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株式日記と経済展望
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次なるアメリカの中東政治戦略は中東諸国の解体的民主化に切り
替わったのである。従って最早不要になったビン・ラディンは消された。
2011年5月14日 土曜日
オサマ・ビンラディンも山本五十六もアメリカの開戦には必要な人物だった。
山本五十六は必要もないパールハーバー空襲を何故強引に決定したのか?
◆何故2011年5月1日か 5月6日 増田俊男
http://www.chokugen.com/opinion/backnumber/h23/jiji110506_651.html
CIAがビン・ラディンの隠れ家を知ったのは2010年8月であったからオバマ大統領はSEALs(米海軍特殊部隊)に何時でもビン・ラディン殺害命令を下すことが出来た。アメリカは2001年9月の同時多発テロ直後予定通り「テロとの戦争」を宣言し、タリバン政権がビン・ラディンをかくまっているとしてアフガンに侵攻した。
アメリカはイラン・イラク戦争(1980年9月22日から1988年8月20日)でイラクを経済、軍事支援し、イラクに大量破壊兵器製造工場を作りイラク軍養成を行ったのでCIAはサダム・フセイン大統領よりイラクの軍事施設と兵器の配置状況に詳しかった。従って2003年までにCIAと国連査察団の指揮のもとでイラクの大量破壊兵器は完全に破壊されたのだった。
それを承知の上でブッシュ大統領はサダム・フセイン大統領に「48時間以内に大量破壊兵器を出さなければ軍事攻撃する」と宣言、サダム・フセイン大統領は応じたくても応じられないので「ないものは無い」と答えたので、待ってましたとばかり2003年3月20日米軍はイラク総攻撃を開始、首都バクダッドは火の海と化したのであった。
イラク侵攻前にサダム・フセイン大統領との契約のもとにフランス、ロシア、中国に与えられていた膨大なイラク油田の発掘権をアメリカは取り返し、イラクの油田を100%コントロールすることに成功した。1979年のロシアのアフガン侵攻により10年間続いたアフガン戦争でアメリカはビン・ラディンのアルカイダを資金、軍事支援した。イラン・イラク戦争時のイラクと同様である。
アメリカは泥沼化したベトナム戦争で国力を落とした経験からソ連を崩壊に追い込むためソ連をアフガン戦争に誘導し長期戦に追い込んだのである。実際アメリカの計略通り10年戦争で疲弊したソ連はアフガン戦争終了の2年半後の1991年に崩壊した。1998年8月からアメリカはかつての盟友ビン・ラディンとアルカイダを敵に仕上げ、Remember WTC!(WTCを忘れるな!)と叫びアメリカ国民の大喝采を受け「テロとの戦争」を世界に宣言し20カ国以上の友好国を巻き込んでアメリカの中東侵攻を正当化したのであった。
アメリカにとってテロとの戦争を続けている限り、またテロとの戦争がアメリカの中東支配に有効である限り、敵であるビン・ラディンとアルカイダの存在は欠くことの出来ない要因であった。アメリカにとってビン・ラディンは表向きには懸賞付きお尋ね者であったが実際は保護こそすれ殺害などとんでもない存在であった。結局アメリカはテロとの戦争を通してアフガンとイラクを事実上支配下に置くことに成功した。
そして今度はイスラエルの安全と国益のため現在の中東独裁国家(大きな国家)を民主化して弱体化させることになった。アメリカは2011年年初からチュニジア、エジプトの民主革命支援に成功し、今や民主運動はドミノ現象となって中東諸国に広がっている。テロとの戦争の目的が達成された今、次なるアメリカの中東政治戦略は中東諸国の解体的民主化に切り替わったのである。
従って最早不要になったビン・ラディンには5月1日を期して消えてもらったという訳である。民主化、自由化を信じ愛国のため反政府運動に身を投じる中東の若者たちが、結果的にはアメリカのために命を掛けていたことを知るに至るまでにはまだまだ時間がかかる。
市場にも「大事件」が起きようとしている。もし読者の皆様とFace to faceでお会い出来る機会があったら、アメリカとしては「事実」と認めたくない「真実」をお知らせしたいと思っている。
◆米長官「山本五十六搭乗機の撃墜と同じ」殺害の正当性強調 5月5日 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110505/amr11050522460015-n1.htm
ホルダー米司法長官は4日、上院司法委員会の公聴会で国際テロ組織アルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者殺害について「敵の指揮官を攻撃目標にすることは合法だ。例えば、第2次大戦中に山本(五十六・連合艦隊司令長官の搭乗機)を撃墜した時も行った」と証言し、殺害が正当だったと強調した。
