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14日の福岡市長選で民主党が推薦した現職が敗れたことで、菅直人首相の求心力は一段と低下しそうだ。尖閣諸島沖での中国漁船衝突の映像流出事件などが影響し、内閣支持率が低下する中、党勢の退潮も浮き彫りとなり、党内からは政権の先行きを憂慮する声も漏れる。一方、支援する候補が勝利した自民党は、菅政権への攻勢をさらに強める構えだ。
民主党の渡辺周選対委員長は「力が及ばなかったことをおわびする」との談話を発表した。民主党内には、「一地方選挙だ。政権への打撃にはならない」(中堅)との見方もある。しかし、6月の菅政権発足以降、7月の参院選、先月の衆院北海道5区補選、今回の福岡市長選と敗北の連続。幹部の一人は「このままでいいのか、という話も出てくる」と首相への不満を隠さなかった。
政府・民主党は2010年度補正予算案の成立を急ぎ、反転への足掛かりとしたい意向だが、野党は勢いづいている。終盤国会での重要法案処理の展望は立っておらず、支持率好転の材料が見当たらないのが実情だ。
一方、支援した候補の勝利を受け、自民党の石原伸晃幹事長は「国民は菅内閣の無責任な政権運営に嫌気がさしている。国会の場で菅内閣を追及していく」とのコメントを発表した。
同党は、映像流出事件の責任を問い、馬淵澄夫国土交通相と仙谷由人官房長官への不信任決議案を提出する方向。野党が多数を占める参院での問責決議案提出も視野に入れる。
ただ、問責案可決には公明党の賛同が不可欠。参院自民党幹部は、公明党も同市長選で勝利した新人を支援したことを踏まえ「野党の連携強化につながることを期待する」と、公明党などと共闘して菅政権を退陣に追い込む決意を示した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010111400367
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