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ゲーツ長官は米国の軍事的優勢が新兵器によって脅かされていると述べ、空母や潜水艦に依存する海軍力のあり方に疑問を呈した。 http://www.asyura2.com/10/warb4/msg/427.html
株式日記と経済展望 2010年5月10日 月曜日 ◆「海軍は新兵器への対抗を」、ゲーツ米国防長官 5月5日 AFP 【5月5日 AFP】米国のロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官は3日、米海軍の退役軍人らの集会で演説し、公海での米国の軍事的優勢が新兵器によって脅かされていると述べ、経費のかかる空母や潜水艦に依存する海軍力のあり方に疑問を呈した。 ゲーツ長官が注意を喚起しているのは、膨大な資金をつぎ込んでいる米艦隊が、そうした新時代の兵器に対抗するものとしてそぐわなくなることだ。米海軍の攻撃型潜水艦隊や水上艦隊の規模は他国を大きくしのいでおり、戦略的展望が変化する中でこれまで同様の配備に多額を投じることが賢明かどうかと疑問を投げかけた。「他国が複数の艦隊をもっていない状況下で、わが国はこれからの30年間もこれまで同様、本当に11もの空母打撃群を抱えておく必要があるのだろうか」 また空母や世界各地の基地への依存度を縮小するために、無人機や無人水中艇、現在よりも小型の潜水艦などを使用してより長距離を狙う攻撃方法を開発する必要があるとも述べた。 冷戦時代に端を発する巨額の軍事計画の縮小にゲーツ長官は消極的ではない。このところ国防費を従来型の兵器から、イランやアフガニスタンで必要とされているヘリコプターや無人機の拡充に振り向けて「現実的な」脅威に対応すべきだと主張してきた。(c)AFP/Dan De Luce
米海軍では近年、「真珠湾攻撃以来の海戦大敗北」が相次いだ。図上演習などの結果ではあったが「米海軍敗北」の意味は小さくない。強い相手と同じ土俵で戦わない「非対称(弱者)の戦法」に対し、米国が強敵だった旧ソ連正規軍など「対象」に備えた編成・戦術思想で対抗することが、場合により極めて難しくなっている「現実」を証明したからだ。 「現実」を軍指導部が認めない、認めたがらない点はさらに深刻。米戦力の迅速・確実な投射が困難になれば、日本防衛や日本の生命線・中東からのエネルギー輸送航路の安定が大きく揺さぶられる事態となる。 米国の外交政策専門誌に昨年末「米国はいかに海戦に敗北したか」という論文が掲載された。筆者は米統合参謀本部諮問委員を務めたジェームズ・クラスカ氏。論文は「2015年、東シナ海を航行中の第7艦隊主力・原子力空母に、中国軍発射の中距離対艦ミサイルが命中。艦載機60機とともに全長360メートル/全幅92メートル/排水量9万7000トンを誇る巨艦は、わずか20分で沈没する」という衝撃的シナリオで幕を開ける。戦況はこう推移する。 《「真珠湾攻撃以来の海戦大敗北」に米国が次の一手で遅疑逡巡(しゅんじゅん)している間、中国は国連に対し「空母に放射能漏れの兆候が見られたため、沈める他なかった」と報告。素早い動きを見せた》(後略)
アメリカに働きかけるアジア諸国の不安 09年にドイツを抜いて世界一の輸出国に躍り出た中国は、世界の鉱物資源を買い漁る輸入大国でもある。経済の生命線を守るために、世界の海を支配したいと考えるのは当然だ。 海軍力は大国の象徴でもある。その意味で、中国の海軍力増強は米国防総省を苛立たせ、中国をアメリカの軍事覇権への大きな脅威とみなす人々に動揺を与えるだろう。 もっとも、今の中国の船舶技術は、15世紀のように際立っているわけではなく、外洋船の規模もアメリカより格段に小さい。第一次大戦以前のイギリスとドイツの海軍力競争に比べれば、今の米中の競争など大した話ではない。 台湾問題で米中の均衡が崩れる? 中台関係にかぎって言えば、中国にとってもアメリカにとっても台湾にとっても、現状維持が最も国益にかなっている。中国の海軍力が今後まずます増大すれば、台湾海峡の緊張を抑えるという重大な任務が、米中両国の外交官や政治家の肩にのしかかるだろう。 (私のコメント) 現在のアメリカ政府は財政が火の車であり、9.11以降のアフガニスタン戦争やイラク戦争によって軍事予算は増える一方だ。ゲーツ長官が拡大しっぱなしの国防予算を削る事を考えるのは当然の話であり、そうしなければアメリカ政府の財政が破綻する。特にアメリカ海軍の編成は時代遅れのものであり、原子力空母や原子力潜水艦は金喰い虫だ。 もちろん全く必要でなくなるという訳ではないが、現代では兵器体系はステルス化と無人兵器化になって来ている。特に無人兵器はイラクやアフガニスタンで大活躍しており、大型化や高性能化が急がれている。有人の飛行機や船だとどうしても行動範囲が制約されるが無人兵器なら空気の無い所や長時間の作戦も可能になる。 