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http://mainichi.jp/select/world/news/20110321ddm007030160000c.html
【トブルク(リビア北東部)高尾具成】「リビア! リビア! リビア!」。歓声や拍手が広がる。機関銃の祝砲が空にあがり、車のクラクションが鳴らされている。安保理決議に基づき仏英米など多国籍軍が最高指導者カダフィ大佐率いる政府軍の関連拠点への攻撃を開始した19日、北東部トブルク中心部に入った。広場では、街頭テレビの中継をじっと見守っていた市民数千人が「フランスの攻撃開始」のニュースが流れた瞬間、歓喜の声を一斉にあげた。
涙を浮かべる者、抱き合う人々や祈りをささげる姿もある。リビア・コールの後には「フランス」「サルコジ」の連呼もこだました。
同日朝から政府軍は反体制派の拠点、北東部ベンガジへの攻撃を激化。トブルクでも反体制派は「背水の陣」で臨んでいた。港湾管理員のハムザ・ユーサさん(23)は北中部の要衝アジュダビアからトブルクへと続く幹線道路上で政府軍との対決に備えていた。「私たち若者には未来を手に入れたい強い願望がある。犠牲となった友人の思いも背負っている。流血はもはや必要ない」と力を込めた。
農業技師アブドゥサディーム・エルダッガリさん(46)は40年以上も独裁体制を続けるカダフィ政権を強く非難した。「思うように読み書きも学べず、人生を無益に過ごしてきた。抗議デモが始まった先月半ばから数えて、(新リビアは)まだ生まれて1カ月の赤ん坊と同じだよ」と言う。12年前に67歳で亡くなった父は、カダフィ大佐のクーデターで追われたイドリス国王の護衛を務めていた。カダフィ体制に変わった直後に不当拘束をされ、4年間の獄中生活を送った。「南アフリカのネルソン・マンデラ氏は27年半の獄中生活を送ったと聞くが、リビアには30年以上、不当に投獄された市民がたくさんいる」と言い、反体制派のシンボルである赤黒緑の3色に白い月と星が描かれた旧国旗にそっと口づけした。
一方で、爆撃を見る市民には複雑な思いもある。街頭テレビ前で、無職のユスフ・サイードさん(25)は「独力で市民革命を達成したかったが、(政権側と)兵力の差があった」と残念そうだ。だが「国際社会のカダフィ政権への攻撃は残された唯一の選択肢だった。これでようやく政権側と反体制派の形勢は五分になった。リビア全土の和平はまだ先だ」と気をひきしめた。
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