http://www.asyura2.com/10/social8/msg/756.html
Tweet |
2012.6.30 22:54
7月1日から食べられなくなる生レバーの注文が重なり調理に追われる厨房=30日午後、大阪市天王寺区の焼肉平和(大塚聡彦撮影)
レバ刺しが食卓から消える−。7月1日から牛の生レバー(肝臓)の提供が禁止されるのを前に、各地の焼き肉店では連日、定番メニューのレバ刺しの注文が殺到しており、「最後の日」を迎えた30日も駆け込み客でにぎわった。消費者からは惜しむ声や復活を求める意見が聞かれたが、一方で禁止後も生で食べる「闇レバ」の横行も危惧されており、波紋はまだまだ広がりそうだ。
大阪市天王寺区のJR天王寺駅前にある焼肉店「平和」では、午前11時の開店直後からレバ刺しの注文が殺到。皿に盛ったレバ刺しがテーブルに届くと、「記念に」と携帯電話で撮影する客の姿もみられた。
「楽しみが一つ減る」と話したのは、大阪市住吉区の新海修さん(65)。週1ペースで来店する常連客だが、「これに代わるものはないなあ」。大阪府和泉市の小学校教諭、浜田樹哉さん(26)も「いつか復活してほしい…」と名残惜しそうに箸をつけた。
店主(65)によると、禁止が決まった6月12日以降、生レバーの入荷量を増やし、毎日約140人前を用意しているが、連日開店から2時間余りで売り切れるという。
レバーの加熱処理を原則とする今回の「禁止令」では、客席に加熱器具があれば一部の生食提供を認めているが、客が加熱しないまま生で食べる「闇レバ」の横行や、提供する店側が黙認するなどの“抜け道”も危惧されている。
大阪・鶴橋駅前のある焼き肉店主は「うちは焼きレバーでも、生レバー用の新鮮なものを出しているが、客からは『ごま油もつけてくれ』とよく言われる。店側の責任もあるので、客が生で食べないよう注意はしているのですが…」と困惑した表情をみせた。
一方、焼肉店の看板メニューの消滅は、食肉業界にとっても大きい。全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)によると、販売禁止による業界の経済的損失は約300億円になると試算。業界団体は「リスクを承知して生で食べることまで禁じるのは、国民から食文化を奪う」と禁止令の撤回を求めているが、厚生労働省は今後、生で安全に食べる方法が見つかれば禁止の解除を検討するとしている。
全肉連の依頼で加熱以外の方法による殺菌実験を行った大阪府立大獣医学科の山崎伸二教授によると、食品添加物として認められている次亜塩素酸ソーダを生レバーに注入し急速冷凍した後、ゆっくり解凍すれば、重い食中毒を引き起こすO157の殺菌に一定の効果があることを確認した。
実際に試食した人の感想でも「塩素の臭いが全くしない」という意見が大半で、殺菌処理したレバ刺しの方が生臭さも消え、「より甘味が増した」との感想もあったという。
山崎教授は「凍結融解だけでは殺菌効果は十分ではなかったが、2つを組み合わせることで菌がほぼゼロになったケースもある」と指摘。「まだ検証を重ねる必要があるが、近い将来業界団体を通じて厚労省に提案したい」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120630/waf12063023040029-n1.htm
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。