたいな超ミスを減らせます。
それに、やることに対して誰をアサインすりゃいいんだ?なんて懸念項目の潰しも早い段階で対応可能になります。
3:チケット発行作業自体にもチケットを作っておく
普通に考えて「そこそこ細分化した要件をスキルセットに合わせて人を選んでチケット化する」って作業は面倒臭いです。時間も結構かかります。
なのでディレクターにとっての時間的余裕をちゃんと確保しておくためにも、この「チケット発行作業」自体にも時間配分を考えてディレクターのタスク化しておくといい感じです。
逆にこの時間を取っておかないとディレクターだけ終電で帰れないコースが確定しちゃうので要注意。
4:完了点に関する明確な記載を全チケットに追加
これはタスクっていうか注意事項みたいな感じですが、必ず全てのチケットに関して
「○○さんからの確認完了メール返信を持って完了」とか、「○○が見て問題なければ完了」みたいな感じで "完了するための条件" を明示していきます。
そーなるとこの "完了するための条件" を確認するためにあっちゃこっちゃ連絡しまくる仕事が発生するんですが、この部分の時間を確保してないと割と悲惨な感じになります。
ディレクターのリソースとして「完了点確認のための連絡調整」みたいな感じで時間をとっておきましょう。
チケットの粒度は『小さく・まとめて』が多分ベター
僕自身は『チケットで依頼するタスクの粒度は可能な限り細かく切ったほうがいい』と考えている派です。
んがしかーし、本気でマイクロマネジメンツなことをやり始めて「その全てのタスクを別チケットにする」みたいなことを始めてしまうと...デザイナーやエンジニアが膨大なチケット地獄に埋没して死にたくなってしまいます。
なので、例えば以下ような切り口でいくつかのタスクをまとめていきます。
- 対象となるページが一緒ならまとめて1チケットに
- 影響するCSSが一緒ならこれもまとめて1チケットに
- テンプレート単位でもまとめられそうならまとめて1チケットに
これをやっておくと実際の作業対応時の効率化にもつながりますし、なにより「パッと見た時のタスクがちょっと楽そうに見える」という効果を生み出します。
結果として若干のモチベーション向上になったりするので、しっかりまとめておきます。
時には「相談しよう」なんてチケットも
さて、ここまでチケット発行でのタスク駆動方式におけるディレクターのやることリスト。みたいな感じで紹介してきましたが...
何も完全体になるまで全てを決めなければチケットを切ってはいけない。ちゅーわけでは無いので、時に「この詳細は相談して決めるので相談チケット切っときますね」てな具合に、「相談するというチケット」を切ってしまうのもアリだったりします。
チームとの連携は大事だし、完全ワンマンじゃ誰もついてこない。
でも『チームとの連携のための時間も無料じゃない』ってのをディレクターがちゃんと意識すると、なんやかや上手くいくもんです。
最終的にクリエイティブの下地にならなければ意味がない
もう章題のまんまですが、まさしくクリエイティブの下地としてなりたたなければ、どんな進行管理方法も意味がなくなってしまいます。
冒頭のようにメール転送ポーン♪ で回るなら別にいいっちゃ良いんです。が、それがもしもクリエイティブを圧迫してしまうならやめるべきなんです。
で、チケット方式で上手いこと回すんだったらチームのスキルセット把握と要件達成の必要スキル把握が大前提になってくるので......つまりディレクターって全方位の知識と知見を薄くでもなんでも持ってないとダメってことになるんですよね。
チームメンバーの力を目一杯借りつつ、一緒に頑張っていけるように気合い入れないと!ですね。
がんばりまーす。
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