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2010/11/13(土) 21:15:54
[政治(菅政権)] 明らかに質が違う菅内閣の支持率急落
読売新聞社が今月5日から7日にかけて実施した全国世論調査で、菅内閣の支持率は35%。前回調査(10月初旬)の53%に比べて18ボイントも低下したという。
とりわけ尖閣諸島に関わる対中外交の弱腰が不人気の原因らしいと、調査結果を報じた同紙(8日付朝刊)は示唆している。漁船衝突事件をめぐる菅内閣の対応を「評価しない」が82%を占めたというのだからすさまじい。
何だかなあ、とつくづく思う。内閣支持率はもとより、消費税でも中国の好き嫌いでも臓器移植でも、この種の世論調査の類(たぐい)が幅を利かせすぎてはいないか。
ほとんど毎日のように見せつけられている感じだ。少し前から繰り返されている批判ではあるけれど、近頃はさらに加速し始めたように思われる。
さまざまな議論があり得よう。素人の意見を大々的に伝える前に、ジャーナリズムはまず特ダネを取ってこい。未熟で不十分なマスコミ報道やネットの落書きに基づいた、無知の思い込みの集計に意味があるのか。しかして、そんなものにやすやすと左右されてしまう政治って、いったい……。
ポピュリズムのレッテル張りでくくって済ませたくはない。とはいえ、たとえば原子力発電所の建設をめぐる住民投票のような切実な営みとは明らかに次元が異なる現実を、誰もが認識しておく必要があるとは思う。
領土問題に絡む世論調査は特に要注意だ。単純でわかりやすいが、伝統的なナショナリズム、というか国と自分自身を一体化させた占有欲が刺激されると同時に、行ったこともない土地であるだけ、余計に言いたい放題。ますます無責任な結果が導かれていく。わかりきった話ではないか。
仮にも一国の政権が、くだらない数字の遊びに動かされてしまうはずがないと信じたいが、菅政権には疑問符がつきまとう。衝突映像がネット上に流出した件でも、仙谷官房長官は8日の衆院予算委員会で、いきなり国家公務員法の守秘義務違反の厳罰化を持ち出した。与党の当時は問答無用で戦時体制の構築を急いだ自民党が、こういう時だけ世論調査の結果をタテにしたがるのもどうかしている。
なんだかもう、どうでもよくなってきた。戦争さえ起こらなければ、それ以外はどうでもいい。政治の是非を測るハードルを、いつの間にかとてつもなく低くしている自分自身に気がついて、愕然とし続けている今日この頃なのである。
▽さいとう・たかお 1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際額MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「経済学は人間を幸せにできるのか」「消費税のカラクリ」など著書多数。
【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相】より
(日刊ゲンダイ 2010/11/09 掲載)
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◆テレビ局からスクープが消える日がやってくる
テレビ局に深刻な問題が持ち上がっている。労基署から、残業時間の減少と休日の確保を指導され、夜討ち朝駆け取材に支障をきたし始めているという。
(10/29記事より)
”新聞・テレビ離れ””菅離れ”が進む一方…。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【今日の記事から一部を紹介】
◆尖閣ビデオを流出させた保安官の「お詫び文」のデタラメ
「世間を騒がせた」と謝罪する一方でマスコミに「騒ぐな」と居直る
政府が公開を拒んだ映像を一介の保安官が流出させたのである。どんなヤツが何を考えてやったのか。背景や動機を探ろうとする報道陣が殺到し大騒ぎになることぐらい、容易に想像できただろう。学校を出たての新人ならいざ知らず、社会人としても十分に経験を積んできたはずの年齢である。結婚して子供もいるという。それにしては、あまりに世間知らずではないか。
◆次の首相にふさわしい人 「前原がトップ」の危うさ
呆れてしまう。時事通信の世論調査で「次の首相にふさわしい人」を聞いたところ、トップが前原外相(10.3%)だったというのだ。2位以下は菅首相(8.0%)、石破茂・自民党政調会長と続く。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【今日のゲンダイネット】
◆オバマ来日 行動詳細が分からない!
菅政権信用ゼロの証拠
オバマ米大統領が12日夜、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席するため来日した。菅首相は首脳会談などを通じ、普天間問題などでギクシャクした日米関係の再構築を考えているらしいが、到底ムリ。既に米国は菅政権を“見限って”いたのだ。
(⇒記事全文)http://www.gendai.net/articles/view/syakai/127441
【昨日のゲンダイネット】
◆いよいよ表に出てきた仙谷長官「超危険思想」
仙谷官房長官が「危険な顔」を隠し切れなくなってきた。中国漁船衝突事件のビデオ映像流出を受け、機密漏洩の厳罰化を検討する考えを表明したが、衝突事件の場当たり対応や映像公開方針の迷走をタナに上げ、規制強化とは、お門違いも甚だしい。こんな危ない官房長官では、国民の「知る権利」はウヤムヤにされ、日本は“いつか来た道”にまっしぐらだ。
(⇒記事全文)http://www.gendai.net/articles/view/syakai/127378
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