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れんだいこのカンテラ時評854 れんだいこ 2010/11/14 21:31
【略語における日本語の秀逸考、TPP問題考】
2010..11月、「降って沸いた『TPP』の謎?!」が問題になっている。まず言語的に意見しておきたい。「TPP」では意味が分からないことを問題にしようと思う。日本語では、こういう略語はない。日本語に於ける略語は、当の対象のものの意味をギリギリ分からさせ、なお且つ本質を言い当てる形で代用させるのを慣わしとする。それに較べて、アルファベット文字言語の略語の何と空疎なことだろうか。「TPP」では何も分からない。その原語の「Trans-Pacific Partnership、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement」(環太平洋経済協定、環太平洋戦略的経済連携協定)を知って初めて理解できることになる。
しかし、これは言語としての不完全さを意味しているのではなかろうか。略字にした場合、表意文字の漢字文化圏ならすぐさま分かるものが、表音文字の西欧文化圏の場合には分からない。日本語の優秀さを思うべきであろう。このところ、日本語の軽視政策が進められている。愚かなことであろう。
ここまでなら、言語の違いで済ませられることができる。問題なのは、政治家が、ことの意味が分からないままの略語で事態を曖昧にさせたまま政治を仕切ることにある。これは、人民大衆を騙す政治であり、背徳政治なのではなかろうか。政治学的に見て、「政治とカネ」で目クジラし、敢えて小沢どんを政治訴追するのに忙しい与野党ではあるが、事の是非を明らかにしない、議論を要しないままの拙速で処断して行く「略語政治」の方が悪質なのではなかろうか。
それが証拠に、小沢どんの「政治とカネ問題」で問われているのは秘書寮の建設であった。それは、敢えて云えば、人民大衆的にはどうでも良い話である。ところが、小沢どん追撃派の与野党諸君は、手前のことは棚に上げて、これほど悪質なものはない、「天の声」まで精査せよとカナ切り声を挙げ延々と今日に及んでいる。しかして、「TPP問題」では菅政権の専権事項かの如くに見過ごそうとしている。オカシイではないか。我々は集団催眠術に掛けられているのではなかろうか。
「TPP問題」の核心は、国際金融資本帝国主義が籠絡せんと狙いを定めた各国の食糧自給率を致命的水域まで格下げ、支配の道具にしようとしていることにある。石油を代表とする資源然り、情報然り、続いて主食糧まで完全コントロールしようとしていることにある。これにより、御用聞きしない国家に対して政治封鎖、経済封鎖、情報封鎖で締め上げることができるようになる。現に世界のあちこちでヤラれて来た話ではないか。先だってはイラクの悲劇を見たばかりでないか。
日本は戦前の1941年に既に痛い目に逢わされている。ABCD4ケ国による経済封鎖包囲網を仕掛けられ、資源を断たれた日本軍が南方作戦に向かったのは衆知の通りである。大東亜戦争の是非は別としても、日本軍が多くの内通者の手引きにより空しい戦闘を余儀なくされ、無駄死にさせられた様子も次第に明らかにされつつある。原爆の悲劇同様、こういう経験を持つ日本に於いては決して他人事ではないとすべきではなかろうか。
多少でも歴史を学べば知れるこのことを議論せず、目下の菅政権は今遮二無二に「降って沸いたTPP」に率先太郎している。幾らシオニスタンといえども許される限度が超えていよう。続いて消費税増税を仕掛けようとしている。武器禁輸の解禁は既に処置された模様である。自衛隊派兵も弾みがついている。やっていることが小泉政治よりヒドイのではなかろうか。次第に我々の我慢の限度を超えつつある。菅派の今後には小泉派同様明日はない。放逐し、彼らが親と頼み仕える母国へ強制送還させねばなるまい。
補足しておく。日本は独裁国家ではない。一応の建前上は代議員が不正のない選挙の洗礼を受けて国会に集う民主主義国家である。しかし、官邸主導政治が導入され、次第に実態が明らかになって来た。これは専権国家である。国会はあれども用を為さない。どうでも良いことを議論する場にさせ、肝心な政治は官邸で仕切り、碌な審議もせずに勝手に外交で条約調印、国内で新法化させる。その判断が粗脳な分だけ独裁国家より劣るのではなかろうか。北朝鮮を笑う者が多いが、政治能力的に見て北朝鮮より以下と云うことが分かるにつれて笑えなくなるだろう。
多くの法学者が居り、最近では法科大学院流行りだと云うのに、これを誰も咎めない。トンだ法学なことよ。そんな法学なら止めてしまえ。これは経済学者でも然り、農学者でも然りである。明日から直ちに補助金なぞ一切カットせよ。こんな程度のところへ税金を注ぐのがもったいない。博士号なぞおこがましい、一切剥奪せよ。オカシイ時にはオカシイと云う声を挙げる。王様が裸であることを正確に伝えるのが学の見識だろう。
それはそうと、最近白眉の重大事件である「最高検による地検幹部逮捕事件」のその後の様子が遮断されている。マスコミメディアは呼吸を合わせてダンマリし続けている。これもオカシナことである。れんだいこの眼には、角栄なきあとの日本が次第に劣化し、遂に落ちるところまで落ちている気がする。それともまだまだ落ちるのだろうか。我々は耐え忍ぶ以外にないのだろうか。
2010.11.14日 れんだいこ拝
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