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http://mainichi.jp/select/world/news/20110307k0000e030042000c.html
【ベンガジ(リビア北東部)高尾具成】リビアの反政府勢力の最大の拠点となったリビア北東部ベンガジで先月中〜下旬、反政府デモが圧政・弾圧の象徴だった治安施設の解放を求めて行進、政府軍や外国人雇い兵が無差別に発砲し、数百人が犠牲になった実態が明らかになった。住民らが証言した。現在、治安施設には「圧政の歴史を伝えたい」という住民が多数、見学に訪れている。
ベンガジの住民によると、地元のガリヨネス大で農業を学んでいたモハンメド・アハメド・エルサフラーニさんも無差別発砲の犠牲になった。モハンメドさんは、先月19日、前日にデモに参加した友人が射殺されたことに憤り、「許せない。デモに行く」と自宅を出た。モハンメドさんが向かったのはベンガジにある治安施設「カテバ・ファディール」。大した理由もなく市民を投獄、拷問することで有名でカダフィ政権の強権支配の象徴とみなされていた。カダフィ氏批判をして獄死した市民もいたという。
参加者は治安施設の解放を求め幹線道路で非暴力のデモを行っていたが、政府軍は午後7時過ぎに突然、無差別発砲を始めた。自宅寝室にも銃弾が飛んできたという近所の住民(69)は「無差別なのは街に残る弾痕を見れば明らかだ」と話す。確かに洋服店の破れた窓ガラスの向こうに腕に銃弾を受けたマネキンが残っている。
モハンメドさんと同じ大学に通い、当日のデモに参加したサーリム・ハディーヤさんは「恐怖もあったが怒りはそれ以上だった。モハンメドは最前列付近にいたと思う」。
親族が悲報を受けたのは翌20日未明。病院に駆け付けると、胸部を銃弾で撃ち抜かれ、変わり果てた姿のモハンメドさんが横たわっていた。ベンガジの反政府デモは先月17〜20日に実施され、推定450人以上が犠牲となり、1000人以上が負傷したとされる。
モハンメドさんが解放を願った治安施設は、反政府勢力の手で破壊された。
施設内には、わずかな光しか届かない地下牢(ろう)があり、多くの市民が訪れ、携帯電話などで撮影している。自営業のファトヒ・アルアファリさん(45)は「圧政の暗黒史を後世に伝える必要がある」と子どもたちを連れて施設内を歩いた。施設の壁には治安部隊の撤退後、若者らにより書かれた無数のメッセージがあった。カダフィ氏への批判と共に多いのは、「自由を」「変革を」の文字だった。
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