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2011年4月23日『アル=ハヤート』
【ダマスカス、アンマン、ニコシア、ワシントン:本紙、AFP、ロイター】
シリアでの「大いなる金曜日」は昨日(22日)、体制打倒を求める大規模なデモで血の金曜日となり、少なくとも49人が死亡、数十人が負傷した。政府による最近の改革や政令はデモ収束に奏功しなかった。ワシントンはシリアでの進展に大きな懸念を表明し、状況を集中的に監視することの意思を示した。またシリアの反体制派は共同声明で要求を明確化した。
5週間前に始まった抗議行動で、各県でデモを組織してきた地元の調整委員会からなる反体制派は初めて共同声明を発表し、そのなかでバアス党の権力独占の停止、民主的政体の確立を要求した。ロイターが得た同声明のなかで、反体制派は、すべての政治犯の釈放、既存の治安機関の解体、法的権限が限定され、法に従って活動する治安機関の新設を求めるとともに、平和的民主的変革を通じてのみ可能な自由、尊厳の実現を訴えた。
この要求は、昨日のデモ参加者が連呼したシュプレヒコールでも叫ばれ、デモで常に要求されるようになっている「体制打倒」に加えて、「治安機関の解体」といった要求が掲げられた。
「大いなる金曜日」は昨日、治安機関の集中的展開によって特徴づけられたが、各地でデモが拡大し、さまざまな人々(アラブ人、クルド人、アッシリア人)が多数参加した。数万人がダマスカスとその郊外(ドゥーマー、ミーダーン地区、ハラスター、ジャディーダ、ハジャル・アスワド、ムウダミーヤ、バルザ、ザマルカー、カーブーン、ザバダーニー)から、カーミシュリー、ラッカ、ハサカ(以上北部)、ダイル・アッ=ザウル(北東部)、ダルアー(南部のアズラア村、ハラーク村)、ハマー、ヒムス(以上中部)、海岸のバーニヤース、ラタキア(以上西部)に広まった。
また抗議行動は流血によって特徴づけられた。昨日晩まだに少なくとも49人が死亡し、1日での死者数は、バッシャール・アサド大統領の支配に対する抗議行動が始まった先月以来最大となった。治安部隊が複数の都市でデモ参加者に実弾を発射し、催涙ガスを使用したことで数十人が負傷したため、死者数はさらに増える模様だ。この点に関して、ロイターは活動家のアンマール・クルビー氏の話として、49人が少なくとも死亡し、多くの負傷者、行方不明者がいると報じ、少なくとも20人が行方不明で、そのなかにはすでに殺されている者もいると考えられることを明らかにした。
AFPが複数の人権活動家と目撃者から得た情報によると、犠牲者のうち少なくとも14人がダルアー県のアズラア村で、1人が同県のハラーク村で死亡した。また9人がダマスカス近郊のドゥーマーで死亡、また隣接するハラスターで1人が死亡した。ヒムスでは4人、ラタキアでは2人、ハマーでは2人が死亡した。首都ダマスカス県での犠牲者の数は、ムウダミーヤで3人、バルザで2人に達した。複数の人権活動家筋の情報によると、その他の都市、ダマスカス県内のザマルカー、カーブーンでの死者数を確認することはできていない。
昨日の事件についての公式筋の発表に関して言うと、国営のシリア・アラブ通信は「シリアが曝されている大規模な扇動キャンペーン、シリアを標的とし、デモ、混乱の助長を直接呼びかけ、広場や街道といった場所や主唱されるスローガン決める番組を繰り返す複数の放送局による前例のないメディアによる動員にもかかわらず、多くの県で今日(22日金曜日)、限定的な小規模なデモしか発生しなかった」と報じた。
各県の特派員によると「参加者の数は都市によって差があり、ダマスカス郊外県の複数の地区、ハマー県、ダイル・アッ=ザウル県、ハサカ県、バーニヤース市では、金曜日の礼拝後の集会での国民の数は限定的で、そこでの参加者は、自由や殉教者のためのシュプレヒコールを叫んだ。またダルアー市でも、数千人が集会を行い、自由や殉教者のためのシュプレヒコールを叫んだ」。また「警官隊は問題発生を回避するために介入し、これらの集会の参加者と、私有財産・公共財産を破壊から守ろうとする市民の間に入った。これらの集会の一部は、開始後まもなく解散した」としてうえで、幾つかの問題が「ハラスター、ハマー、カーミシュリーで発生し、それによって複数の負傷者が出た。また一部の泥棒がダマスカス郊外のハジャル・アスワドでの混乱に乗じて、商店や民家で略奪行為を行った」と報じた。
内務省は「(21日に)発効され、デモ参加者の安全を確保するという観点から関係当局に事前の許可なくデモを行うことを禁じた平和的デモ組織に関する政令第54号を遵守し、我らが人民の歴史と尊厳を示すような文明的なかたちでデモ権を行使するよう市民同胞に」呼びかけた。
ワシントンでは、米高官がシリアでの状況に関して米国の「多大なる」懸念を表明した。しかし、米政権が最終的な声明を表明する前に暴力行為に関する「真実の収拾を試みる」と述べた。声明は現地時間の昨日夜に発表される予定であった。同高官は『アル=ハヤート』に対して、ロバート・フォード在ダマスカス米大使がシリア指導部に暴力行為への米国の懸念を伝え、「政府と国民の対話を通じた(危機)解決と特別且つ早急な改革の実施の必要」を強調した、と述べた。
一方、イスラーム教伝道師のユースフ・カラダーウィー氏は金曜日、シリアの体制を厳しく非難するとともに、「高位のウラマー」が自らを批判する声明を出したのを受けるかたちでダマスカスの宗教機関を非難した。CNNのアラビア語版ウェブサイトが伝えたところによると、カラダーウィー氏はドーハでの金曜日の説教で、シリアのムハンマド・アブドゥッサッタール宗教関係大臣を「バカ者」と評し、シリア、イエメン、リビアの「共和国(を支配する)家族」を批判、彼らがすべて「去るだろう」と述べた。
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