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老人の1人世帯が増えると、益々、社会のコストは増大し
現役世代への負担は大きくなる
http://mainichi.jp/select/wadai/news/images/20110630k0000m040133000p_size5.jpg
世帯類型割合の推移
総務省が29日発表した国勢調査(10年10月現在)の抽出速報結果によると、1人暮らしの世帯は1588万5000世帯となり、総世帯に占める割合は31.2%と初めて3割を超えた。これまで最多だった夫婦と子どもによる世帯は1458万8000世帯(28.7%)にとどまり、家族類型別の調査を始めた1960年以来初めて、1人暮らし世帯が最多となった。夫婦のみの世帯は1000万3000世帯(19.6%)、1人親と子どもの世帯は446万9000世帯(8.8%)だった。
全世帯数は5092万8000世帯で、1920年の国勢調査開始以来、初めて5000万世帯を超えた。1世帯当たりの人数は2.46人で、過去最少を更新。1人暮らしを含む3人以下の世帯が増加した一方、4人以上の世帯は減少した。特に6人以上の世帯は前回05年調査から1割以上も減っており、少人数世帯が増えたことが、全体の世帯数を押し上げたとみられる。
日本の人口は1億2805万6000人(男性6250万1000人、女性6555万5000人)。65歳以上の高齢者は2929万3000人で、総人口に占める割合(高齢化率)は23.1%に達した。ともに20.4%(国連推計)だったイタリアとドイツを上回り、高齢化率は前回(05年)に続き世界一となった。一方、15歳未満は1679万8000人(13.2%)、15〜64歳は8073万人(63.7%)だった。
65歳以上の高齢者のうち、1人暮らしは457万7000人。高齢者の15.6%を占める。内訳は男性130万6000人、女性327万1000人で、男性の10人に1人、女性の5人に1人が1人暮らしとなる計算だ。老人ホームなど社会施設の入所者は121万5000人で、前回比約1.5倍に増えた。
今回の抽出速報は、調査全体の1%にあたる約50万世帯から推計したもの。岩手、宮城、福島の3県分は東日本大震災の復興に生かすため7月に発表し、全世帯の確定値は10月に公表する。【中山裕司】
毎日新聞 2011年6月29日 22時00分(最終更新 6月29日 23時49分)
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