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(2010年11月12日
行政のトップ(内閣総理大臣)の無能さと云うものは、我が国のように中央集権が維持されている国家では、国体組織の危機管理体制の弱点を公衆の面前に晒すものだと、最近の不祥事を観察していて納得する。
まして、トップの無能さに呼応するように、内閣を構成する全閣僚までもが無能となると、これは行政そのもの崩壊の危機だと言えるのだろう。組織はあるが機能しない。或いは立法を無視した行政が跋扈することになる。
ここ数年の日本の行政組織の国家公務員守秘義務違反の疑いが問われる出来事が頻発している。筆者が知らないであろう守秘義務違反に触れる出来事は後を絶たないようである。今回の海上保安庁航海士の尖閣事件ビデオ流出事件が公務員の守秘義務に当たるかどうか、法的な議論は司法に委ねる問題だろうが、ここにも「雰囲気司法」が、どうも顔を出しているようである。
現在名乗り出ている航海士Aの自供と云うか主張を聞いていると、「国民の知る権利」を一航海士が単独でリークしたと云うことになる。警視庁の国際テロ機密情報の漏洩の捜査情報は殆ど耳に入ってこないが、守秘義務違反事件であることは確かだろう。
筆者は、この海保や警視庁の組織構成員は国家権力を行使するに当たり、武器を使用することが許されている組織の構成員であることに重大な危機を感じる。このような国家権力の物理的行使の象徴的存在は自衛隊だと思うのだが、このような一連の流れの延長線上のシビリアンコントロールされている筈の、我が国自衛隊(軍隊)の綱紀とか、権力行使の実際的コントロールは大丈夫なのだろうかと、少々不安にもなってくる。
このような漏洩と云う事実が許される風潮が生まれたのは、東京地検特捜部の小沢一郎政治資金問題の捜査が思い出される。我が国のマスメディアは百年一日の如く「検察リーク情報」を何の疑いもなく、記事や画像として垂れ流し、白昼堂々と国家公務員守秘義務違反にマスコミが加担していた。
捜査情報を一部検察官が意図的に流さなければ、流石のマスメディアもあれだけの情報を公開することは出来ない。その漏洩情報を面白おかしく大衆受けする情報に捏造しても、その行為は「報道の自由」「国民の知る権利」等と云う、美名に包まれ、罪の意識は胡散霧消する。
おそらく、このような問題の一つひとつは個別の事情や目的があるのだろうが、民主主義、三権分立、法治国家が一部機能していない現実を示しているのだろう。そのすべて、個人的犯罪も含めを管理していないと、それら組織は機能しないと言うのは極論だが、露見した時点で、厳しく指摘する側面がジャーナリスト側にあるのが普通だろう。そのジャーナリズムを標榜する我が国のマスメディアこそが、実は最も機能していない組織であるのが面白く、情けなくもある。
この情報の漏洩に何らかの正当性が存在するから、これはOK、これはNOとやっていたのでは、守秘義務違反の判断基準が曖昧になり、思想信条の領域まで一足飛びに侵入してくることは想像に難くない。
ここの部分が、筆者が心配する「雰囲気」の危うさなのだ。元気の良い「ナショナリズム」は筆者も情緒的に嫌いではない。(笑)しかし、論理的には受けつけない。既得権益の打破も、個人的には有り難くない。現実に株式配当が増大したお陰で生活は極めて良好に推移している。生活感で了とすることでも、論理的に、乃至は信条的に否とするものは、やはり否なのだ。子供の頃に聞いた「人間は考える葦」という言葉を未だに信じている。
筆者は一連の公務員の守秘義務違反行動の中で、最も恒常的に、何ら罪の意識もなく、時には「雰囲気」をつくる為にのみ漏洩し続ける、検察官の捜査情報漏えいが罪悪度 NO1だと思っている。そして、それらの漏洩情報を針小棒大に解釈、捏造して国民に垂れ流し続けるマスメディアと云う存在が、罪悪度NO2だと思っている。
そのような行為を助長してしまうのが、行政の無能による無策なのだと思う。日本の長い歴史の中で培われた悪しき文化だろうが、この辺にメスを入れる勇気がないと、行政は常に行政の担い手(公務員)の好き勝手になるし、組織の統制を行政のトップに位置する内閣がコントロールすることは、永遠に出来ないのだろう。菅内閣が総辞職すれば、そのすべてが解決するものではないが、その内閣の無能無策が行政の箍の緩みに拍車をかけているのは事実だ。このタガの緩みが自衛隊に及んだ時、それは相当厄介なことになる。
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