03. 2011年8月20日 07:25:17: 8sabVgpDK6
司会者についてだが、ジェシー・ベンチュラ氏(Jesse Ventura)が正しい。詳しくはこちらを見てほしい。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%A91970年代前半に日本プロレスからアントニオ猪木(新日本プロレス)、ジャイアント馬場(全日本プロレス)が独立した後、彼は新日本プロレスの興行に出演した。しかし日本(それも新日本)ではパフォーマンス主体の彼のプロレスは受けず、すぐに来なくなってしまった。新日本の看板外人レスラー、タイガー・ジェット・シンの来日しない時期の穴埋め要員だったが、アメリカではメインイベンターを張れる実力者にも関わらず日本では人気が出なかったことで、彼の活躍を覚えている人も少ないだろう。 彼は心臓近くに血栓ができていることが判明し、プロレスから引退。俳優業をやった後、ミネソタ州知事を一期だけつとめた。 http://www.onlineworldofwrestling.com/profiles/j/jesse-ventura.html さて主題に移るが、アメリカは警察国家だという。戦前の日本も特高警察と言うのがあって、支配階級や政府に都合の悪い言動をしている者を逮捕、連行していた。これが意外と身近で行なわれていたことを知る人は少ないだろう。誰もいやな時代のことを思い出したくないので、親から聞いたことがないだろうが、親達は自分達の記憶にしまったまま、あの世に行けば迷惑はかからないと思っているのかも知れない。だが、こういう話こそ思い切ってやっておくべきだった。 一般の警察だが、昔は警察ではなく巡査と呼ばれ、怖がられていた。商店主など、自分の店で売っていた食べ物で病気になったとか問題が起こると、すぐに警察が何人も店に来て連行したのだそうだ。1930年代の実体験だ。サラリーマンが増えたのは戦後であって、戦前は小作人とか個人商店を営んでいる国民が多かった。国民健康保険もないし、年金制度もない。年金は恩給と呼ばれ、今より遥かに少ないサラリーマンしか当たらなかった。生活の保証のない社会で、警察に連行されたら一家離散。昔はこれが多かった。もしくは心中とか。 昔は、これに輪をかけて陸軍海軍があったから、下手に撮影していようものなら憲兵隊に逮捕されて連行。それで行方不明になった人も多かった。ある近所の人がいなくなったので、近所で話題になる。変な噂が流れることも多く、あの家は共産党の仲間だと言われて村八分。こんなこと、よくあった。ここから日本では、周囲のことを気にして生活する習慣がついたのだと思う。国民には密告が奨励され、これが発端となって疑心暗鬼の社会になってしまった。1920年代は割と暮らしやすかったのに。 1930年代に入って軍部の台頭と共に、社会はギスギスしたものになっていった。1930年代に流行したのは自殺ブーム。三原山に行くのは観光客ではなく自殺志願者だと思え。そんな時代だった。現在の北朝鮮は、この日本の1930年代の体制を模倣したものだと当方は思っている。そしてアメリカも追従しようとしている。いや、思ったより先を行っているかも。全土に強制収用所があるのは、昔のソ連のスターリン時代を思い出す。 アメリカは貧しくなった。これが顕著になったのは1970年代末期からである。アメリカには国民皆保険がない。健康保険は勤務する企業が負担している。本来なら政府の仕事だが。中央銀行の役割を果たしているFRBが私有銀行であるくらいだから、健康保険が私企業であるのは当然か。その健康保険を負担していた一大勢力が、アメリカのビッグスリーと呼ばれた自動車メーカー。アメリカの自動車メーカーは従業員の福利厚生のほとんどを担当していた。 アメリカの自動車メーカーは利益を出すことが至上命題であった。株主に配当を出さないといけないし、それも一般株主が多い。普通の市民が退職金で買って配当を当てにして生きている。貯蓄の役目も果たしていた。また○○州退職者年金基金とか。彼らに配当を出すために、利益の出る、不必要に大きい自動車をつくる必要があった。大衆車でもヨーロッパの大型車より大きく、エンジンも6気筒で2,500ccくらいからあった。中型車だとV8エンジンは当たり前。 この構図が石油危機で崩れた。1973年の石油危機は2年の我慢で過ぎ去ったが、1979年のイラン革命は想定外の出来事だった。ガソリン価格が2倍以上に高騰し、アメリカ規格の大衆車でも大きすぎた。このため小型車として日本車に人気が集まり、アメリカのビッグスリーは経営危機を迎えた。これに対処するため、各メーカーは大規模な工場閉鎖と従業員の削減を行ない、多くの失業者が出た。この時の失業者は数年後、多くが中小企業に再就職したが、給与は大幅に下がった。この結果、アメリカ国民は貧しくなり始めたのである。 アメリカのプロレスが変化したのは、この時代であった。プロレスは自動車産業のライン従業員が好んでいた。彼らは週末に仕事が終わると、夕方からプロレスを見に行った。ところが失業して、観戦料を支払えなくなってしまった。これには当時のプロモーターのザ・シークも困ったらしい。縮小したプロレス市場に生き残りをかけて団体同士の興行戦争が勃発。これまで他社のテリトリーを侵さないことで共存してきたプロレス団体が、戦争状態になった。ニューヨーク周辺で興行活動していたWWFが全米制覇を狙い、戦いをしかけてきた。これによりAWAは崩壊。NWAも衰退した。日本のプロレス興行会社は、このNWA、AWAと組んでいたから、こちらも衰退に巻き込まれた。 貧すれば鈍する。アメリカは多くの産業が海外メーカーとの戦いに敗れ、あるいはアメリカから海外に拠点を移して雇用先が減少。残った雇用先はサービス業が多く、ろくな給料が出ない。国民の不満は高まった。しかし二大政党制で、国民に選択の自由がない。それだけではない。どちらの政党も国際金融支配勢力が支配している。 国民の雇用の頼みの綱であったサービス業や金融業も、リーマンショックで崩壊した。今や4,600万人がフードスタンプなる食糧配給制度で生きながらえている状況だ。支配階級は国民の暴動を恐れている。これが警察国家への変貌の理由だろう。戦前の日本も、天皇制を守ることだけに支配階級は全力を注いでいた。これの結果が特高警察、憲兵隊に代表される警察国家であった。支配階級が国民を恐れる社会。支配階級が、いかに国民を恐れているかが分かる。恐怖におののく支配階級が、自らの安心のために警察国家を推進する。 イギリスが警察国家なのも、国民を恐れるイギリス王室の意向が背景にある。それと金融支配勢力。だが、やつらの時代も終わりが見えてきた。福島第一原発事故が、この地球を変えた。とめどもない放射能汚染におののく支配階級は、オーストラリアに大挙して逃れるつもりだ。だが、そうは問屋が卸さない。 |