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予想通り海上保安庁職員を逮捕しない前近代日本 (植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/10/senkyo99/msg/612.html
投稿者 明るい憂国の士 日時 2010 年 11 月 16 日 20:04:52: qr553ZDJ.dzsc
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-8f68.html
2010年11月16日 (火) 8:45

 予想通り海上保安庁職員を逮捕しない前近代日本 


 予想通り、尖閣海域での衝突映像を流出させた海上保安庁職員は逮捕されなかった。日本では、「法の支配」、「罪刑法定主義」、「法の下の平等」という言葉が、単なる建前にすぎないことが改めて明らかになった。
 

 罪刑法定主義は今から200年以上も前に、フランス人権宣言に明記されたことがらである。刑罰を科すには、法律による厳格な定めが必要であることを示している。
 

 これが不確定であれば、刑事処罰の運用に重大な問題が生じる。恣意的に判断を下すことが許されれば、この運用が政治的に利用されてしまうのだ。
 

 本ブログ2010年1月19日付記事
「鳩山総理「どうぞ闘ってください」は正論なり」
に、警察・検察の裁量権について記述した。
 

「日本の警察、検察制度の最大の欠陥は、警察、検察当局に巨大な裁量権が付与されている点にある。
@犯罪が存在するのに不問に付す裁量権、
A犯罪が存在しないのに無実の罪を着せる裁量権、
が捜査当局に付与されている。
 これが、警察、検察当局の巨大利権になっている。」
 

 法の支配ではなく、恣意の支配、人為の支配である。
 

 刑事処分の運用は人の運命を左右する重大な問題である。この刑事処分の判断が裁量に委ねられている。
 

 衝突映像はもとより公開すべきものであった。海上保安庁においても、当初はその管理が厳重には行われていなかった。このことにより海上保安庁職員が衝突映像を容易に入手できたのであろう。
 

 しかし、その後の曲折を経て、内閣は映像を外部に流出しないことを決めた。この時点で、衝突映像は「秘密」とされたのである。
 

 それ以前に入手が容易であったかどうかは関係ない。内閣の方針として「秘密」扱いにしたのだから、この時点以降、映像は国家公務員法が定める「秘密」に該当すると考えるのは当然である。
 
 これを内閣決定の方針に反して外部に流出させたのだから、国家公務員法の守秘義務違反に該当するのは当然である。職員本人も自白しているのだから、立件は困難ではないはずである。
 

 ところが、本来国民が閲覧するべき映像であり、日本のナショナリズムを鼓舞する内容の映像であるから、職員の罪を問うべきでないとの世論が人為的に形成された。
 

 それでも、メディアが実行したとされる調査でも、@映像が公開されたことは良かったと考える、が、A海上保安庁職員の行動は正しくない、とする意見が優勢を占めた調査が多かった。
 

 この映像が、もし、海上保安庁の巡視船が中国人漁船に衝突した映像であったら、海上保安庁職員は逮捕すべきということになるのか。
 

 つまり、法治国家としての思考回路がこの国の為政者には存在しないのだ。日本は近代国家とは言えないと言って過言でない。


 刑事問題についての判断が明確な法の規定に基づかず、当局の裁量に委ねられることが暗黒国家の条件である。フランス人権宣言が基本的人権の尊重を謳い、極めて重要な原則として罪刑法定主義、法の下の平等、適法手続き、無罪推定原則の重要性を明記したのは、法によらない人為的判断による刑事処罰を排除するためだった。
 

 今回の海上保安庁職員の事例と小沢一郎氏に関連する一連の刑事問題とを比較してみれば、日本の現状が持つ恐るべき状況が明らかになる。
 

 小沢一郎民主党元代表および秘書に関連する政治資金収支報告書の問題は、そのすべてが、現実に即して公明正大に記載されたものである。その収支報告書の記載事項について、検察や検察審査会が、まさに重箱の隅を突くような言いがかりをつけているのが実情である。
 

