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良い人生見えぬ・友人できない…死に急ぐ若者
(読売新聞 - 03月09日 14:36)
警察庁は9日、昨年1年間の全国の自殺者が3万651人だったと発表した。
前年を1039人(3・3%)下回ったが、14年連続で3万人を超えた。「学生・生徒」が前年より101人(10・9%)増の1029人に上ったのが特徴で、統計を取り始めた1978年以降、初めて1000人を超えた。
若者の悩みをいかにくみ取るのか。各大学などで取り組みが始まっている。
「この先に良い人生が待っていると思えない。死んだ方が楽なんです」。2008年冬、東京都港区の寺で悩み相談を受けている前田宥全(ゆうせん)住職(41)の元に、長髪にジーンズ姿の10代後半の若者が訪れた。
大学に入って半年以上たつのに同級生の輪に入れず、友人もできない。「何のために生きているのかわからない」。淡々と話す様子から切迫感は伝わってこなかったが、両腕のリストカットの痕跡は生々しかった。
3年間で約100回、前田住職と面談したこの大学生はその後、大学を中退し、今は専門学校で音楽の道を目指している。前田住職は「苦しんで自分らしい生き方を見つけたようだ。若い人が胸の内を吐き出せる場がもっと必要だ」と話す。
筑波大は精神科医とカウンセラーを常時配置している。相談を受けている佐藤純講師(39)によると、就職や友人関係の悩みが多く、経済的に困窮する学生も増えている。同大や山口大などは学生と接する教職員向けマニュアルを作成している。富山大では09年末に自殺防止対策室を設け、親などと連絡の取れない学生のアパートに出向いて安否確認などをしている。
>統計を取り始めた1978年以降、初めて1000人を超えた
警察庁が自殺と認めた数だけでも、毎日3人近く自殺しています。今の若者は団塊ジュニア世代の3分の2くらいしかいないのに、自殺率はどんどん高くなっています。今の若者は生まれてからずっと不景気ですし、かつてない社会の閉塞感の中を生きています。新卒の就活に失敗したら人生終わり、という強迫概念も強いでしょう。事実、日本は一度転落したら這い上がるのが非常に困難な社会です。
>大学に入って半年以上たつのに同級生の輪に入れず、友人もできない。
今は誰でも携帯電話を持っているので、昔より友人はできやすいような気もしますが、ツールが便利になってもそう簡単にはいかないものですね。「何のために生きているのかわからない」人なんてたくさんいるので、まずは自分のために生きればいいような気がします。堂々と語れるような夢を持って前向きに生きてる人なんてそんなにいないものです。ただ、孤立して自分ですべてを抱え込んでしまうと悪循環に陥ってしまいますからね。最近、孤独死、孤立死という言葉をよく目にするようになっています。「孤立」は今後の大きな社会問題になります。大学にカウンセラーを配置しても、社会システムを転換しない限り、自殺は減らないでしょうね。しかし、今後消費税が2倍に引き上げられます。消費税を5%に引き上げて以降、年間自殺者数は3万人超えを達成し続けていますが、10%になれば4万人超えは楽勝ではないでしょうか。こういう点からも、消費税増税はやむを得ないと考えている人は考え直した方がいいです。
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