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よろず世の中
35福島米は大丈夫なのか?
11月13日河北新報
福島米の放射性物質検査の結果、作付けのあった福島県内の48市町村でコメの出荷が解禁となった。しかし放射能汚染に対する消費者の不安はが拭いきれたとはいえず、販売苦戦は否めない。
今年の福島産コシヒカリはこれまで同程度の評価を受けた北関東産よりも、60キログラムあたり1000~1500円低い価格で取引されている。
米価は全国的には上昇しており、福島米の価格低迷は市場の目の厳しさを物語る。
特に販売不振に成る可能性が有ると見られるのが家庭向けである。『福島の農家には本当に申し訳ないが、今年は福島のコメは一粒も扱わない』従来、福島産のコシヒカリやひとめぼれを主力商品として扱ってきた首都圏の米穀店はそう言いきる。
店頭には栃木産や茨城産の新米コシヒカリが並ぶ。だが福島県に近い点がマイナス材料となり、売れゆきは振るわないという。
『千葉県産さえ嫌がる客も居る。福島産では勝負にならない』
と話す。
生産、流通、消費の関係者が決定的にダメージになったと口をそろえて言っているのは予備検査で、二本松市小浜のコメから暫定基準値の1キログラム当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出された問題だ。
「本検査で基準値を下回っても、一胆500ベクレルが出た事実は消えない。二本松産、それが混じっているかも知れない福島県産を買う消費者はどれだけ居るだろうか」と福島圏内の米穀業者は懸念する。
★
一方業務用は低価格が受けて引き合いが予想外に強まっている。
複数産地のコシヒカリをブレンドすれば、『国内産コシヒカリ100%』の表記が可能となり、流通サイドにとっては福島産と明示しないで済むという。
大手のコメ仲介業者は『福島米の品質の高さは業界では常識、それが今日本一安い。検査も通っているから、安全性もお墨付き、割安感があり、外食産業には魅力的だろう』と指摘する。
本来の品質に見合った価格を付けられず、福島産を名乗ることを憚る状況は何時まで続くのだろう。県内の農協幹部は『今年は全量売り切る事が大事だ。ある程度買い叩かれる事は仕方がない』と苦しい胸の内を明かす。
★★
消費者の立場では汚染米はタダでもいらないのだから・・・
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