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かつて日本には都会の薄暗い雑居ビルの中の小さなジャズ喫茶にジャズマニアのおやじらが集まって
マニアのマニアさを自慢しあうというサブカルチャーがあったらしい。(まだあるのかな?)
彼らの書いた本を下品なギャグに失笑しながら読んだりするが、
鑑識眼が独特で面白い。
アメリカのジャズファンとは目の付け所が異なる。
アメリカではどちらかというと、ショウとして華やかな方に注目が集まる。
日本のジャズファンは眉間に皺をよせてじーっとききこむ傾向がある。
モダンジャズの花形はトランペットやサックスなどのホーン奏者。
でも日本のジャズうんちくオヤジはホーンより、ピアノという地味ではかない音がする楽器に
より深い興味を示したようだ。
彼らはお目当ての名盤を探すためならどこへでも行ってしまうし、金に糸目をつけないという習性をもつ。
ソニー・クラークのレコード「クールストラッティン」なんて、彼らがみつけた宝物のひとつだと思う。
クラシックのように緻密な演奏ではない。
どこにいくのかわからない。生き急いでいるみたいだ。
1分の曲を1分で作曲するのがジャズなのだから、完璧なんて無理。
そんな無茶をやらずにいられないミュージシャンの熱さと
才能を開花させる前の夭逝という人生の空しさが混ざりあって、
胸にぐっとせまるのだろうか?
YouTubeの音では伝わらないだろうけど。
最近だとエディ・ヒギンズの発見が大きいと思う。
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