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http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=964
ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦のセルビア人元司令官が、大量虐殺の罪状で国際戦犯法廷の裁きをうけるためにオランダ・ハーグに身柄を移送された。これを受けアムネスティ・インターナショナルは26日、戦犯として起訴されていたラトコ・ムラディッチが逮捕されたことは、正義への大きな一歩であると述べた。
ラトコ・ムラディッチは、スロバニアにおける約8000人の男性や少年の殺害に加担した罪などで、1995年、旧ユーゴースラビア戦争犯罪法廷から起訴されていた。
ムラディッチはまた、ボスニア内のセルビア人武装勢力を指揮してサラエボを爆撃し、市民を狙撃した張本人である。サラエボ包囲戦の結果、数千人にのぼる市民が死傷した。
さらにムラディッチ元司令官に対する罪状には、大量虐殺における共謀、迫害、民族浄化・謀殺、国外追放や非人道的行為、市民に与えた不当な恐怖、殺人、虐待、市民への襲撃・略取などが含まれている。
ムラディッチ元司令は、5月26日早朝に、セルビア北部のボジュボディナ地方で拘束された。
「ラトコ・ムラディッチの逮捕は、戦争犯罪や人道に対する罪の犠牲者、ボスニア・ヘルツェゴビナにおける大量虐殺の犠牲者に正義をもたらす大きな一歩です。セルビア政府は、国際戦犯法廷から起訴されながらも今も唯一逃亡している、ゴラン・ハジッチを必ず逮捕しなければなりません」とアムネステのセルビア担当調査員、シアン・ジョーンズは述べた。
クロアチア内セルビア人の元指導者だったゴラン・ハジッチは、クロアチアの東スラボニアで犯した人道に対する罪および戦争犯罪で起訴されていた。ハジッチは、セルビアかボスニア・ヘルツェゴビナのどちらかに潜伏しているはずだ。
「国際戦犯法廷でこの事例が結審したら、国内の法廷も戦争犯罪の嫌疑者を起訴する責任を果たさなければなりません」と、ジョーンズ調査員は語った。
「コソボ紛争で敵対した双方が犯した、身の毛のよだつ犯罪の全犠牲者が法の恩恵に浴することができるように、この国の法廷はさらに努力をする必要があります」
セルビアでは戦争犯罪に対する調査や国内起訴が進展しているが、ベオグラード地方裁判所戦争犯罪特別法廷(WCC)および戦争犯罪検察局(OWCP)に対する政治的な支援体制や財政的裏付けが、依然として不充分である。
「国際戦争犯罪法廷がその責務を果たすにあたり、国連安保理は、国際法の最高水準の基準に従って、充分な時間および人的・財政的基盤も確保してラトコ・ムラディッチの裁判を行う必要があります」とジョーンズ調査人は語った。
アムネスティ発表国際ニュース
2011年5月26日
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