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http://www.shinoby.net/2012/08/post-2735.html
世界的に失業率が高まり、日本においても新卒の就職活動が以前とは比べ物にならないくらい厳しくなってきました。仕事をしている人にとって重要なことは、自分のスキルを磨くことだと多くの人が指摘しています。
確かに、誰でもできる仕事(=マックジョブ)は、他の人に取って代わられてしまうという点で、不安定であり、また新興国の安い賃金の労働者の参入によって収入が下落していくリスクがあります。
しかし、せっかくスキルを磨いたとしても、それが中途半端なものであると、ある日突然にそのスキルが陳腐化してしまうリスクがある。友人Nさんが書いていたこのコラムを読んで、「徹底的に属人性にこだわれる分野(ずっと個人の差別化要素が残る分野)はどこなのか?」ということを自分の専門分野で意識し続けることの重要性を再認識しました。
このコラムでは、とんかつ職人が「かつや」に仕事を奪われたり、プロのカメラマンが「スタジオアリス」に記念写真の需要を取られている例を紹介しています。
とんかつを揚げる時の微妙な油の温度調整が、専用フライヤー機械の導入によってマックジョブ化し、カメラマンの光や露出の調整が、高性能デジタルカメラの連写によってマックジョブ化する。考えてみれば、恐ろしいことです。
しかし、このような恐怖は、どの専門分野にも存在します。自分のスキルが、急に機械に取って変わられ低コスト化が一気に進み、収入が減少してしまう。
そうならないためには、どうしたら良いか?その答えは中途半端ではなく、ずば抜けたスキルを持つことではないかと思います。機械化されたとしても、敢えて属人ベースで依頼されるレベルまで仕事のクオリティを高めておくことです。
回転寿司の台頭によって、街のお寿司屋さんの多くは姿を消しましたが、銀座や西麻布の高級寿司店は生き残っています。「かつや」が近くに出来たとしても、私はとんかつは目黒とんきで食べようと思っています。そこには、機械化して低コストになっても、敢えて高い価格のお店に行きたいと思わせる付加価値があるからです。
金融業界でも、「マックジョブ化」の危険性は存在します。ロボットファンドマネージャーが、インデックスを上回るリターンを叩きだすようになれば、ファンドマネージャーはいらなくなるかもしれません。銀行の窓口で商品説明をする担当者も、ネットでキメ細かなナビゲーションサービスができるようになれば、わざわざ足を運ぶ人も減っていくでしょう。
自分の仕事を自分にしかできないレベルあるいは分野まで属人化させる。それしか「マックジョブ化」の恐怖から逃れられる方法は無いのです。今は、大丈夫と思っている人も、脳内シミュレーションしてみましょう。
「自分の仕事は、自分だから出来る仕事なのか?それとも、他の人でも出来る仕事をたまたま自分がやっているだけなのか?」と。後者なら、やるべきことがあるはずです。
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