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アメリカは異常? 5歳の幼稚園児が逮捕される衝撃映像
(JB Press 2011.05.17石 紀美子)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/7956
ウサマ・ビンラディンの殺害からおよそ1週間。これまで米国内で、ビンラディン殺害に関する批判はまったく聞こえてこない。
周囲のかなりリベラルで国際派の米国人らに「国際法を違反した可能性があると言う人がいるが・・・」と質問してみたが、鼻で笑われてしまった。ある人は「そんなことを言っているのは、今回の作戦で蚊帳の外におかれたヨーロッパ人だろう」と言い、周りは大きく頷いたり、にやりと笑ったりしていた。
誰もが「正義が成された」と言い、お祭り気分はまだ続いている。
連日、朝から晩まで続くビンラディン関連のニュースを聞きながら、釈然としない気持ちと、周囲との違和感を感じていた中で、ある話題が目に留まった。
学校内で逮捕される子供たちが増えている
今年の3月、カリフォルニア州に住む11歳の少年が逮捕された。
ブレントン・ペライタ君は、事件が起こるまでの数カ月間、いじめに遭っていた。クラスメートにひどい言葉でののしられたり、暴力を受けたりしていた。
そこでブレントン君は、これ以上やられっぱなしではいけないと、ある日言い返すことにした。「お前たちを撃ち殺してやる」。
生徒たちからこの話を聞いた先生は校長に連絡し、校長は警察に連絡し、間もなくブレントン君は「恐喝罪」で逮捕される。手錠をかけられ、顔写真を撮られ、指紋を取られた。
学校と警察の言い分は、キャンパスでの銃を使った犯罪の示唆は重く受け止めなければならず、厳しく対応すべしということだ。
ブレントン君と彼の両親は、それまでいじめについて何度も学校に相談に行っていた。これまで暴力を受け、メガネを壊されたこともあったが、それについては学校も警察も何もしない。しかし少年が勇気を振り絞って言い返した言葉が、たまたま銃を示唆したため、有無を言わさず逮捕とは、教育現場はどうなっているのだと、父親は語った。
警察は、その後の捜査でブレントン君の家には銃が発見されなかったと発表した。
机に落書きをしたら手錠をかけられる
このニュースは、銃がからんでいるから逮捕に至ったのかと思ったら、最近、子供の逮捕が増えているという。しかも「罪状」がいたずら程度のことなのだ。
ニューヨークシティーの高校に通う15歳の少年は、科学の授業中につまらなくて机に黒い油性のペンで落書きした。○と×を交互に書き、その後それぞれを四角で囲んだ。
彼は問題児ではなかった。ごく普通の高校生で、それまで学校で問題を起こしたことはなかったという。
しかし学校は警察に連絡し、彼は「公共物破損」の罪で逮捕された。校内で手錠をかけられた。
その後学校は起訴を取り下げたが、少年は家庭裁判所に出廷して、最終的に地域奉仕活動を命じられた。
ニューヨーク州に住む12歳の少女も、机に「アビーとフェイスは私の大好きな親友です。レックス」と書いたために、校内で、友人たちの目の前で手錠をかけられ逮捕された。
フロリダ州に住む8歳の小学生男児は、3カ月で5回逮捕された。先生を殴り、蹴り、噛み、物を投げつけ、さらに窓を割ったという。この少年は、明らかに問題を抱えており、警察よりはカウンセリングを必要とされると思われる。
学校側は、「もちろん学校で生徒が逮捕されるという事態は避けたいのは山々です。しかし、学校のスタッフや他の生徒たちが危険にさらされ、他にどうすることもできない場合は警察に連絡するしかありません」と言っている。他のケースでも似たようなコメントを学校は出している。
こうした事態がいかに異常かということは、言葉よりも映像で見る方が分かりやすい。フロリダ州で起きた5歳幼稚園児逮捕事件を伝えるニュース映像を見ると、よく分かる。
事件そのものは6年前でやや古いが、状況は同じだ。かんしゃくを起こし、先生や物に当たり散らす5歳の女の子に手を焼いた先生が警察に連絡し、警官が幼稚園にやってきて園児に手錠をかけて逮捕する。そこには、子供への愛情も、教育とは何かという問いかけも存在しない。
米国では、校内での生徒逮捕は決して珍しいことではない。全国的な件数の調査はないが、フロリダ州西部にあるヘルナンド郡(人口13万人)が先月発表した数によると、この地域では過去2年で444人の生徒が逮捕されているという。地域の規模を考えると、逮捕が日常化していることがうかがえる。全国的な数は、相当なものになることが予想される。
歯止めがかからないゼロトレランス方式
背景には、1990年代から米国の学校が取り入れ始めた「ゼロトレランス方式」が暴走したことにある。
「ゼロトレランス方式」とは、元々は学校への武器やドラッグの持ち込みを食い止めるために導入された厳しいルールで、意図的でも意図的でなくても、間違いでも、無知が原因でも、いかなる状況でも学校が禁じた物を校内に持ち込んではならず、規則に違反した者は厳しく処罰される、というものだ。
当時深刻だった学級崩壊や校内暴力を止めるために推進された。
その後、ゼロトレランス方式は、禁止された「物」の持ち込みだけでなく、いかなる状況でも校則を破った者は厳しく罰せられるというように広げられた。
この「厳しく罰せられる」がエスカレートして、ここ数年「警察に連絡して逮捕してもらう」になったのだ。
当初はどうしようもない暴力などが逮捕の対象になっていたようだが、それも数年のうちに、机の落書きなど、先生と生徒が話し合って解決すればいいような問題にも警察が介入するようになっている。
前述したように、学校で子供が逮捕される話はビンラディン殺害の報道をずっと聞いている時に目にしたものだ。
一見、まったく関係ない2つの話題だが、なぜか、どこかにつながりがあるような気がした。
米国人は「正義」と「法の秩序」に関して、他の国とやや違う考え方を持っているのではないか。それは、この国ができた経緯とその道筋に関係しているのではないか。そんなことをふと考えた。
以下は私の感想です。 >ブレントン君と彼の両親は、それまでいじめについて何度も学校に相談に行っていた。>これまで暴力を受け、メガネを壊されたこともあったが、それについては学校も警察も>何もしない。
この記事で一番の問題はこの部分だと思います。
警察と教師はいじめ(人権侵害)の被害にあっていた子供を助けもしないでほうっておいたあげく、被害者を逮捕しちゃったのだから、どう考えても教師と警察が悪いでしょう。
日本でも教師や警察がいじめられてる子供をたすけずほうっておくことはよくあるので「教室に監視カメラを設置して保護者からカメラの映像の提供を依頼されたら渡す」ということを行えば、いじめられてる子供を助けられるはずだとおもいます。
監視カメラの設置と運用の予算なんて、官僚の天下りをなくせばすぐにでもひねり出せるはずなので、早く何とかしてもらいたいものです。
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