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2011年3月3日
(1)
チュニジアとエジプトの革命の衝撃波は、アラブ世界、さらにそれを超えて広がり続けている。この数日間、革命的動乱の中心に位置してきたのはリビアである。事態は日をおって、時々刻々と変化しているが、現在すべてはリビア民衆のめったにないほどの大動員にかかっている。幾十万人ものリビア民衆が、多くの場合素手でカダフィ独裁体制を攻撃するために決起している。多くの都市全体、諸地域が蜂起した民衆の手に落ちた。独裁体制の回答は残忍なものであった。無慈悲な弾圧、殺害、重火器と航空機による民衆への砲爆撃などである。
現在、民衆と独裁体制の間で死をかけた闘いが行われている。チュニジアとエジプトの革命と対比したリビア革命の特徴の一つは、警察と軍事機構の分裂である。軍自体の内部で衝突が起きており、蜂起した民衆が支配している地域や都市と、独裁体制の軍部隊に基礎を置くトリポリ地域との間で地域間分裂が進んでいる。リビア独裁体制は、あまりにも多くの社会的不正と反民主主義、あまりにも多くの弾圧、あまりにも多くの基本的自由と権利への攻撃を行っている。この独裁体制を追放しなければならない。
(2)
リビア革命は、アラブ世界全体、さらにそれを超えてイランや中国にまでいたる全過程の一部である。チュニジアとエジプトにおける革命プロセスは急進化している。チュニジアでは政府が次々に倒れている。青年と労働者の運動は、自らの闘いをさらに前進させている。あらゆる形態の旧体制の継続が疑問に付されている。憲法制定議会の要求、体制を救い出すあらゆる試みへの反対が、ますます強まっている。
チュニジア、エジプトの両国では、死活の社会的要求を充足するための波状的なストライキの火の中で、労働者運動が再組織されている。革命的高揚は、それぞれの国によって特殊で不均等な形態を取っている。イエメンとバーレーンでの暴力的衝突、ヨルダン、モロッコ、アルジェリアでのデモなどである。イランは再び、アフマディネジャド政権に反対し、民主主義を求める闘争とデモの突発に見舞われている。
(3)
リビア情勢が戦略的重要性を持っているのは、こうした文脈においてである。この新たな高揚はすでに歴史的変革を遂行しているが、その発展はおそらくリビアでの闘いにかかっている。カダフィが幾千人もの死者を出しながら再び状況を支配することになれば、この革命プロセスは勢いを失って封じ込められ、妨げられることになるだろう。カダフィが打倒されれば、その結果として全運動は刺激され、活性化するだろう。こうした理由から、すべての支配階級、すべての政権、アラブ世界のすべての反動的体制は、多かれ少なかれリビアの独裁体制を支持しているのである。
米帝国主義、欧州連合、NATOが現在進行中のこのプロセスを統制しようとその策動を強めているのも、こうした文脈においてである。帝国主義者はそのスピーチの中で、進行中の革命は西側帝国主義諸国をいっそう弱める、と語っている。したがって、よくあることだが、帝国主義はかれらのいう「混乱した情勢」や「人道的破局」という口実で介入を準備し、再び状況を支配しようとしている。
こうしたNATO諸国の目論見にだまされてはならない。かれらは進行中の革命を地域の民衆から奪い取り、とりわけ石油産出地域の支配に関して新しい位置を占めるために、この情勢を利用しようとさえしているのだ。アメリカ帝国主義によるあらゆる介入を拒否することが必要なのは、こうした根本的理由によるのである。この任務を完遂するのは地域の民衆に支援されて闘いを始めたリビア民衆の責任である。そして国際的レベルにおいてすべての進歩的勢力は、連帯と支援によってこの事業に寄与しなければならない。
(4)
この観点から見れば、われわれはウーゴ・チャベス、ダニエル・オルテガ(ニカラグア大統領)、フィデル・カストロがとっている立場に全面的に不同意である。フィデル・カストロはリビア民衆の闘いを支援するのではなく、アメリカ帝国主義の介入の危険を非難している。かれはウーゴ・チャベスと同様に、独裁者カダフィへの支持を繰り返している。このような立場は、全世界の革命的・進歩的・反帝国主義勢力にとって受け入れがたいものである。革命を行っている民衆を虐殺する独裁者を支持することによって帝国主義に反対することなどできない。そうしたことは帝国主義を力づけるだけである。国際的レベルでの革命運動の根本的任務は、こうした革命を擁護し、独裁者ではなくこうした革命を支持することによって帝国主義に反対することである。
われわれはリビア民衆、そして進行中のアラブ革命の側に立つ。われわれは、この革命の中で浮上している市民的・民主主義的・社会的諸権利を支持し、われわれの無条件の連帯を表明しなければならない。優先的課題の一つは、リビア民衆へのあらゆる援助――エジプトやチュニジアからの医療援助、必要とされる食料援助――を支援し、リビアとの商業的契約の破棄、すべての武器提供の中止を要求することである。われわれはリビア民衆の虐殺を阻止しなければならない。
・アラブ革命に連帯を!
・リビア民衆に支援を!
・帝国主義のリビアへの介入反対!
・リビアから手を引け!
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「革命を行っている民衆を虐殺する独裁者を支持することによって帝国主義に反対することなどできない。」
まさにそのとおりだ。米国の介入の可能性を言い訳にして大量殺人者カダフィの側に立つものは虐殺の下手人であり、リビア革命を圧殺しようとする者である。
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