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職員の親族らが生活保護を受給していることが判明した東大阪市役所(山本祐太郎撮影)
【生活保護】公務員なのに「扶養できない」って… 東大阪市職員30人の親族が受給
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120625/wlf12062508500004-n1.htm
2012.6.25 08:50 産経新聞
大阪府東大阪市の職員約30人の2親等以内の親族(親、子または兄弟姉妹)が生活保護を受給していることが24日、市関係者への取材で分かった。職員はいずれも、親族が生活保護を申請した際に「扶養することはできない」と市に回答していたという。市は「職員なら一定の収入がある」として、改めて扶養の可否について確認する方針。
受給者の扶養をめぐっては、個々の事情があるため、収入だけで明確に可否を判断できないのが実情だ。しかし、同市職員の大半が親族への仕送りすら断っており、公務員としての姿勢に疑問の声が上がりそうだ。
生活保護法では、親子など、民法上の扶養義務者による援助を優先すると規定。先月、人気お笑い芸人の母親の受給が論議を呼んだことを受け、厚生労働省は、親族に十分な扶養能力がある場合は扶養義務を果たさせるよう、自治体に徹底させる方針を打ち出した。
こうした経緯を受け、東大阪市が受給者の記録を調べたところ、約30世帯が同市職員を扶養義務者として申告していたことが判明した。市によると、記録上は「公務員」としか記されていないケースがあるため、さらに増える可能性もあるという。
自治体は申請時に、扶養できそうな親族がいる場合、扶養の意思や能力の有無を尋ねる。市もこの職員らに対して調査したが、いずれも扶養できないと回答。仕送りを承諾したのもわずか1世帯の親族だけだった。
市によると、同市の一般行政職員(平均42・8歳)の平均年収は715万5千円で、担当者は「職員なら必ず一定の収入があり、扶養できる可能性が高い。今後、優先して扶養の可否について調べたい」としている。
同市では今年3月現在、約1万4千世帯、約2万1千人が生活保護を受給しており、10年前からほぼ倍増。生活保護費は、今年度の当初予算ベースで約365億円に上り、一般会計総額の18%を占め、財政を圧迫している。
市は今年1月、市長を本部長とする「生活保護行政適正化推進本部」を設置。市内の警察署とも連携を強化し、不正受給防止や自立支援などに取り組んでいる。
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