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「ジャパンハンドラーズと国際金融情報」から「知っててボケてる?産経の皿木喜久の小沢批判」2010年 11月 16日を、下記のように転載投稿します。
=転載開始=
2010年 11月 16日
知っててボケてる?産経の皿木喜久の小沢批判
アルルの男・ヒロシです。
小沢一郎について批判した産経新聞の皿木論説委員のコラムを読みました。この文章、「尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で民主党内にまたぞろ、菅直人首相批判と小沢一郎氏待望論が強まっているという」と書いてある。具体的には田中真紀子議員の「小沢さんに要職についてもらい、活用することが日本のためにいい」のことを言っている。
次に、皿木氏は次のように書く。
(引用開始)
一方の小沢氏は今月初め、インターネット「ニコニコ動画」に出演した。自らの政治資金問題で、国会招致を拒否するのが主目的だったようだが、漁船衝突問題にも触れた。「役人が判断し、船長を釈放した」と批判し、こう述べた。
「僕が政府の責任者だったら、船長を釈放しない」
堂々の正論である。小沢氏が代表選で勝ち、首相となっていたら、今のような中国への「弱腰外交」は払拭(ふっしょく)されていたことになる。「小沢待望論」の根拠のひとつのようだ。
だがちょっと待ってほしい。それなら1年前の小沢氏とその一派の対中姿勢は何だったのかと、言いたくなってくるからだ。
正確には11カ月前である。昨年12月10日、小沢氏は民主党国会議員143人を含む総勢約600人という大訪中団を率い北京入りした。
小沢氏は胡錦濤国家主席との会談で「私は野戦軍の最高司令官として戦いたい」と、中国の人民解放軍にヨイショするかのような発言をし、愛嬌(あいきょう)をふりまいた。一方で議員たちは、先を争うかのように胡氏とのツーショットに納まった。
まだ政権交代の「おごり」から覚めない議員たちは「朝貢外交ではないか」との批判にも、一切耳を貸さなかったのである。
産経新聞(2010年11月16日)
(引用終わり)
この理屈はどう考えてもおかしい。胡錦濤に会いに行くのが、対中朝貢外交だとしたら、日米で毎年行われてきたゴールデン・ウィークの日本の国会議員のアメリカ訪問は対米従属外交ということになるはずだ。形だけをみて物事を判断するのは間違いである。
私に言わせてもらえば、小沢一郎が政府の対中政策を厳しく批判するのは実に合理的なのだ。それは対中、対露外交に大きく失敗した若手の前原誠司外相の姿を見ればよくわかる。
中国の当局者は、前原のことを「小僧」とか「ガキ」とか呼んでいるようである。それはそうだ。いままで中国側との交渉の経験もない青二才を相手側の老練な外交担当者がナメるのは当たり前だ。これはアメリカでも同じことで、ヘラヘラとしている外交経験皆無の菅直人首相はなめられているはずである。
小沢一郎はそのことを分かっているのでいざという時に、ガツンと言っても相手になめられないネットワークを作っていると私は思う。アメリカとの関係をまず小沢は構築した。そして今、中国との関係を作っている。関係を作ることは重要で、問題はその関係をどのように利用するか、ということだ。前原のような心情的な「アメリカべったり主義者」と、これまでの自民党あがりの外交経験者(日本がアメリカの属国であることを嫌というほど実感してきた政治家たち)が違うところはおそらくはそこだろう。前原のようなペイペイがいきなり対中強硬論を撃ち出すことは百害あって一利なしである。相手はもっと手練手管を使って国際世論をコントロールするだろう。
それから、さらに言えば前原は所詮はアメリカの指示がないと何も出来ない。あの中国漁船の船長の釈放もアメリカのヒラリー・クリントン国務長官からの指示だと私は見ている。タイミング的にぴったりだ。証拠はないが私はそのことを前提で話をしている。
民主党代表選翌日には首相官邸にリチャード・アーミテージがやってきて、影の総理・仙谷由人と会談している。前原がTPP交渉入りを公の前で宣言したときには面前にジョゼフ・ナイがいた。さらに言えば、なんども書くことになるが、そもそも「小沢一郎の民主党政権は反米政権になる」と08年末に前原ら子分どもの国会議員を炊きつけたのは、ジョゼフ・ナイ(ハーヴァード大学教授)である。ナイは朝日新聞の船橋洋一主筆や日経新聞のアメリカべったり派とつながり日本の政局をコントロールしている。マイケル・グリーンもこの子分のひとりである。
前原の行動を見ているとアメリカの指示があって初めて動く。それが手に取るようにわかる。胡錦濤へのラブコールを突然送り始めたのも、何らかの指示があってのことだろう。アメリカは今の段階で日中がホット・ウォーになることを望まない。
せいぜい、アメリカが今後世界から撤退していくという環境の中、できるだけ日本に東アジアのリージョナル・エージェントとして頑張ってもらいたい、ついては防衛費を増やしたり、アメリカの兵器を買ってもらいたいという要求を通す環境づくりのために安全保障環境を一時的に緊張させたい、というところだろう。アメリカは米中のネットワークをきちんとつくって紛争の予防をしている。(それでも中国の軍部は最近アサーティブになりつつあるが・・・)
だから、小沢の「長城計画」による対中人脈構築も、国益感覚がある中でのネットワーク構築である。国と国との関係に注目するのも重要だか、私はもっと国の内部に人的関係や組織構造に注目したい。
私は今までの対米一辺倒の人脈構成をバランスする卓見だと高く評価している。そして、小沢の家にはかつて李克強(次の首相候補)が下宿していたにも関わらず、あえてそのライバルの習近平と天皇陛下の会談を実現しようとしたのも、習近平が権力闘争に勝つことを見越した上での、今後の日中関係のネットワークづくりである。それを宮内庁は低レベルの権力闘争にしてマスコミに宣伝してしまった。非常に残念だ。
人脈というものはいざという時に率直に意見をぶつけ合うためのものである。そのことを産経新聞の論説委員は何も分かっていない。いや、分かっているのだけれども、小沢一郎を批判する社論があるのだろう。菅、仙谷、前原といずれも産経新聞の好む伝統保守派ではない。彼らは小沢一郎のライバルである石破茂に期待をかけているのだろうか?
アメリカとて、いまでは小沢を排除したことの間違いを実感し始めているはずだ。しかし、ヒラリーとしてはプライドが許さないというところだろうか。
参考記事
【風の間に間に】論説委員・皿木喜久 「過ち」は1年前にあり
2010.11.16 03:22
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101116/plc1011160323002-n1.htm
=転載終了=
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(投稿者:参考URL)
「度し難いアメリカ教信者:米国を中途半端に知る日本人」
http://www.asyura2.com/10/senkyo99/msg/589.html
『「情報と技術を管理され続ける日本」山本尚利著2008年9月15日発刊から』
http://www.asyura2.com/10/senkyo99/msg/571.html
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