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月4日の夜、イタリアのランペドゥーサ島付近で行方不明になっていた船が発見され、約360人の生存者が国境なき医師団(MSF)や他の機関による手当てを受けた。当局は、リビアから脱出したこの船の航海で10人以上が犠牲になったとみている。
生存者が語った過酷な船旅
生存者の到着を受け、MSFの医療チームはただちに港でトリアージ(重症度、緊急度などによって治療の優先順位を決め、患者のふるいわけをすること)を開始した。女性を含む20人以上が緊急に手当てを必要としており、島の診療所に搬送された。ランペドゥーサ島で活動するMSFの医師、マーク・テスタはこう語った。「ほとんどの患者は脱水症状を起こしており、低体温でショック状態にあることが明白です。一部の患者は重度の腹痛に苦しみ、皮膚病変もあります」。
6日間近く海を漂い、船上に食糧も水もない状態で救助された人びとは、いかにして他の乗船者が飢えて命を落とすさまを見守るほかない状況に追い込まれたかを語った。そして、他の人が死んでいった中で自分が生き延びられたことが信じられない、と繰り返し話した。
命を賭して避難する人びとに庇護を
イタリアにおけるMSFの活動責任者、フランチェスカ・ズッカーロは語る。
「この島を目指してくる船のそれぞれ、難民の死という悲劇の一つひとつが、地中海の向こうで起きている紛争の厳しい状況を伝えています。これらの人びとはヨーロッパ側沿岸に避難するために命を危険にさらしているのです」
MSFはすべての紛争当事者と近隣諸国に対し、国際法の規定に従い、国境を開放し、リビアから脱出する人びとに庇護を提供する責任を果たすよう訴えている。
ランペドゥーサ島においてMSFは、医師、看護師および文化的仲介者からなるチームで活動している。到着したばかりの患者への埠頭での応急処置を支援するとともに、島の収容センターで医療上の経過観察を担当している。今年2月から7月にかけて、MSFはリビアからランペドゥーサ島に避難してきた1万9000人近くの人びとの援助にあたった。ランペドゥーサ島における活動は民間からの寄付金のみで運営しており、MSFはイタリア政府からの資金提供は受けていない。
http://www.msf.or.jp/news/2011/08/5289.php
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