 これと比較すれば、海上保安庁職員の国家公務員法違反は法律に照らしても、事案が発生した経緯に照らしても、刑事責任を問うべき性格のものである。
 

 この歪みきった日本の現実に、私たちは唖然とするしかないが、これが残念ながら現実である。
 

 本年1月19日付記事に記述した事項は誇張でも何でもない。
 

 日本の警察・検察には
@犯罪が存在するのに不問に付す裁量権、
A犯罪が存在しないのに無実の罪を着せる裁量権、
が付与されているのだ。
 

 私は無実潔白であり、私の無実潔白を明白に証明する証拠も厳然と存在しながら、罪を着せられた。小沢一郎氏もその秘書も、いま、同じ迫害を受けている。
 

 かたや、犯罪が明白に存在し、本人が犯行を認めながら、無罪放免されるケースも数多く存在する。これらの恣意的な法の運用、法の下の平等の完全な否定がまかり通り、罪刑が法律で明確に定められていないのに、事後的にその解釈が恣意的に行われ、犯罪を創出することも日常的に行われている。
 

 最大の問題は、こうした不公正な運用が、政治目的によって実行されていることである。これを「国策捜査」ないし、「国策裁判」という。
 

 日本は暗黒警察国家である。極めて重大な現実が存在している。この現実を直視し、その是正を実現しなければ、日本は永遠に近代に辿りつくことすらできないのだ。

 

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コメント
 
01. 2010年11月16日 20:40:48: h69tTYryng
植草氏は個人の事件であり天下国家とは違う。
これは日本の国体に係わる重大事だ。

海上保安官、一色正春氏は一身を呈して義を貫いた。
まさに忠臣蔵の世界だ。中国への仇討ち禁止の御法度に義で立ち向かう。
この忠義には国民として心より拍手を送りたい。
この後は野党は国会予算委員会に証人喚問して事の経緯をすべて話させる事だ。
本人は忠臣蔵と同じく幕府の御正道=民主政権により起訴・処分が画策される
だろうが、この事態は民主政権の無能が生み出した事は明白。
今後野党はビデオが全面公開されるまでは臨時国会では参院を死守すべき。
福岡市長選も圧倒的な野党の勝利で今後地方や政令都市で民主党に勝ち目は無い。
また民主政権に対する官憲や自衛隊の苛立ちは相当なもので有る。
この事件の処理を誤ればそれこそ現代の忠臣蔵2.26がいつ起きても
不思議ではない。


02. 2010年11月16日 20:50:46: dpqa46ZkfQ
「世論」、「メディアの調査」、なんて一体客観的に信頼に足るそんなものが、この日本国に存在するのか。「国家公務員法」で定める守秘義務なるものが、もしあるとすれば、特捜・検察の売国奴どもがマスゴミへのリークを徹底的に活用して、日本人民を欲しいままに弾圧している実情とどう整合させるのか。奇妙と言うほか無い。

03. 2010年11月16日 21:56:45: FPfszjRzWo
海保職員の件が不起訴若しくは起訴→裁判終了→判決(有罪・無罪)が確定すればビデオは全面公開すると民主党の参院幹事長は今日の記者会見で発言しているようだ。官房長官の仙谷が主張しているのは海保職員の映像投稿は刑訴法47条に違反しているということで明治憲法(あるいは自主憲法制定)支持派と見解の相違がある。この問題を読み解くのはこの辺がポイントだと考える。現行憲法に照らせば官房長官の言い分が適正だとする考え方もあり得るのではないだろうか?
http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20101116hirata.asx

04. 2010年11月16日 22:24:09: jfFAZGb6iI
この件もそうですが、身内に甘いのはいけませんなぁ。
身内だからこそ、厳しくしなければ信頼は得られません。

はたともこ氏
「警視庁は公安部テロ情報流出事件を本気で捜査しているのか。」
https://twitter.com/#!/hatatomoko/status/3714258957246464

