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尖閣ビデオ問題や小沢招致問題の余波もあって補正予算案は10日採決の予定がずれ込んだが、自民党は15日の衆院採決をのんだ。これで補正予算は今国会成立の見通しだ。
鍵を握っていたのは公明党の動きだ。公明党は補正予算案に反対し、関連法案には賛成するというスタンスで、民主党との連携のそぶりをみせながら、民主党の泥舟とは一線を画す用意もあるという両にらみの戦術である。
これに、しびれを切らしたのは自民党である。尖閣ビデオ問題や小沢招致問題という絶好の攻めどころがありながら、審議拒否などの強硬姿勢を見送ったのは、強硬に打って出ると、公明党が民主党と連携し、自民党から離れるという悪夢のシナリオがあるからだ。
自民党と公明党は、1999年から昨年総選挙まで10年も連立関係にあった「夫婦」である。自民党は、古女房を民主党にとられたくない一心であったのだろうが、民主党菅政権の支持率が急落する中で、あっさりと補正予算の衆院採決を容認してしまった。
やはり、自民党はまだ野党に成りきれていないのだろうか。こらえ性がない。公明党としても、自民党と離れて支持率急落の民主党と連携するのは、今の時点では得策ではないだろう。特に来年の統一地方選を控えているので、落ち目の男と駆け落ちするにはあまりにリスクが大きい。
そうした三すくみの状況であったが、自民党が折れて、公明党と民主党と一緒であれば怖くないということで、15日採決という方向になった。
もちろん、補正予算は早く国会で成立させるのが望ましいという判断もありえるだろう。しかし、円高対策のために、本当に必要なのは金融政策の緩和である。米国では、FRBが大胆な金融緩和を行っている。そうした金融緩和に対抗するためには日本でも金融緩和を行わなければいけないのだ。
ところが、日本では、補正予算が政争の具として扱われている。それにも関わらず、その内容は完璧に官僚主導であり、最後に笑うのは官僚である。例えば、景気対策として有効な減税政策がなく、官僚の手による支出政策ばかりだ。
一時は補正予算の成立も危ぶまれており、12月3日までの今国会の会期の延長も検討されていたが、民主党はこれで一安心だろう。自民党は、小沢招致問題も今国会で答えを出してもらうと意気込んでいるが、補正予算の衆院採択が決まったのでは、後の祭りだ。尖閣ビデオ問題についても、自民党の追及は甘く、いつの間にか政権の判断ミスから、流出させた海保職員問題にすり替わっている。(嘉悦大教授、元内閣参事官・高橋洋一)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101112/plt1011121607001-n1.htm
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