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リビア戦争の理由と嘘の口実
サルコジとカダフィ
◆3月29日
フランスは国内問題であるリビアの紛争に積極的に介入し、軍事的にカダフィを追い出しフランスが支援する前法相を担ぎ出して新政権を樹立させたいようだ。
これはどういうことか、と言えば、ある国で工作員を使って反乱を起こしても、それで政府の弾圧で人が多数死ねば、「一般人を保護する」と称して反乱者に味方し政府を打倒し傀儡政権を樹立することができるということになるということだ。
フランス大統領サルコジはユダヤ系であり、そのサルコジがお伺いを立てる人物が、これまたユダヤ系のオンリ・レビだというのも興味深い。ようするに、フランスはこのユダヤ人によってかき回され、リビアと言う主権国家を乗っ取る行為をしているのだ。フランスは今では国家元首がユダヤ人の国になってしまった。そしてやることはこのようにえげつないことなのだ。
それにサルコジは大統領選の時、リビアから資金援助をしてもらったという。それをカダフィの息子が返せ、と言っている。本当だとすればこれまた恩を仇で返すことになり、更にえげつないことである。
http://www.businessinsider.com/qaddafi-to-sarkozy-gimme-my-money-back-2011-3-17
ドイツが今回のこのリビア問題から手を引いたのは懸命であった。ドイツもユダヤ人に牛耳られている(ホロコーストに異議を申し立てると犯罪となる国家になってしまった)が、それでもゲルマン魂はまだ滅びてはいないだろう。
むかしドイツから来たエカテリーナという貴族の娘がロシア女帝となりロシアを興隆させたことがあった。ロシア人は潜在的にドイツに対する尊敬の念を持っている。だからロシア人とドイツ人とはうまくいく可能性が充分ある。今回、リビア問題でロシアとドイツが揃って安保理決議に棄権したことは、何かのサインになるかもしれない。
ヨーロッパではドイツはフランスとの連携からロシアとの連携へと徐々にシフトしていく可能性が出てきていると思われる。こうして、リビア問題から端を発している問題は、今までの世界の枠組みをも変更させていくことになるのではないだろうか。
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●リビア戦争の理由と嘘の口実
http://counterpunch.org/johnstone03242011.html
【3月24日 by Diana Johnstone】
◆戦争の理由1:政権交代
これは、フランスのサルコジ大統領がベンガジの反政府勢力のことを、「リビア人の唯一正当な代表者」と承認するという極端な動きをしめした時に戦争の本当の目的として発表された。この承認はあらゆる外交的な現実と原則からの異常なほどの違反である。これは、現行のリビア政府、その制度を承認しない、ということであるが、それは世界に蔓延しているおかしな考え方に反して、一人の独裁者の人間性に帰結され得ないものである。
ヨーロッパの大国であるフランスは、伝統的にリビアの不服従的な区域にいるわけの分からない反乱勢力を北アフリカの国家の正当政府と宣言するために、これらの制度を一掃したのだ。
実際はそれは真実ではないので、戦争によって達成されるべき目標を宣言しただけのこととなった。フランスのこの発表はリビアに対する宣戦布告と同じことであり、カダフィを倒しおかしな反乱勢力をその代わりに国家の統治者に据える戦争を行うという宣言ということだ。
◆嘘の口実1:一般人を保護するため
この口実の嘘加減は明白である。先ず最初に、国連決議の「一般人を保護するため」軍事行動を許可する、というのはフランスによって立案されたものだ。フランスの目的は明らかに政権交代であり、欧米の同盟国もおなじだ。国連安保理の懸念が本当に「一般人の保護」にあるのならば、中立的な監視団を送ってリビアで起きている真実の内容を把握するべきであろう。反乱勢力が主張している、カダフィ政権は一般人を虐殺しているという内容には証拠はない。そのような目に見える証拠があるのならば、テレビのゴールデンアワーに規則的に映像が流れるはずなのだ。我々はそのような証拠となる映像を見ていない。国連現地調査団はすばやく組織されたであろう。そして国連安保理は自分達の目的のために国際的支援を狙った反乱勢力の主張の代わりに、実際の情報に基づいて動くことができたはずだ。
しかし、欧米勢力の道具にちょっと毛の生えたような安保理は、制裁に突進した。そして飛行禁止空域設定を許可することで、欧米勢力はリビアに対する全面戦争が許可されたと翻訳したのは確かだ。
ひとたびアメリカとNATO同盟軍が「一般人の保護」を許可されたことで、持っている道具で:空爆、巡航ミサイルを使用する。これらは一般人の保護用ではなく、むしろ軍事的標的の破壊が目的であるし、必然的に一般人を殺害することに繋がるのだ。そのような付随的ダメージはいいとして、空港やその他の防衛関連施設にいるリビア軍人を殺害するどのような権利を我々は持っているのか? 彼らは我々に何かしたのか?