検察をはじめ、司法関係の立て直しが必要だと思います。


05. 2010年11月16日 22:56:11: EJniQ3GxYY
読売テレビは、一色正春さんがYouTubeに投稿する以前に、尖閣のビデオを入手していたと考えられる。
だから、すぐに鮮明な動画でニュースを流すことができた。

西山太吉事件のようになると困るので、一色正春さんを利用した。

結局、読売テレビは、スクープしたくて我慢できなかっただけだ。
警視庁もわかっていて、できレースをやっている。
現場の捜査員には、最初から不逮捕の指示が出ていたはずである。

なんてことかもしれないね。


06. 2010年11月16日 23:20:53: OGwlLpeNqX
小沢追い落としに辣腕をふるった仙石氏。
その仙石氏が今度の流出事件では海保職員逮捕すらできなかったのはなぜか。

ある勢力に従って、小沢追い落としに成功したが、今度は、
ある勢力の意に逆らって、日中和解を推進したからではないだろうか。
日中紛争を終息させるべく、仙石は中国の要求であるビデオ非公開を受け入れた。

ビデオ流出によって日中の紛争を拡大しようとする勢力に、海保職員は利用されていて、この勢力による世論操作もあって、逮捕もされないのであろう。

仙石の力もその程度のものに過ぎなかった。


07. 2010年11月17日 08:08:27: L66dsQkzT2
画像流出が犯罪なら、官邸の2匹は、公然無能罪、公然汚物罪で各百年の死刑。

捜査情報の悪用で、特捜検察は一括免職。


08. ハッチャーソン 2010年11月17日 11:28:43: TrWLQPQ7Wmp4E : i09cyMsdiQ
>01
>植草氏は個人の事件であり

という判断がそもそも間違いなのだが、わかってもらえるかな。


09. 2010年11月17日 12:51:43: a3ZqR8iWaU
司法とは法によって進めるものであり、人(裁判官)は法を行使しているだけ。
人の感情に左右される司法とはいわゆる人民裁判ってやつです。

ところが日本においては
裁判所だけが持つはずの司法権を他の機関が行使したり
推定無罪の拙さからメディア報道の意思が大きく介入する余地があったり
裁判員制度や検察審査会など法の素人が司法に関わったり
とにかく人の感情が司法の結果を左右する罠があまりに多すぎる。

法の下に平等で法を正しく行使するならば「誰が裁いても結果は同じ」はずなのに。
なぜ日本の司法はこれほどまでに滑稽なのだろう。
まるで意図的に「人の意思」が司法に影響しやすい制度を作っているようだ。


10. 2010年11月17日 13:13:22: a3ZqR8iWaU
09の補足ですが
法を行使する裁判官は人なので、不慮にも確信的にも「間違い」をすることはあります。
その間違いを回避するための機能はもちろん必要です。
しかしその機能すら現状では「人の感情」でしか動いていないのではないかと思います。

11. 2010年11月17日 13:45:36: MJcNpWRK3Y
日本は本質的に法治国家ではなく、人治国家ではないでしょうか。その証拠に、「政敵を検察権力を使い追い落とす謀略」が今回、小澤さん追い落としのために使われています。しかも検察で不起訴になると、奥の手として残忍な11人の自称市民をどこからか借り集め、ブラツクボツクス内で、邪悪な意図で、洗脳。誘導して「起訴相当」の2度目の議決をさせて、悪党「官僚。大手メデイア。既得権益勢力。自民党系。対米隷属勢力。民主党内の反小澤派のクズ議員たち」は「小澤の息の根を止めて「殺処分」してやる」。と言う計画を実行しょうとしています。悪党たちの、小澤さんに対する、市民を悪用したマフイア顔負けのリンちに全国的に反撃すべきです。

12. 2010年11月18日 01:57:19: xi6GLUXaJ2
>>05
行方不明のUSBメモリの行き先は読売テレビ、説?

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