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http://amesei.exblog.jp/d2010-06-25
2010年 06月 25日クラーク名誉学長の警告
アルルの男・ヒロシです。
ジャパンタイムズに定期的に寄稿しているグレゴリー・クラーク多摩名誉大学学長が、今回も興味深い文章を。
西側のメディアの情報操作に気を付けろと言う趣旨で書かれた文章は、「天安門事件」「中国の海洋進出」、「天安沈没事件」、「イラン問題」と日本でも新聞の国際面を騒がせている話題を取り上げている。
しかし、日本や西側(古い言葉だが)での新聞での報道のされ方が意図的にゆがめられたりしているというのが今回の寄稿の主張だ。
天安門事件や日本の海洋防衛についても興味深く慎重に議論に値する主張を展開しているが、ここで注目したいのは直近の「天安沈没事件」についての解説。
私はこの事件、限りなくアメリカの挑発による「先に撃たせた」説か、何らかの「自作自演」の可能性があると思っている。自作自演(あるいは演出の追加、調査報告における事実の隠蔽)はアメリカはお手もののだからだ。「天安」事件をみても、調査報告書は英文で5ページ。証拠とされた魚雷も漁船が偶然発見し、マジックで書かれたような「1号」の表記。これではいくら公式を信用したくとも信用できるわけがない。
そこでクラーク氏の文章に戻る。
彼によると、天安沈没事件の調査報告委員会の間ではこういう裏話があったという。
(引用開始)
There are even doubts whether there was an attack. Sweden, the only neutral member in an international group investigating the affair, withdrew from the final report (see the article by John McGlynn in the June 7 Asia-Pacific Journal).
Two other possible causes for the sinking have been put forward, but little of this finds mention in Western media, where calls for strong retaliation and U.N. condemnation against North Korea wax large.
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/eo20100625gc.html
(引用終わり)
これによると、調査委員会に参加した数カ国の中で唯一、利害関係を持っていない「中立」とされたスウェーデンが最終報告書へ参加を取りやめたという。このスウェーデンの参加は重要で日本では中立国の参加をこの最終報告の信用性を担保するとしていた論もあった。
このクラークが引用する記事は、以下の記事である。
http://www.japanfocus.org/-John-McGlynn/3372
ただ、この点について韓国のメディアは別の報道をしていることも付け加えておかなければならないだろう。以下は、韓国の東亜日報(右派系メディアと思う)は次のように報じている。
(引用開始)
軍関係者は、「驚いたのは、スウェーデンの返答態度だった。4、5月の合同調査団の調査当時とは大いに違った」と伝えた。スウェーデン代表団は、合同調査団で活動し、調査結果に同意して署名もしたが、「北朝鮮の犯行」という判断には別の外国専門家より消極的だった。
軍関係者は、「5月20日の発表から1ヵ月の間で、スウェーデン政府が北朝鮮の犯行という点を確信するようになったことがうかがえる」と話した。
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2010062291028
(引用終わり)
以上のように引用した記事の前段はクラークが引用する記事の内容と一致する。ただ、後段では一ヶ月たってスウェーデンの考えが変わったという話になっている。これは私の推測だがこの一ヶ月間に科学的なエビデンスというよりは政治的な説得がされた可能性があると思う。
日本の雑誌FACTAにはモサド研究の権威であるゴードン・トーマス氏の寄稿として、「金正雲(銀)が天安沈没を指令した」というMI6発のまるで本当すぎて逆に嘘のようなストーリーも掲載されていた。
結局、「天安沈没事件」の真相は私には分からない。私の直観としてはこれは単純に北朝鮮が悪いという事件ではなく、双方の挑発や緊張関係が引き起こした事件であろう、ということを感じている。その理由として、合同調査団の発表に具体性(5W1Hがない)ということや、スウェーデンの変心などが挙げられる。
ただ、天安問題は国連でまともに議論されることはない。なぜならば国連の関心はイラン問題に移っているからだ。私のもとには8月に偶発的事件を装ったイスラエル側の開戦もありうるという情報がツイッターなどでも入ってきている。
8月というターゲットデートが出てきているのは、ロシアのメディアが何回か報道しているように、イランのブシェール発電所の稼働が8月か9月と言われているからだろう。
http://en.rian.ru/world/20100623/159541684.html
それ以外にガザ支援物資を運ぶ国際赤十字の中東版である、赤新月社の護衛をイランの革命防衛隊が行う予定があり、それにイスラエルが攻撃するかもしれないという情報もある。ただ、今月20日前後に出航した船には革命防衛隊は護衛を付けていないという。(CNN日本語記事、6月15日)
http://www.cnn.co.jp/world/AIC201006080017.html
http://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/085b6e91260257021c6d4866e409aaf9
http://www.cnn.co.jp/world/AIC201006150005.html
最終的にイランに攻撃が仕掛けられるかどうかは分からない。ただ、緊張感は高まっている。イランの側にもネオコンやイスラエルに呼応する過激派がいる。今の大統領のアフマディネジャドは過去に70年代末に起きた、イランの米大使館の人質事件の犯人の1人ではないかと米紙で報道されたことがあった。これは事実かどうかは分からないが、仮にそういう人材がイランの大統領になっているとすればこれは見逃すことが出来ない。
なぜなら、日本でも過去に全学連の学生達が、日米安保に抗議していながら、やがてアメリカの手先に転向していくという動きがあった。イラン国内をみていると保守派の聖職者たちはアフマディネジャドをもてあましているようにも見える。アフマディネジャドがCIAのエージェントであるという証拠はないが、そう考えると納得のいく点もある。
また、北朝鮮問題にしても同様で、天安事件の真相がどのようなものであっても、中国・ロシア以外の米英の軍事サークルや当事国の韓国は公式報告書が真実だということにして政策や戦略を考える。いずれ日本はそれに巻き込まれるだろうが、ここはあまり過剰に反応するのは避けるべきだろう。
# by japanhandlers2005 | 2010-06-25 12:02 | Trackback | Comments(0)
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