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「小沢親衛隊」は離党後も展望あり?
自由党時代からの小沢一郎民主党元幹事長の側近の国会議員は、「強制起訴で、裁判や国会での追及等、厳しい政治環境が続く。でも、これまで小沢氏の威を借りていただけの側近は離れ、本当に小沢氏を支える人は我慢してついて行くから、逆に、本当の側近を見分けるいい機会だ」と話す。
小沢氏の『実働部隊』を自任していた、小沢氏主宰の勉強会「一新会」だが、実はその個々のメンバーの資質や舞台回しの実力には、疑問符がつくことも多かった。小沢氏側近といわれる一新会メンバーたちのどれほどが、小沢氏の理念や心情を理解していたのかというと、甚だ怪しいのである。
「代表格の山岡(賢次)民主党副代表は、一新会メンバーの中では当選回数も役職も上で、『オレが一番の小沢側近』と自負しているが、代表選の一年生の囲い込み等、強引だった。本当は、小沢氏が出ても出なくてもいいような環境をつくればよかったものを、出ざるを得ないような流れをつくってしまった。考えが足りない」(同側近)。
また、たとえば「小沢氏の懐刀」といわれる松木謙公衆院議員は、記者に囲まれると小沢氏の気持ちを盛んに語るが、実は小沢氏とまともに話すらしていないとも。
「小沢氏の名で、力を誇示しようとしている」(民主党の一回生議員)類の『自称側近』たちは、強制起訴とともに小沢氏の求心力が低下すれば、小沢氏から離れる可能性がある。
一方で、あくまでも小沢氏の政策や政治家としての資質にシンパシーを感じている側近たちもいる。証人喚問等必要なしと論陣を張る輿石東参院議員会長、代表選挙で政策を担当した中塚一宏、国対で信任を得た三井辨雄、樋高剛各衆院議員だ。彼らは総じて表に出ず、仕事師の印象。しかも、驚くことに一新会に属していない者が多い。
「ここで一新会は一度解散して、コアな小沢グループを再構築すべき。中心メンバーは、ざっと二十人、それに一年生が四十人くらい。合わせて六十人いれば万全だ」(同側近)。
裁判終了まで党内で発言力をキープしながら、さらに民主党を割っても、展望が開ける数である。
http://opinion.infoseek.co.jp/article/1104
新党視野に結束する民主党「仙谷嫌悪派」(鈴木 哲夫=ジャーナリスト)
民主党執行部や内閣人事は、仙谷官房長官が握っている。小沢グループはもちろん、人事で干された議員の鬱憤は、非主流派への結束に向かっている
「剛腕もほどほどにしないとね。あれだけ好き勝手に人事をさわったり、政策を強引に推し進めていたら、いろんなところで摩擦を生まないほうがおかしいでしょ」 (民主党鳩山グループ議員)
代表選挙で勝利した菅直人首相の改造内閣と党執行部人事。「選挙が終われば挙党一致」等という選挙期間中のパフォーマンスは、やはり大嘘だった。人事を主導したその「剛腕」とは仙谷由人官房長官のことだ。
仙谷の人事は、なんと代表選挙の前夜、九月十三日から早くも始まっていた。
「原口(一博総務相)と山田(正彦農林水産相)は外すしかない。小沢を応援したからな。あと岡田(克也外務相)も外務大臣を外すしかない。アメリカは岡田をよく思っていない」
党員・サポーター票だけでなく、議員票でも小沢系を切り崩し、菅の勝利を確信していた仙谷は、すでに、前夜にこうした人事構想を周辺に話していた。
原口や山田等の名前が挙がっている以外にも、当然、小沢系の議員たちは閣僚から外されていた。一方で、前原誠司、蓮舫、野田佳彦、玄葉光一郎らは入閣リストに入っていた。
人事は首相の専権事項である。しかし仙谷は、そんなことはお構いなしだ。小沢一郎民主党元幹事長を徹底して排除して、党内での求心力を失わせ、小沢を追い出し、その政治生命すら葬り去るまでの執念を見せた。
幹事長人事は「嫌がらせ」
だが、明らかにやり過ぎで、民主党内の至るところにひびが入ってしまったと、前出の鳩山グループ議員はいう。
「代表選挙が終わって、人事もすんで、表面的には民主党は落ち着いているように見えるが、実は内部は、単に小沢・非小沢という溝だけではなく、いろんなところに、いろんなベクトルで溝ができてしまった。すべては、仙谷さんの強引な人事。当然、菅さんも共犯だ」
その一つ。民主党内にできた新たな溝で注目すべきは、仙谷と岡田の対立である。
岡田は、代表選挙の際も小沢の出馬を非難する趣旨の発言をする等、非小沢側にいた。ところが、八月に米軍普天間基地問題等難題を多く抱えるアメリカから、
