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2010年11月17日
前原誠司が米国に隷属する環境は京大時代に既に決定されていたようだ。前原の京大におけるゼミが、親米に立脚する当時に日本政治論壇の第一人者と目されたていた高坂正堯氏であることから、一本の筋が見えてくる。
≪ 高坂正堯(こうさか まさたか、1934年5 月8日 - 1996年5 月15日)は日本の国際政治学者、法学博士、元京都大学法学部教授。
現実主義の論客としてもよく知られた。見識が広く日本の歴史書なども著した。専門は、国際政治学、ヨーロッパ外交史。高坂は進歩的文化人が主流だった当時の論壇では貴重なアメリカ重視の論客であったため、オピニオン・リーダーとしての言論活動だけでなく、1960年代以降佐藤栄作・大平正芳をはじめとする自民党政権のブレーンとしても長く活動することとなる。 とりわけ複数の有識者研究会を設置し、長期的な政策検討を行なった大平内閣では、その一つである「総合安全保障研究グループ」の幹事として、報告の実質的な取りまとめを行なった。軍事力による安全保障だけでなく、外交政策・経済・エネルギー・食料などを総合して日本の安全保障を追求すべしとまとめられた同グループの報告書は、高坂が肯定的に評価してきた戦後外交路線の性格を、戦略的なものとして具体化しようとする意志の現れであったと評価する研究者もいる。
その後、1983年に設置された中曽根康弘首相の私的諮問機関「平和問題研究会」でも座長を務め、防衛費1%枠見直しの提言を行ない、当時の防衛力整備の理論的根拠とされていた基盤的防衛力の見直しを提言した。京都大学での門下生には中西寛、坂元一哉、戸部良一、田所昌幸、佐古丞、岩間陽子、益田実、中西輝政などがおり、多くの研究者を 育成した面でも名高い。また、衆議院議員で元民主党代表の前原誠司も、高坂のゼミナリステンである。
前原が高坂正堯ゼミ在籍時に、外交官になるか学者として大学に残ろうか迷っていた際、「外交官は京大出身では偉くなれないし、母子家庭なのでどうか」「学者は天才じゃないといかんが、それほど頭はよくない」「大学院に行くつもりで松下政経塾に行ってこい」とのアドバイスを行い、東京都議会議員であり、のちに日本新党へともに参画する松下政経塾生の山田宏を紹介して、政治家としての道を志すことを決意させた。≫ (wikipedia抜粋)
前原は高坂のアドバイス通り、京大卒業後「松下政経塾」に入塾した。「松下政経塾」はご存じ松下幸之助が冷戦構造の崩壊と自民党の凋落傾向を予感し、私財を投じて、世界の新自由主義・市場原理主義と云う本流から置いてきぼりを喰らわない為の人材育成を目指して創設された私塾である。
松下政経塾の創設以前に「PHP研究所」も創設しており、「繁栄によって平和と幸福を」と云う理念は政治的にどうであるかと云うことよりも、『安易に戦争を引きおこした政治に対する強烈な不満と、自身の手で新たな日本を再建したいという決断』、『自分の手で筋金入りの政治家を育てたいという宿願をもつようになった。』、『右手にはそろばん、そやけど左手には政治やな」と語ったと云う真剣にして、少々お茶目な発想によるものかと思われる。あまりにも晩年に創設した私塾の為、松下幸之助自身の「本音」は正直推測の域を出ていない。
この松下政経塾が前原誠司と云う男にどの程度の政治的影響を与えたのかについては不明な部分が多い。ただ、現在の民主党議員や日本政界に多くの人材を輩出している事だけはたしかだ。筆者は、これら輩出(排出)された人々が松下政経塾入塾後、新自由主義・市場原理主義になったと云うよりも、親米系の人々が入塾したと考える方が自然だと思っている。
多少参考になると思うので、現在日本の政界で何らかの活躍乃至は注目されている松下政経塾出身者を列挙しておく。
民主党:野田佳彦、松原仁、樽床伸二、原口一博、山井和則、玄葉光一郎、前原誠司、長浜博行、福山哲郎のほか自民党:逢沢一郎、高市早苗、河井克行、小野寺五典ほか
その他:松沢成文、村井嘉浩、山田宏、鈴木淳司、前田雄吉、中田宏ほか
以上のように、必ずしも政治的方向性を一にするとも限らないが、新自由主義的考えは共通しているようだ。ただこの考え方の共通性は、日本人全体が共有している部分も多いので、松下政経塾卒だからと云う議論は成り立たないだろう。
そうなると前原誠司にとって、松下政経塾は一時の身の置き所だった可能性も大いにある。塾生である事で大卒の新入社員並みの給料が支給されるのだから、生活の心配なく、次のステップを踏む台として最適だったのかもしれない。やはり京大で高坂正堯のゼミをとった時点から、前原の政治の方向性は決定していたのだろう。
この人物と仙谷左派官房長官が懇ろである意味合いは不可解である。そこに、仙谷のシティーバンクとの深い闇の関係が介在していることは想像に難くない。