◆戦争の理由2:それは簡単なことだから
NATO軍がアフガンで泥沼状態になっているので、ある同盟国の指導部は、「人道的戦争」でちょっとした勝利をさっと獲得するのはいい考えではないかと考えたかもしれない。これは、彼らは願うのだが、軍事作戦に対する熱狂を再興させうるかもしれないし、独裁者を懲らしめる者であり民主主義のチャンピオンとして、人気が下降気味の政治家らが誇らしくなれるかもしれない。リビアは狙いやすい標的のようだ。それは大きな国だ。殆どは砂漠で、人口はたったの600万人だ。この国の防衛施設は全て地中海沿岸にあるので、NATO諸国の戦闘機とアメリカの巡航ミサイルが容易に到達できる範囲にある。リビア軍は弱小でテストされた事がない。グレナダより難しいがセルビアほど困難ではない、まあ一捻りだろう。サルコジと仲間らはすばやく勝利を勝ち誇ることができる。
◆嘘の口実2:アラブ人がこの戦争を頼んだ
3月12日、アラブ連盟はカイロで会議を持ち、リビアに飛行禁止空域を設けることを支持すると発表した。これはフランス主導の準NATO作戦にとっての追い風となった。「我々はアラブ世界からの要請に応えているのだ」と彼らは主張することができるだろう。しかしどのアラブ世界か? 一方では、サルコジはあつかましくも彼のカダフィに対する十字軍を、アラブ世界で起きている、独裁者らに対抗する民主的反乱に続くものである、と位置づけた。しかし同時に、自国の民主的反乱を弾圧している湾岸諸国の最も独裁的な君主たちの要請に応えるものであるとしている。(アラブ連盟がどのようにしてこの結論に至ったか詳細は明らかにされていないが、シリアとアルジェリアは強く反対した)
欧米諸国の民衆は、これらアラブ世界の指導者らが欧米で言われている理由とは関係ない部分でカダフィを嫌う理由があることを知らないことが願われている。カダフィは面前で、これらアラブの君主たちがパレスチナ人を裏切ったことを指摘するのである。昨年、たまたまイギリス元首相のジョージ・ギャラウェイは語った、エジプト政府のガザに対する支援の反対に比べて、彼の支援キャラバンはリビアに立ち寄った際、人道支援物資を二倍にした。カダフィはずっと前に指導者達の救いようのない内容に匙を投げアラブ世界に背を向けアフリカに集中するようになった。
カダフィに反対するアラブ連盟の利己的な姿勢が欧米では歓迎されたが、リビアの指導者に対する戦争に全会一致で反対を示したアフリカ連合の方は全く無視された。カダフィは石油収入のかなりの部分をサハラ以南アフリカへインフラ整備と開発に投資している。カダフィ政権を欧米勢力が転覆した後もリビアから前のように石油を買う事だろう。大きな違いは、ヨーロッパによってその地位を得ることになる新しい指導者は、アラブ連盟のお偉方の例に倣い、石油収入をアフリカへの投資からロンドンの株式市場と欧米の武器商人に向けることになろう。
◆本当の理由3:サルコジはBHLのアドバイスに従ったから
3月4日、フランスの文芸ダンディーのベルナー・オンリー・レビはベンガジで前法相のムスタファ・アブデルジャリルと個人的な話し合いを持った。この前法相は寝返って反乱勢力である「国家移行評議会(NTC)」の指導者になっている。その日の夕刻、BHLがサルコジを携帯電話で呼び出し、NTC指導部を受け入れる承諾を得た。この会合は3月10日、パリのエリゼ宮で行われた。ル・フィガロでベテランの記者であるルノー・ジラールが報告しているように、サルコジは喜んでいるリビア人に対してBHLと考えた計画を発表した:NTCを唯一のリビアの正当な代表者と認める、ベンガジにフランス大使を任命する、リビアの軍用空港に対する精密爆撃、アラブ連盟の祝福をつけて(既に獲得している)、というものだ。フランス外相のアラン・ジュッペはメディアを通して知ったフランス外交の劇的変化にびっくりした。
