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社会寸評:日本男児・少年法・セクハラ・・・ひどい社会ですね!
http://takedanet.com/2012/06/post_40be.html
平成24年6月20日 武田邦彦(中部大学)
【354】 日本男児・少年法・セクハラ ... ひどい社会ですね ! / 武田 邦彦
●日本男児: かつて日本は混浴だった。なぜ混浴でも女性が困らなかったと言うと、お風呂で日本男児は決して女性の方を見なかったからだ。だからといって性欲がなかったわけではない。
風呂でチラチラ見える女性に刺激されて「おい、吉原に行かないか?」と横の男に声をかえた。でも、風呂場で女性の方を見る男性は殴られたものだ。当時、女性が着替えるときに部屋に鍵をかけるということはなかった。女性が着替えるのを見ようとするような男性はこれも殴られたからだ。
「してはいけないことはしない」というのが日本人のもっとも特徴的で高貴な規律だ。貝塚のモースは明治初期にこの日本文化を高く評価している。それは今でもそうだ。
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●少年法: 少年法というのがある。最近、「いくら少年でも凶悪犯は名前を出すべきだ」ということも言われるが、よく考えなければならない。子供のころ、私たちは間違いを犯すものだ。もう、体は一人前でも心は成長期であることが多い。
わたしのように教育を担当していると、何か事件が起こったときに社会が「そんなことは許されない」というのに違和感を覚える。私たちが相手にしている生徒や学生は「未完成だから教育を受けている」のであり、その未完成の部分を直すのが私たち教師の役割だ。
「そんな学生は止めさせてしまえ!」と言われることもあるが、私はかつて「大学修道院説」を唱えて学生を教授会の処罰から守ったことがあった。退学させてしまえばその学生は落ちていくだけだが、せめて大学に留まってくれれば更正の可能性を残す。
私たち大人は成長期の子供を暖かく守る必要がある。
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●セクハラ セクハラというのは単に体を触ったとかいう具体的なものだけではない.この世に男女がいる限り、いろいろなことが起こるが、男女だからといって何か特別な不利を被らないようにというのがセクハラの防止だ。
女性の場合、男性より「男女のつきあい」で女性の方が傷つく。時には一生の問題になり、人生を失う女性もいる。セクハラというのはそう言う陰湿なことも含めて「性で不当な損害を受けないように」という私たちの願いである。
男女が共同で社会を作っていくときには、男女それぞれの人権、立場、社会的慣習、性的区別をハッキリさせて、明るい社会を作っていかなければならない。
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●事件と考え方 最近、日本男児にあるまじき(暴露した男性)、少年法の思想にあるまじき(週刊誌)、そしてセクハラ防止にあるまじき(週刊誌とその後の報道)ことが報道され、19才の女性が大きな被害を受けつつある。ある報道では「男女のつきあいをばらしたのも問題だが、過去を隠していたのもいけない」と言っているファンの声を紹介していた。
私は次のように思う。
1)男女のことを暴露した男性は日本男児ではない。まして相手の女性が高校生の時のことだ。卑劣この上ない、
2)このことを取り上げた週刊誌は日本の週刊誌ではない。週刊誌は社会の指導的立場にある。それを止めるなら出版をしないことだ、
3)このことを取り上げた週刊誌、報道、ネットは大人ではない。尻馬に乗っただけだから許されるわけではない、
4)人を評価するときに、その人の現在であり、過去を問題とか本人が回復せざることについて、誹謗中傷することは絶対に許されない、
5)教育関係では、高校時代の男女というものや、大人になって高校時代のことを暴露するということについて、法律面や日本文化という意味でどのような教育をするか、
6)女性の男女関係を本人の同意無く明らかにすることは、セクハラであり、犯罪であり、それを報道するのも犯罪幇助である。社会の約束は文面より精神が大切だ。
だから、まず、暴露した男性は謝罪し、週刊誌は記事を取り消して報じた週刊誌を回収し、ネットの記事も削除し、女性の所属する団体は処分を取り消し、あるいは暴露した男性、週刊誌などを犯罪および犯罪幇助で取り調べる必要がある。
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まずは、犯罪面で西洋的に考えた後、私は「してはいけないことをしない」という日本の最大の倫理を思い返し、大人がこの日本の文化を守るという決意をしなければならないと思う。高校生のセックスもこのような悲劇を生むことも教えて行く必要がある。
また、ネットなどでは「男子として恥ずかしい」ということが主体だが、私は同時に、少年法、セクハラなど私たちが作ろうとしている「善良な日本社会」について、もう少し踏み込んで声を上げるべきと思う。また教育界もコメントを出すべきだ。
日本の子供の大半はまだ日本の優れた文化を継承している。それを社会の指導層の一つである週刊誌が壊してはいけない。お金がすべてではないし、この日本が「売れれば良い」というような文化に犯されてはいけない。
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