潜水艦にしても人間が乗っていれば搭載する空気や食料は限界があるから一ヶ月以上の航行は難しいですが無人潜水艦なら燃料が持つ限り潜行することが出来る。航空機も対空ミサイルも届かないような高度を飛ぶことも出来るし、燃料が持てば何日間でも飛ぶことが出来る。 原子力空母は航空母艦というよりも洋上を移動する空軍基地のようなものであり6000人もの搭乗員がいて、それが一発のミサイルで沈められたらアメリカといえども打撃は大きい。相手がはっきりしていれば報復も出来ますが、韓国の哨戒艦のようにどこが魚雷を撃ってきたのかが分からなければ反撃できない。 アメリカの原子力空母が国籍不明の潜水艦によって沈められた場合は反撃のしようが無い。たとえ犯人が分かっても中国やロシアだった場合にアメリカは反撃できるだろうか? 韓国の哨戒艦も犯人は北朝鮮と推測がついているが北朝鮮は否定している。このように将来的に起こりうる戦争は敵が見えない戦争であり、9・11テロ事件はその先駆けだろう。 ミサイルは弾道コースを飛ぶから発射した国を特定する事ができるのでしょうが、爆弾を積んだ無人飛行機が飛んできて爆発したら犯人を突き止めることは難しいだろう。通常の旅客機を無人飛行機に改造して爆弾を積んだ飛行機が飛んできたらアメリカ軍は対応が出来るのだろうか? ペンタゴンを破壊した飛行機をなぜ米空軍は撃墜できなかったのだろうか? 兵器を無人化することによって飛行機も潜水艦も小型で航続距離の長い兵器を開発する事ができる。地上すれすれを飛べばレーダーにもかからないしミサイルとは違って変幻自在のコースを飛ぶことが出来る。巡航ミサイルも無人兵器ですが飛ぶコースがプログラミングされている。これがGPSでリモコンで自由に操作できるようになると無人爆撃機です。 米海軍が行なった図上演習では中国から発射された中距離対艦ミサイルの射程圏内では原子力空母機動部隊も太刀打ちできないのであり、だから中国海軍が第一列島線から第二列島線にまで進出してきたのだ。中距離対艦ミサイルの射程が延びれば中国の領海も広くなるのであり、いまのところ中距離ミサイルを全部打ち落とす事は難しい。 だからミサイルにはミサイルで対抗するしか手は無いのですが、アメリカは日本や韓国や台湾に対して中距離ミサイルを開発する事に対して反対している。防衛をアメリカに依存していれば従わなければなりませんが、中国のミサイル戦力拡大にアメリカは対抗できなくなって来ている。沖縄の米軍基地もその意味では無力化している。 つまり東アジアの軍事均衡はアメリカと中国の密約で仕切られるようになってしまったのであり、アメリカ軍が信用できないとなれば自主防衛しかほかに手はない。在日米軍基地があれば日本の防衛は大丈夫という意見は信用できるのだろうか? ゲーツ国防長官自身が従来の兵器体系に疑問を述べていますが、中国の中距離ミサイルの傘は日本にまで伸びて来ている。 台湾海峡も既に中国の領海になっているのであり、米空母が台湾海峡を航行する事はめったになくなってしまった。中国の通常型の潜水艦の性能の向上も飛躍的であり、リチウム電池の開発で一週間程度の潜行も出来るようになった。音も静かだから米海軍でも発見する事が難しくなって来ている。 アメリカの戦略は日本を自立させない事であり中国にとっても利害は一致する。沖縄の普天間基地の問題は米軍基地はあっても無くても無力化しているのであり、アメリカ軍が沖縄に拘る事自体が不可解だ。既に中継基地としてしか使われていないのだから日本国内の米軍基地は全部引き揚げてもらうべきだろう。 台湾を守るというのなら台湾に米軍基地を作ればいいのだし、東南アジア諸国が心配なら米軍基地を誘致すればいい。フィリピンやインドネシアやマレーシアなど米軍基地を誘致して守ってもらえばいい。その方が思いやり予算も確保できるだろう。日本人も本音では米軍基地は要らないと言う事だろうが、政治家自身がアメリカ政府高官の前に出ると何も言えなくなってしまう。 中国やロシアの中距離ミサイルに対してはPAC3たSM3も気休めに過ぎないのであり、日本独自で対ミサイル用兵器を開発すべきだ。台湾や韓国や東南アジア諸国も防衛をアメリカの任せていないで自国で守るべきだろう。出来なければ改めてアメリカに頼めばいい。日本くらいの国力があればアメリカに守ってもらう必要は無い。むしろ在日米軍基地は日本政府への牽制としてあると言った方がいい。 不可解なのはオバマ大統領の対中国姿勢であり、中国を重視すれば中国以外のアジア諸国を敵に回す事になる。日本もその中の一国になるだろう。だから在日米軍基地も出て行ってもらう事になる。オバマ大統領の外交政策はそこまで考えてのことなのだろうか? 鳩山首相はルーピー呼ばわりされていますが、そこまで計算していればたいしたもんだ。
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