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【カイロ和田浩明】シリア人の人権団体によると、シリアのアサド政権による31日の反政府デモ弾圧の死者数は少なくとも142人に増えた。3月に民主化要求デモが始まって以来、1日あたりの弾圧被害としては最悪の規模で、反体制派は抗議のゼネストを呼びかけた。アサド政権の「国民に対する全面戦争」(在シリア米大使館)との見方も出始め、国際社会は非難を強めている。
在英シリア人団体「シリア人権観測所」などによると、アサド政権はシリア中部ハマ、東部デリゾールを含む少なくとも6都市で弾圧を強行した。100人の死者を出したハマでは、82年に弾圧で推定1万人が死亡した「ハマの虐殺」の再現を懸念する声も出ている。弾圧への国民の怒りは強く、反体制団体「地域調整委員会」によると、国内各地で抗議デモが発生した。
シリアの国営通信社は、ハマで「武装テロリストグループ」が軍部隊や警察を攻撃したと報じ、弾圧を正当化した。アサド大統領は31日、軍雑誌に掲載された演説で「シリアの分断を図る陰謀がある」と述べた。反政府デモを指した発言とみられる。
アサド大統領の「陰謀」発言について、在シリア米大使館の報道官は中東の衛星放送アルジャジーラで「架空の話であり、誰も信じはしない」と述べ、7月上旬にフォード米大使が訪問したハマを「平和的な抗議活動のモデル」と位置づけた。
アサド政権が31日に大規模弾圧を仕掛けた背景について民主化勢力からは、1日に始まるイスラム教の断食月「ラマダン」で住民の宗教心が高揚するのを前に、デモの抑え込みを図ったとの見方が出ている。
AFP通信によると、国連安保理非常任理事国のドイツは31日、アサド政権による反政府デモ弾圧への対応を協議する安保理緊急会合の開催を要請した。欧米諸国は政権非難の声明を取りまとめたい考えだが、欧米によるリビア空爆に反発するロシア、中国などは同調に消極的だ。会合は1日にも開かれる可能性があるという。
http://mainichi.jp/select/world/news/20110801dde007030005000c.html
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石油が目当てだったリビアとは異なり、国際社会の関心は薄い。すでに1500人以上の死者が出ているという情報がある。
国際社会はアサド大統領を、人道に対する罪で国際刑事裁判所に告発すべきだ。国際社会は一致団結してシリアに対する経済制裁を実施せよ。
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