ホルダー長官は、ビンラーディン容疑者について「彼は米中枢同時テロを行ったアルカーイダの指導者だ」と指摘。その上で「ビンラーディン容疑者に対する作戦は、国家の自衛行為として認められる」と述べ、法的にも問題はないとの考えを示した。
(私のコメント)
最近のウィキリークスによる米公電の暴露によって、日本の外務省や防衛省の高官が日本政府部内の情報をアメリカ政府当局者に話していることが次々暴露されていますが、日本の政府高官の口の軽さが外交交渉にとって障害になっているようだ。アメリカやロシアや中国の情報機関にしてみれば、日本政府部内の動きを知ることなど朝飯前だろう。
日本の政府高官にしてみれば、まさか米国の公電が暴露されると思ってもいないからペラペラと日本に不利なことでも話してしまう。在米日本大使館や日本の在米出先機関はスパイ養成所みたいなものであり、戦前においても海軍の大佐クラスの在米駐在武官がアメリカに取り込まれていたようだ。何故に日本がそのように防諜意識が薄いのかと言うと、外国に対する寛容な意識や生活習慣レベルからの違いだろう。
ベンジャミン・フルフォードの本にも、日本のヤクザは外人だと何でも話してくれると書いてありましたが、外人だと油断してしまうのだろう。日本では情報漏洩罪で捕まっても1年の懲役であり、外国ならスパイ罪の最高刑は死刑か終身刑だ。それだけ情報に対する管理意識が強いからですが、日本でスパイ防止法が作られないのは、国会議員も政府高官もみんな捕まってしまうからだ。
アメリカ政府は長い間オサマ・ビンラディンの行方を探っていたそうですが、オサマ・ビンラディンはアフガン戦争の頃はCIAのエージェントであり、ソ連との戦闘で活躍した。日本も第一次世界大戦までは連合国側にたってアメリカの味方になっていましたが、大陸に進出するにつれてアメリカの利害と衝突するようになった。つまりアルカイダも日本も、ある時期には味方として使っていたが邪魔な存在になると敵として使われた。
イラクのサダム・フセインもイランイラク戦争の時はアメリカの協力者であり、アメリカから大量破壊兵器の製造工場などを得ていた。しかし戦争が終わってサダム・フセインは増長して中東の盟主として振舞おうとした。そしてアメリカの内諾を得てクウェート侵攻したがこれが湾岸戦争のきっかけになった。つまりオサマ・ビンラディンの9,11テロとサダム・フセインのクウエート侵攻と日本のパールハーバー空襲と構図がまったく同じだ。
産経新聞の記事にもあるように、アメリカの司法長官はオサマ・ビンラディン殺害を山本五十六殺害に例えましたが、アメリカから見ればオサマ・ビンラディンと山本五十六は同じアメリカの手先だったのだ。戦後においては日本海軍は英米派であり平和派であるとマスコミは宣伝していますが、アメリカの協力者であり、日本の海上自衛隊と米海軍の協力関係は密接だ。その証拠に東京裁判では海軍からは処刑されたものはいない。
もちろん山本五十六がアメリカのスパイであったと言う証拠はありませんが、状況証拠から見ればオサマ・ビンラディンは顔面を撃たれて殺害されて水葬にされて証拠はなくなったように消された。もし山本五十六が戦後まで生きていれば何を話すか分からないから米軍によって殺害された。これは私の仮説に過ぎないのですが、アメリカの歴史を分析すれば間違いなく山本五十六はアメリカの内部協力者だ。
増田俊男氏は、中東で民主化革命が進んだことでオサマ・ビンラディンが必要なくなったから殺された説をとなえていますが、口封じには殺害しなければなりません。中東諸国の民主化が進めば政権は弱体化して内乱が絶えないようになるだろう。まさにアメリカのテロとの戦いの目的が達成されつつあるわけであり、それで一番得をするのはイスラエルだろう。
アメリカは様々な勢力が勢力争いをしているので、外交には一貫性がありませんが、それだけ現実的なリアリズムを戦略としているのだろう。リアリズムに徹していればイラク戦争も必要がなく時期が来れば中東の独裁国家はいずれかは崩壊して民主化の動きが出てくることは明らかだ。だからリアリストはイラク戦争に反対した。
もし日本にリアリズム戦略が分かる戦略家がいたら、先の大戦もする必要がなかった。しかし軍部の暴走で中国に深入りしすぎて全ての国を敵に回してしまった。頼みのナチスドイツもバトル・オブ・ブリテンやスターリングラードで敗北して戦局は180度変わってしまった。ナチスドイツの尻馬の乗ろうとした失敗が日本敗北に繋がった。
リアリズムと言うくらいだから現実認識が間違っていれば戦略も間違うのであり、リアリストを自称する学者でも相互依存派的な事を言っています。現状認識は時々刻々変わるものであり、バランスオブパワーも時々刻々変わる。一つの国を味方にしたり敵にしたりと無原則な行動に見えますが、日本人はそのような外交的な柔軟性がないようだ。最終的にはどのようにして国益を守るかですが、他国に依存することがどんなに危険な事かリアリストならよく知っている。
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