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沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐるビデオ映像の流出問題で、市民から映像の投稿者を擁護する声が上がっている。捜査当局が刑事責任追及の動きを加速させるなかで異例の反応だ。
■海保に激励相次ぐ
東京・霞が関。海上保安庁政策評価広報室では、ビデオ映像の流出が明らかになった5日午前から、11人の職員が電話の対応に追われている。
「映像が見られてよかった」「海保が現場で頑張っているのが分かった」。8日午後3時までに約250件の声が寄せられた。ほとんどが、ネットやテレビで映像を見た人からの応援の声だ。「セキュリティーをしっかりしろ」といった批判は25件ほどに過ぎない。石垣海上保安部にも「犯人捜しをしないで」といった電話が相次ぐ。
映像の流出を評価する声が多いのは、ネットの世界も同様だ。「投稿された方の勇気と愛国心に感謝したい」。ユーチューブでは、最初に投稿した人物への賛辞が、動画のコメント欄に並ぶ。
ツイッターでは、国家公務員法(守秘義務)違反などの疑いで捜査する方針が報道され始めた7日ごろから「映像を隠そうとした政府の方が問題だ」との批判が渦巻く。さらに「国民の知る権利を制限する方が重罪」と、矛先は検察にも向けられている。
実は検察内部でも、流出元の刑事責任を問うかどうかについて異論がある。「衝突させた漁船の中国人船長は処分保留で釈放し、起訴しない見通しだ。なのに、映像を流出させた公務員を起訴するのは、世間は納得しないのでは」と語る幹部もいる。
沖縄返還の機密公電を暴露した西山太吉・元毎日新聞記者らが国家公務員法違反に問われた裁判で、最高裁は1978年、守秘義務の対象は、形式的な秘密指定の有無で決まるのではなく、「実質的に秘密として保護に値する」かどうかで決まると判断した。今回の映像は「実質秘」にあたるのか。「国会議員は見ているのだから、秘密性が高いとは思わない国民も多いだろう」と、この幹部は語る。
■政府なお非公開
8日昼、衆院予算委員会で質疑に立つ野党側議員ら約25人が国会の一室に集まった。報道陣を閉め出した「密室」で、約6分50秒の衝突ビデオが上映された。1日に衆参予算委理事らに示されたのと同じ映像だ。中井洽委員長は「質問に資するため。これ以上(公開対象を)広げられない」と話した。
だが、もっと詳しい流出映像がネット上に拡散したままで、テレビも繰り返し報じている。茶番のような上映会を終えて、小泉進次郎衆院議員は「国民は40分見ていて、国会議員は6分しか見られない」と記者団に語った。
刑事事件の「証拠物」にあたるとして非公開を決めた判断を、政府・与党は変える口実を見つけられない。
出発点で非公開とした判断の是非が問われる中、政府は再発防止に議論の焦点を移そうとしている。仙谷由人官房長官は8日の衆院予算委で「国家公務員法の守秘義務違反の罰則が相当軽い」と、罰則強化を検討する考えを打ち出した。記者会見では、機密情報の保全措置や法整備を検討していく考えを示した。
ただ、「秘密とすべき事項を現代社会において、知る権利との関係でどう設定するのかというのも一つの問題」とも語った。「非公開」への世論の逆風を感じながら、議論の着地点を探っている。
http://www.asahi.com/national/update/1109/TKY201011080447.html
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