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嫌いでも熟年離婚のリスクを恐れる夫婦の打算・・生と死を見つめた夫と妻の互助会!
http://www.asyura2.com/10/social8/msg/889.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 9 月 13 日 10:20:32: EVQc6rJP..8E.
 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36091?page=3

■「恋愛均衡説」の見地から
離婚をしたいという気持ちの前提になるのは、自分の資産価値の方が相手の資産価値より高いというものです。もし自分が低くて相手が高かったら離婚するメリットがありません。

 浮気したから別れる、ギャンブルが好きで多額の借金をしたから別れるという考えの根源にあるのは、「私はあなたより価値がある人」という前提です。
 長い夫婦生活の間では、その相対的な価値が乱高下を繰り返します。自分が上のときもあれば、下のときもある。上のときは離婚をしたいが、下になったら離婚はできない、そのように考えるものです。

 結婚生活が長くなり、年を重ねるごとに、突然の下落がやってきます。そのときのことを考えると、離婚なんかしていられない、と思うものです。
 人生で訪れる価値の突然の下落、主なものは、次の3つです。
(1)定年
(2)病気と介護
(3)死の恐怖

■資産価値の下落(その1)「定年」
 定年間際の夫婦の問題(夫の不良債権化)とその防止策については、「理由その5」で書きましたが、再度、資産価値の下落について強調しておきます。
 人生の最終局面で、夫の価値が低下することにより、妻の価値が上回るという現象が起こりますが、それが夫の定年です。だいたい60歳か65歳の定年前後を分岐点として、資産価値の逆転現象が起こります。

 夫婦で年金生活に入ると、男の収入は原則ゼロ、女の家事のスキルの価値が相対的に飛躍的に上昇します。夫は「ぬれ落ち葉」と呼ばれるくらい、妻の負荷になります。
 いままで最低でも午前9時から午後5時までは外出していたのが四六時中、家の中にいることになり、妻の負担が増えてしまうことになります。
 でも、夫は定年前のように稼いではくれない。夫の方も浮気をするほどの金銭的余裕も体力も残されていませんし、再婚できるほどの魅力にも欠けています。妻にべったりの状況になります。

 このとき初めて妻の側に離婚する合理性が生まれます。何しろ、財産は折半。年金も折半となるし、離婚すれば夫の世話や介護をしなくて済む。この状況がますます夫の肩身の狭さとなり、家庭内で居づらい状況が形成されます。

定年前になるとこのような将来の状況を踏まえて、急に夫が優しくなります。
 すでに恋愛感情に基づいた優しさは妻に対して少ない、もしくはないかもしれませんが、将来必ず訪れる立場の逆転に備えて、60代になると、妻に優しくしておいた方が無難だと思い、気を使うようになるようです。
 確かに定年離婚は増えてはいますが、数的には全体の離婚の数パーセントにとどまっています。妻にも離婚を思いとどまらせる理由があるようです。それが次の病気です。


■資産価値の低下(その2)「病気と介護」
年齢別1人当たりの医療費(2009年、厚生労働省のサイトより)
 2つ目は、病気と介護です。まずは病気の可能性から。
年齢別の1人当たりの医療費です。15〜19歳が最も医療費が少なくて済む年代ですが、その後徐々に増えていき、50代では、赤ちゃんと同じくらいの医療費にまで跳ね上がります。

 病気のときほど、1人でいる寂寥感が増すもの。どんなにくたびれた夫であろうと家で寝込んでいれば世話をしてくれるものです。そのための保険となるのが結婚している事実です。
 夫婦関係というのは万が一に備えた互助会の意味を持つものでもあるのですが、健康でなくなっていくにつれて、互助会の意味が増大していくようです。
 さらに近年では、「介護」の互助会という意味も大きいようです。 年代別人口に占める要支援・要介護認定者の割合(出典 生命保険文化センターサイト)
 70歳の前半までは6%ですが、その後急速に増えて、80代前半では4人に1人、85歳以上になると過半数が要介護の認定者になります。

 つまり夫婦という単位で考えると、80代前半ではどちらかが介護が必要となる可能性が半分、85歳以上になるとどちらかが必ず介護が必要になるということです。
 そのときに離婚して1人で身動きが取れない状態になるのか、それとも離婚せずにお互いを助ける関係になるのかの判断になるわけです。
 要支援・要介護の比率がここまで高くなると、ある程度の年数を夫婦として過ごしてしまった関係では、おいそれと離婚しない方が、メリットが多いと言えます。


■資産価値の低下(その3)「孤独死の恐怖」
 さらに人間ならだれでも確実に襲ってくるものが「死」という現実です。こればかりは誰にも避けて通ることができません。
 死ぬときに、お葬式はどうするのか、ちゃんと子供・親戚・友人に知らせてくれるのか、火葬後のお墓はどうするのか、財産はどうするのか、遺言はどうするのかなど、すべきことがたくさんあります。

 「死」が近づくにつれて、「きれいに死ぬ」ことの難しさを痛感します。そのために離婚のインセンティブが薄れていくものです。


■まとめ
 仮に30歳前後で結婚した夫婦が30年間過ごしたら、60歳前後、その頃になると、自然と自分の健康や死について向き合うようになります。
 いくつまで健康でいられるのか、健康でいるためにはどうしたらいいのか、保険はどうしたらいいのか、介護はどうしたらいいか、どうやればきれいに死を迎えられるか、などなど。夫婦互助会の役割が増大します。

 この時期になると恋愛感情がどうの、セックスがどうのといったレベルの問題ではなくなります。
 生きるか死ぬかの問題。「生命安全装置」としての機能を果たす夫婦生活。「離婚か、我慢か」などという命題は、もはや小さくなってしまうのです。

 

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