ベルナー・オンリ・レビ
カダフィは反乱が起きてから、自分は職を持っていないから辞職はありえないと説明した。彼は、問題が起きた時にリビア人が相談を持ちかけることができる単なるガイドであると主張した。
フランスもベルナー・オンリ・レビという非公式の精神的ガイドを持っていることが判明したわけだ。カダフィがテントの中で色鮮やかなコスチュームを着ている反面、BHLは申し分のないワイシャツを身につけ、男性的な胸元をはだけ、パリのサン=ジェルマン=デ=プレ駅付近をうろついている。どちらも選出された者ではない。両人とも自分達の神秘的なやり方で力を発揮している。
アングロ・アメリカンの世界では、ベルナー・オンリ・レビは漫画の登場人物としてみなされている。どこかカダフィに似ているのだ。彼の「哲学」はカダフィのグリーン・ブックと同じ程度の支持者を持っている。しかしBHLは同じく金を非常に多く持っているし、多くの金持ち達の友人である。彼はジャーナリスト、作家、ショービジネスマン達をマラケシュにあるバケーション・パラダイスに招待し、リベラシオン紙とル・モンド紙という二つの中道左派の主要新聞の取締役であるので、フランス・メディア界に対する巨大な影響力を駆使している。
彼は定期的に主流メディアに書きたいことを書き、出たいテレビ番組に出ている。フランスの普通の人々は多く彼のことをひどく嫌っている。しかし、人々は国連安保理決議でこの男を追っ払うことを期待することはできない。
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2011/03/29 (Tue) 国際政治
(新世紀人コメント)
英仏がEU分裂の危険性をも顧みずに「むき出しのリビア侵略・リビア分裂」を推し進めようとしている”背景”は実は大変に深いのではないかと考えている。
勿論のことEU向けのリビア石油を奪い取りたい事が大きな理由の一つであるが、
実は、今回の日本での福島被曝災害が”底流で”絡んでいるのではないかと考えている。
発電の80パーセントを原子力発電で賄っているフランスであり、一方の英国は北海油田の埋蔵量が低下している。
大胆に推測すれば、英仏共に実は「原子力発電の将来性はないものと考えていて」、「原子力発言放棄」を腹の底では考えているのではないのか。
将来での「原発放棄」に備えてリビアの石油を英仏向けに確保しようとの思惑の上ではないのか。
欧州の東部であるドイツから東はロシアからのエネルギー供給が期待できるであろう。
それは勿論、仏・英までもの拡大が期待できるであろうが、しかし英仏は何らかの理由でもってロシアからのエネルギー供給を拒否し、中東から最も近いリビアの石油を確保したいのではないのか。
勿論、戦争の理由はそれだけではなくEU地域と中東地域の秩序再編を狙う「奥の院的勢力」が英仏に跨って存在して指令を発しているものと考えられる。
私は、前から「奥の院的勢力」は実は既にかなり前から原子力エネルギーを見限ってきているのではないかと考えてきている
その根底には「終末論」があるだろう。
彼らにとっては世界秩序の転換も「終末論的破壊」の他に採れる方法がないのではないのか。これは当然の帰結と私には見える。
例えれば、「加速をつけて衝突しなければ出なおせない」という事なのだ。
「自然秩序との対話」の要素を含まない思考法なのであるから、彼らが自然破壊をし続ける事にはここに理由がある。
遺伝子組み換え技術なんかを見ればこの事はよく解ることであろう。
根は深い筈だ。
思考において感情や情念の契機は実は大切な事なのだ。
自然と対話できないのが侵略支配的宗教思想であり侵略支配的科学思想であると言える。
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