松下政経塾で先輩に当たる前杉並区長山田宏氏によれば、当時から政治家になるという熱意は凄まじく、「外務大臣になって国の役に立ちたい」と語っていたというから、まさに今前原誠司は人生の到達ラインに立ったと云う事だ。残るは引退の時期だけの筈だが、何故か巷間では次期総理大臣がこの男だと言われている。これも面妖な話だ。
前原は岡田代表の下 総選挙で大敗し、前原は岡田後継の代表選挙に立候補して菅直人を2票の僅差で破り、第5代民主党代表に選出された。下馬評では菅やや有利と伝えられていたため、前原の勝利は驚きをもって報じられたが、メディアが、“新代表はジャニーズ系”、“永田町の郷ひろみ”、“目指せ、日本のブレア”など、若々しさや清新さを囃したてた。この辺から、CIA傀儡マスメディアの日本の保守二大政党の一方であろう民主党のプリンスとして前原誠司を温存する計画は始まったようである。
その後、代表として「日米安保と防衛の一方的な依存は、アメリカに対する過度の甘えである」として、自民党の対米追従を批判し、「中国の軍事的脅威に対して日本は毅然とした態度を取るべきである」という持論を展開、戦略国際問題研究所(CSIS)における講演では、中国の軍事力増強について現実的な脅威と指摘(中国脅威論を唱えた)し、またシーレーン(海上交通路)防衛の要求上、日本の集団的自衛権を認めるべく憲法改正の必要性を訴えた。
この辺りから前原の米国勢力との急接近があり、坂道を転げ落ちる勢いで米国戦略国際問題研究所(CSIS)を通じて、米国メッセンジャーの道を歩み始めた感がある。 一見自主防衛論者のように思えるのだが、前原が現実に行っている行動は、超米国依存症に罹っており、自主防衛路線も口先誠司と云うことだろう。そして、代表就任後半年余りで、永田偽メール事件で潔く身を引かず、居座ろうと試みたが、党内外からの冷たい目線に耐えかね辞任した。この時永田議員を利用はしたが、議員辞職後の永田へのフォローはお座なりなもので、永田を孤独に追いやった一因を齎した。
その後、民主党内で異論反論を噴出させる「口先誠司」となる。勿論、主義主張が明確なのは事実だが、常に波紋を投げかけるのが得意で、尻拭いには一切手を出さない無責任さでも秀でている。
小沢代表時には「国民投票法」に反対する野党の姿勢に反発、外遊を理由に議会を欠席したり、「テロ特措法」への反対でも「テロとの戦いには75ヶ国が参加しており、日本が抜けるのは国益に反する。何らかの形で参加するのが良いし、洋上給油は現段階ではベストだ、と反旗を翻した。当時から、小泉自民党に行った方が良いのではないか、と揶揄されていた。
米国に行くと口先誠司の口は滑らかになり「今の日本は拉致解決に固執しすぎて北朝鮮の核放棄への障害となっている」と発言したり、一時離党の噂も流れたが、結果的に離党は頓挫、民主党に居残り、タナボタ式に今では次期総理の呼び声高い、「糞をしても尻を拭かない口先男」になっている。
その後、皆さま御承知のように、小沢一郎の孤軍奮闘で政権交代を成就した後、鳩山内閣では国交大臣に就任、高速無料化で無茶苦茶なマニュフェスト無視を小沢一郎の所為にしたり、八ッ場ダムは中止だと宣言しながら、後は知らんぷりの厚顔である。
沖縄及び北方対策担当相でありながら、鳩山の普天間移設先での悪戦苦闘を菅直人・仙谷由人と共に横目で見ながら、七奉行揃ってチャラチャラしていた。兎に角、自分の考えと僅かでも異なると、意に背く。掻きまわすだけ掻きまわして、尻拭いを絶対にしない男、それが前原誠司である。
それが、こともあろうか鳩山退陣後、菅政権の後ろ盾となり、権勢を奮いはじめたのだから始末が悪い。国交大臣で尖閣漁船問題では「拿捕逮捕」を海保に指示、「俺が逮捕したんだ」と豪語。次期総理候補争いの岡田に幹事長を押しつけ(小沢一郎問題を押しつけた)、ナント何と外務大臣と云う「上がり」に到達したのだ。
ここでも米国国務長官ヒラリーの尻を追いかけまわし、「尖閣は日米安保の範囲」と云う言葉を押し頂き、代わりに「早く船長解放しなさい!領土問題には関わらないわよ、特に中国は駄目」と言われ、慌てふためいて仙谷に連絡、「仙さん、ヤバいです。ヒラリーおばさまが船長釈放よって言われちゃいました!早く釈放してください」「えっ?僕の責任だろうって?そりゃそうとも言いますけど、日本の一大事、政権持ちませんよ。それに僕ちゃん未だアメリカに用事があるんですよ。だって”缶から菅さん”の付き添いが・・・」その結果、馬渕国交相はイイ面の皮である。
まぁ、書くのも疲れる程凄い男である。松下政経塾入塾時の「人生の夢」実現したのだから、双六で言えば「あがり」、もう政治家辞めるか自民党とか、米国移住するとか日本から消えておくれ!
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