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民主主義の変質1/4
http://www.asyura2.com/10/social8/msg/372.html
投稿者 過信居士 日時 2011 年 6 月 06 日 11:27:24: gi/9kLdeKoYYk
 

私は現代社会の矛盾について時折考えてみるのですが、どうも20世紀の戦争終結後に構築されてきた体制/枠組みの問題点が様々な形で現出してきているというのが現在の世界を取り巻く状況であるように思えるのですね。 ソビエト型社会主義の崩壊によって優位性が実証された(と信じられていた) 「民主主義」、 「資本主義」、 「自由主義」 または 「市場主義経済」 等という概念が、実際は多くの矛盾を内包する問題だらけの仕組みであるように思えるのですよ。

これまでも様々な角度から現代社会の構造的な問題について考察してみましたが、私の漠然とした考え(の一部)と類似しているような記事 "Escaping the Clutches of the Financial Markets" が Der Spiegel という独紙に特集されていたので、転載します。(元記事は4部構成)
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パート1:金融市場による支配からの脱却

我々は上手くやっている。実際、我々は見事にやっているのだ。 経済は活況を呈しており、第一四半期には1.5%成長した。我々は危機以前と同様に繁栄しており、危機は最終的に克服されたのだ。 祝福は皆の為にあるのだ。

全ての銀行、その中でも最上位に位置するドイツ銀行は、特別な祝福を受けるに値する。 第一四半期に、その中核事業は税引前利益で35億ユーロ(51億ドル)を稼ぎ、年末までには過去最高となる100億ユーロの税引前利益を報告することになりそうである。 この数値は、向こう2‐3年の内に110億ユーロもしくは120億ユーロにさえ増加すると期待されている。

危機が頂点に達してから3年も経たぬのに、何事も無かったかのように見受けられる。 それが経済の真実であり、経済主体としての我々の真実である。 しかし、それは我々の全てであろうか?。

否、我々は一般的な市民であり民主主義社会の構成員である。 そう、我々には祝福される理由が無いのだ。 その代わり、我々は悲しみを感じて激怒すべきなのである。 民主主義は、結局のところ、素晴らしいどころか良い物でさえ無いのである。 それは、徐々に金融危機の犠牲となってきているのだ。

【政治家達に向けられる怒り】
問題は欧州全域で醸成されつつある。 将来に僅かな希望を抱く若者達はスペインで抗議行動を起こしている。 フランスでは、「憤激」という題名のマニフェストのコピーが140万部も売れた。 フランスの若い男や女は、市民社会にもはや何も期待できないので、それを超える理想郷を考えている。 政治家達に向けられた怒りと共に、深い憂鬱がギリシャと他の欧州諸国の上に垂れ込めている。

「お前達は銀行を救うために何十億も費やし、その費用を俺達に負担させるのか?、ふざけるな!」 これがドイツにおいて政治家達が今日市民から聞かされているものだ。 今後も喜んで彼等の政治家達を支持しようという者は殆どいない。 そして、ドイツの指導者達は支持を失った - 彼等自身の正当性の一部も。

彼等は無能なようだ、ユーロの危機を制御することができない。 彼等はブリュッセルで会合し、主張し、文句を言って決議を採択し、何も進展しないのだ。 ギリシャは自身の穴から抜け出せず、アイルランドとポルトガルは危機に瀕している、そしてスペインとイタリアは危険なレベルにまで過度な負債を抱えている。 そしてリーダーシップを発揮する政治家は誰もいないのだ。

そして、嘘があった。 ルクセンブルグの首相であるジャン=クロード・ユンカーは、ギリシャの危機に関するEU蔵相会議が行われていた事を彼の報道官に否定させたのだ、その会議が実際に開かれていたにもかかわらず。 それは政治の世界で頻繁に現れる類の嘘:破棄された選挙公約:ではない。 むしろ、それは無神経な虚偽:現実の否認:というようなものだった。 ユンカーは、もはや真実を話す勇気を持っていなかったのだ。 彼は金融市場の恐怖に先導されていたのだ。彼の嘘は政治の降伏であったのだ。

【物事は変わる必要がある】
政治家達は非常に無能で無力のようだという事実:これが現在の状況を不安にさせているものだ。 彼等が仕えている新しい主人達、それは我々一般市民では無く、穏やかな方法で介入する人々である。 むしろ、それは冷酷な金融市場でさえある。 市場は、不安、脱力感、無能と嘘へと政治家達を更に駆り立てる。 我々を統治する人達が現在では銀行によって支配されているのだ。それが現状だ。

経済の指標は非常に良好なのであるから、我々はそれを気にしないと決定することもできたのである。 しかし、それは民主主義の本来の約束を放棄しつつ、我々が経済主体としての役割、投資と消費、を演じて満足する事を意味するのだ。 若しくは 「我々の役割と政治的主体を放棄することを拒否する」 と言う事も可能なのである。 しかし、それが我々の決定であるならば物事は変わる必要がある。

これは、どのようにして起きたのか?。 何が結果であるのか?。 そして、どのように我々はこのような状況から自分達自身を救い出すのであろうか?。
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ウーン、初めて(王政を打倒し)近代的民主主義社会を確立したのが欧州の国々ですからね。社会の統治構造に対して厳しい視点を持つ人々が少なくないのかもしれません。

次回に続く・・・
 

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コメント
 
01. 2011年6月07日 00:35:45: sOM5kQDn1w
会社に選挙権はない。

02. 2011年6月07日 01:24:45: rIV9vR6jYg
民主主義とは妄想であり、民衆に合意を強要するための装置でしかない。
資本主義とは宗教であり、カネという偶像を崇め労働者や消費者という生贄を捧げる儀式である。
自由主義の自由とは、資本家(資本宗教における神官階級)にはどのような非道も自分勝手も許されるという意味であり、市場主義経済とは、様々な形で市場を操作する事で大資本の意のままに操られる計画経済の一種である。

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