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毎日新聞 11月18日(木)20時33分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101118-00000086-mai-int
【ヨハネスブルク高尾具成】昨年3月の政変後、政情不安が続くアフリカ南部・インド洋の島国マダガスカルで17日、憲法改正を問う国民投票の最中、軍の一部が「国の権限掌握」を宣言。18日、首都アンタナナリボの空港近くの軍施設に立てこもった状態が続いている。クーデターとの見方もあるがラジョエリナ暫定政府大統領(36)は権限移譲を否定、鎮圧する構えをみせている。
「権限掌握」を宣言をしたのは軍高官ら約20人。17日、「国民は政治危機の解決を待っている」と、暫定政府を解散、軍事評議会が引き継ぐと宣言した。
ラジョエリナ氏は昨年3月、ラベロマナナ前大統領を退陣させ、憲法手続きを経ないで暫定政府を発足させた。今回の「権限掌握」には当時、暫定大統領を支持した主要メンバーがかかわっている。
17日の国民投票は来年5月の大統領選に向けた手続きだった。
暫定政府はアフリカ連合(AU)から加盟停止処分を受けるなど外交的に孤立、経済制裁も受けているため、軍内部に不満がくすぶっていたとみられる。
◇ ◇ ◇
一方、不安定な政情の中、固有種が動植物の8割以上を占める豊かな自然への破壊が進んでいる。経済制裁に苦しんだ暫定政府が乱開発を黙認、貴重な森林の伐採や焼き畑の横行を許している。
中西部ムルンダバには樹齢数百年のバオバブの大木が群生。周辺には固有種のキツネザルなどが生息するキリンディー森林保護区があり、保護区外でもキツネザルの一種ベローシファカの群れが樹木上で見られる。
ところが、観光ルートを数キロ外れるとバオバブに黒く焼け焦げた跡が残り、周辺の樹木が焼き払われていた。一帯は稲作農家が大半で、島の南部でみられる焼き畑農業は一般的でないのに火が付けられた。地元では政治家や有力者の土地収奪が暫定政府に黙認されているとうわさされる。
保護区のガイド、アンジェリーナさん(29)は「ベローシファカは水を飲まないため、水分をバオバブなどの果実や木々の葉から得る。森があってこそ生息できる」と危機感を募らせる。
制裁で困窮した暫定政府は以前は禁止していた島の北部特産の貴重な木材「紫檀」の輸出を昨年9月に合法化した。世界自然保護基金(WWF)は国連への報告の中で紫檀の輸出収入が暫定政府へと流れていると非難した。今年4月に禁止措置を再開したが自然保護団体は「伐採が国立公園や保護区内にも及んでいる」と指摘する。
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