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2011年1月26日(水)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-26/2011012601_03_1.html
米国防総省のギルモア実用試験評価本部長はこのほど、沖縄に2012年からの配備計画がある最新鋭の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて、いくつかの部品に欠陥があるため、依然として任務遂行率が低いとする年次報告書をまとめました。
報告書は09年5〜9月に行われた試験の評価結果をまとめたもの。それによると、MV22の戦闘作戦参加の信頼性を示す任務遂行率は82%が必要な基準でしたが、実際の試験では57%しかありませんでした。
ヘリコプター・モードでの操縦に制約があることや、レーダー高度計の不安定性、海水が霧状に噴き上げている環境下での作戦上の限界などがあるとしています。
また、任務遂行率が低い主な要因として、ヒンジ(ちょうつがい)や点検窓の亀裂や想定よりも早い劣化、ナセル(エンジンなどを収める保護カバー)内部のエンジン・駆動装置部品、飛行制御システムの欠陥などを挙げています。
その上で報告書は、同機を導入している海兵隊と空軍に対し、共同してブレーキシステムやエンジン、駆動装置部品の信頼性を改善するため、開発と試験を積極的に続けるべきだと提案しています。
オスプレイは開発段階で墜落事故などが相次ぎ、搭乗していた計30人が死亡しています。現在は運用段階に入っているものの、昨年4月にも派遣先のアフガニスタンで墜落事故を起こし、乗組員4人が死亡しています。
米海兵隊はオスプレイ24機を12年秋から沖縄に順次配備する計画を明らかにしています。今回の報告書は、その危険性を改めて示すものです。
MV22オスプレイ 両翼のローター(回転翼)の向きを変えることで、ヘリコプターのような垂直離着陸や、固定翼のプロペラ機のような水平飛行ができる輸送機。飛行速度や航続距離、搭載能力に優れているとし、老朽化している輸送ヘリとの交代配備が進んでいます。
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