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APECが終了し、衆院で補正予算が通過した。しかし、参院では尖閣関連の問責で自民党が対決姿勢を強め、公明党も反民主の方向性を強めている。その背景は内閣支持率の低下だ。危険水域といわれる30%を切り、政党支持率でも民主党は自民党を下回った。これは政権交代後初めての逆転である。
政界には「青木方程式」というものがある。自民党の青木幹雄元参院議員会長の持論で「内閣支持率と政党支持率の合計が50%を切ったら、政権は終わり」というものだ。一部の世論調査ではその領域に入っている。こうなると、これまでの経験則から、劇的な回復は不可能で、いつまで内閣が持つかという話になり、国会での野党は内閣への攻勢をますます強めていく。
その場合、政策というより、そのときに旬で単純な話題が選ばれる。今国民にわかりやすいのは、中国漁船衝突の映像流出事件だ。そこで、15日、衆院本会議で、野党は仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交相の不信任決議案を提案したが、民主、国民新、社民党などの反対多数で否決された。
そこで、参院で両名の問責決議案の提出が野党の間で検討されている。参院は野党多数であるので、問責決議案が可決される可能性が高い。問責決議に法的拘束力はないが、野党に審議拒否の口実を与える。
衆議院を通過した法律案について、参議院で否決されても、衆議院の3分の2で再可決できる。しかし、今の衆議院で与党系議員は312議席である。社民党の6議席が与党を離脱し、3分の2に足りないという状況だが、内閣支持率が低下しているので、民主党の泥舟に乗ろうとする党はない。このため、参院で問責決議が行われると、補正予算案の審議と絡めて、法案審議が難航するだろう。
さらに、ここにきて、柳田稔法相の発言が問題になっている。柳田法相は14日に広島市で開かれた会合で「法相は2つ(の言い回しを)覚えておけばいい。『個別事案は答えを差し控える』と『法と証拠に基づき適切にやっている』だ」などと発言したのだ。
これは、野党が内閣を攻撃するにはうってつけのわかりやすい話だ。公明党は、これまで尖閣諸島問題であまり与党を追い込みすぎると衆院解散が速まり、来春の統一地方選挙との選挙日程とダブるので、あまり乗り気でなかった。しかし、柳田法相の発言で、これまでの仙谷長官や馬淵国土交通相の問責決議案提出での慎重さを一気に挽回する勢いだ。
内閣支持率の低下した国会は一寸先は闇である。一つの失言で年内の衆議院解散があっても不思議ではない。
(嘉悦大教授、元内閣参事官・高橋洋一)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101119/plt1011191533004-n1.htm
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