02. hou 2010年4月18日 20:37:21: HWYlsG4gs5FRk: LmhdJs1CN6 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0416&f=politics_0416_002.shtml温家宝首相:「民主化デモで失脚」の胡耀邦を評価、人民日報で発表 Y!【政治ニュース】 【この記事に対するコメント】 2010/04/16(金) 10:34 写真を大きくする 中国共産党機関紙の人民日報は15日付で、温家宝首相が執筆した、胡耀邦元総書記(写真)を高く評価する論文を掲載した。胡耀邦氏は82年に中国共産党総書記に就任。トウ小平氏の信任のもとに改革開放を推進し、言論の自由化を進めたが、保守派と対立。民主化デモ発生がきっかけで87年に失脚した。89年4月15日に死去したが、その追悼デモが民主化を求める大規模な運動に発展し、同年6月4日は当局による武力弾圧(天安門事件)が発生した。 温首相は、胡耀邦氏が1986年初頭に行った中国南部の貧困地帯視察に同行した思い出を披露。70歳を過ぎた胡氏が、食事や睡眠の時間も惜しんで人々の暮らしぶりを知ろうと、対話などに努めたことを紹介した。暖房が効かない宿泊施設の利用するなどで風邪をひき、38.7度まで発熱したが、仕事を続けたという。 温首相は「彼の仕事ぶりは、私の仕事と学習、生活に大きな影響を与えた」と論じ、1987年に政治の表舞台から退いた後も、しばしば胡氏宅を訪れたことを明らかにした。89年4月8日に発病した際には駆けつけて、胡氏の身辺を守ったという。 人民日報社が運営する人民網はさらに、温首相論文を解説する論説を発表。「事務室で書類に目を通すだけで、真実を知ることはできない。報告がうその場合もある」、「指導者が視察と称してして地方に行くが、高級ホテルに泊まって飲み食いして、(実質的な仕事は)会議室で報告を聞くだけの場合がある」などと、共産党の高級幹部のあり方をきびしく批判。「胡耀邦氏など、古い革命家の教えをしっかりと記憶し、大衆と密接に連携し、幹部と大衆の関係を改善せねばならない」などと論じた。 ********** ◆解説◆ 胡耀邦氏は在職中、言論の自由化などを主張し、自らも「新中国のタブー」に挑戦するような発言を、しばしば披露した。「戦犯」とされた日本の軍人・政治家についても「彼らは軍国主義で国を誤ったが、愛国者であったことは事実」と発言。理論的には日本の政治家の靖国神社参拝の容認にまで結びつく可能性がある、中国の最高級幹部としては極めて大胆な主張だった。 『大地の子』執筆のため取材を申し込んだ作家の山崎豊子氏に対しても、「うそは困るが、真実ならば中国に都合の悪いことでもかまわない」と述べ、全面協力したとされる。この取材協力が、「中国の内部事情を外国にもらした」として、失脚の原因のひとつになったという。 チベット問題では1980年に視察した際、悲惨な実情にショックを受け、現地幹部に対して「責任は共産党にある」と述べ、チベット政策の失敗を謝罪。政治犯の釈放も指示した。ただし胡耀邦氏の失脚後、チベットでは政治的な引き締めが復活した。 温家宝氏の論文は、胡耀邦氏の思想面には触れずに、党・国家の指導者としてのあり方を高く評価した。中国では胡錦濤−温家宝政権の発足以来、インターネットなどの普及にも関係して、以前に比べれば言論に対する規制は緩和してきた。ただし、天安門事件(1989年)絡みの当局批判はいまだにタブー。天安門事件の再評価があるとすれば、胡耀邦氏への評価と同事件で失脚した趙紫陽氏への評価がポイントになるとされる。これまでにも胡耀邦氏評価の動きはあったが、今回は現職首相が論文を党機関紙に発表したことが、注目される。(編集担当:如月隼人) |