「岡田では日米間の話し合いがうまくいかない。外して欲しい」
との意向が菅・仙谷に伝えられて、その時点で「外相外し」が規定路線となった。
加えて次のような理由もあった。
「仙谷さんは、ポスト菅は可愛がってきた前原さんにしたい。その時のライバルは岡田さん。ここは、早めに岡田さんの芽を摘んでおこうということもあったんだろう」(民主党小沢グループ中堅議員)
そして、仙谷が岡田に与えたポジションは党幹事長。本来なら重要ポストだが、今回ばかりは勝手が違う。
「幹事長は党務の責任者だから、小沢さんの離党問題を一手に引き受けなければならない。それに、苦しい戦いの北海道五区補欠選挙も幹事長の仕事だ。この時期の幹事長は嫌がらせに近い。それがわかっていたから、岡田さんにしては珍しく外相留任を強く希望したんだ」(同議員)
案の定、国会で小沢問題を追及された菅や仙谷は、
「岡田幹事長に任せてある。(離党勧告等は)執行部が行う話で、こちらがとやかくいう話ではない」
と答弁し、岡田へプレッシャーをかけ全責任を負わせる姿勢を見せた。
「仙谷は許せない」
さらに、仙谷は最近、玄葉国家戦略担当相を「できる奴」「前原の次の総理候補だ」等と周辺に語りベタ褒めしている。そこには理由がある。
「玄葉さんは、かねてから『岡田さんを総理にする』と公言してきた。ポスト菅の代表選挙で、前原さんに対抗して岡田さんが出る場合、その岡田さんを玄葉さんが支える可能性がある。玄葉さんは二〇〇五年の選挙対策委員長の時から、面倒を見ている若手も多くに信望があり侮れない。そのため、仙谷さんが玄葉さんを褒めるのは、明らかに岡田さんと引き離して、自分のほうに引き込もうという作戦だ。次の次の総理等と甘い言葉をかけている理由はそれ」(民主党・岡田に近い中堅議員)
元々ポーカーフェイスで、与えられた職を黙々とこなす岡田だが、「仙谷は許せない、という気持ちがあることは間違いない」(同中堅議員)という。露骨な岡田切りは、小沢・非小沢の戦いの陰で見えにくいが、今後、岡田が非主流派の結集に参加することも「大いにある」(同議員)という。
また、岡田以外でも、次世代の代表格の一人・原口もまた、菅・仙谷から、いっそう一線を画すようになった。
総務相を外された時には、「胸の中に熱い火箸を押し付けられたような思いだ」と話し、菅内閣の現実路線に対しては、「赤い財政市場主義」とまで痛烈な比喩をした。そして、「民主党が最終の理想形だとは思っていない」と、新たな政策集団をつくることも示唆しているほどだ。
そして、やはりもっとも大きな亀裂としてその動向から目が離せないのは、菅・仙谷と全面対決した小沢グループ、鳩山グループだ。
非主流派が結束
鳩山由紀夫の側近の一人がいう。
「代表選挙前に鳩山さんがやろうとしたことは、菅さんに党内世論を伝えることだった。『菅さんが思っているほど非小沢ばかりじゃないよ。だから、小沢さんにも配慮してやったほうがいい。そうすれば、代表選は回避されて菅さんの信任投票になるよ』ということだったんだ。ところが、結局、仙谷さんたちの挑発に乗せられて小沢さんを排除し、全面対決に走ってしまった。代表選のあと食事をした時に、鳩山さんはそれを残念がってた」
さらに、この側近は続ける。
「その上、菅さんは、鳩山さんがやってきた政策をことごとく否定している。鳩山さんは、『いろいろやったのにねえ』といい方は柔らかいが、かなり嫌な思いをしている。菅さんとはもう(修復は)ダメだと思う。断言できる」
こうした鳩山側近たちと、小沢を支持する議員たちは、このところ盛んに会合を繰り返している。
そこでは、非主流派の結束を図り、小沢・鳩山という二枚の看板をどう生かしていくか、その上で世代交代して新しい民主党をどうつくっていくか、場合によっては新党も視野に入れた話も出ているという。
こうした動きを見せている議員のうち、鳩山政権時代の内閣にいた一人はいう。
「菅・仙谷が、露骨に人事というもっともわかりやすく稚拙な手段でやってくるなら、こっちは大人の政治家として、政策で非主流派の結束を図る。菅内閣には、国家ビジョンもなければ外交も経済も無能だ。野党丸呑みで、政権をただ維持するだけが目的。我々は勉強会を通じて、民主党の原点の政策集団になって、退陣に追い込むつもりでやる」
民主党の亀裂は四分五裂の状態。ねじれ国会の中で、菅政権は野党を相手に、遅かれ早かれ行き詰まるともいわれているが、退陣含みの火種は、実は足元にある。(文中敬称略)
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