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メドベージェフ ロシア大統領の国後島訪問で新聞・ラジオで大活躍されているのは大宅荘一賞作家 佐藤優さんである。
メドベージェフ大統領が国後に入った11月1日夕刊には、次ぎの様なコメントがでている。
「非日化」狙いだ
元外務省主任分析官の佐藤優氏は『ロシアの報道によると、メドベージャフ大統領は国後島で、地熱発電所がロシアの役に立つことや、今後テレビや電話などの回線を整備することを発言している。日本が尖閣諸島の問題への対応で余裕がなくなっているところにつけこみ、国後島から日本の影響を排除する「非日化」を狙っているのだろう。静観を続ければ、ロシアにさらに押し込まれることになる」と語った。
(朝日新聞夕刊8面)
すきを突かれた
日本外交のアンテナの弱さと、官邸の外交問題への問題対処能力のなさを見せつけた。ロシア側の報道がメドベージェフ大統領の北方領土訪問を示唆していたが、日本側は訪問しないだろうという希望的観測で激しく抗議しなかった。そのため尖閣諸島問題で外交の基礎体力が弱っているすきをロシアに付け込まれてしまった。北方領土を実効支配しているロシアの大統領による現地訪問は、これまでの北方領土交渉に反する行動で、日本は毅然(きぜん)とした態度でロシアに抗議すべきだ。
(毎日新聞夕刊9面)
翌2日の産経新聞には緊急寄稿し
『四島「脱日本化」の意思あらわ』という見出しで「日本外務省の対露インテリジェンス態勢を抜本から立て直し、今回のような分析ミスによる不祥事が繰り返されないようにすべきだ」
とのべている。
本日の東京新聞25面こちら特報部本音のコラムでも次ぎの様に言っている。
「本音のコラム 官僚の判断ミス」
メドベージェフ露大統領の国後島訪問は日本外交に大きな打撃を与えた。あえて言うが、この責任を負うべきなのは前原誠司外相や菅直人首相ではない。十分な情報収集ができず、判断を誤った能力の低い外務官僚に第一義的責任がある。
メドベージェフ大統領が北方領土を近く訪問するというシグナルをロシアは流していた。それにもかかわらず、ロシアにおいて日本国家を代表する河野雅治特命全権大使、外務本省において対露外交の責任を担う小寺次郎欧州局長、岡野正敬ロシア課長は、いずれも「この時期に大統領が北方領土を訪問することはない」という判断をした。
外務省のロシア専門家がそのような判断をしている以上、菅首相、前原外相も、その前提で行動することになる。領土は国家の礎だ。現状を放置しておくと、外務官僚はまた間違えた見通しを外相、首相に伝え、結果として日本の国益を大きく毀損することになる。
前原外相が河野駐露大使を迅速に「召還」したのは、国益に照らして正しい判断だ。
主権国家として日本が今回のロシアの暴挙に対する抗議を示すのに大使「召還」はきわめて適切な措置だ。それとともに、なぜこのような判断ミスを駐露大使館、外務本省の双方が行ったかを徹底的に解明し、再発防止措置をとるべきだ。前原外相の政治主導に期待する。(作家・元外務省主任分析官)
同じく今日の産経新聞3面にも寄稿されている。
「日露会談執着せず前原外相支えよ」という見出しで最後に「いま、外務省のロシア担当部隊は全滅の危機にひんしている。外務省の最高司令官である前原外相がインテリジェンス面を含め外務省の対露外交体制を点検、改善することで、日本国家の生き残りを図ることに筆者は期待している。」
と書かれている。
いずれも極めて適切な的を得た指摘である。
この佐藤さんの分析を前原外相がどう生かすかにかかっている。前原外相も様々な人の情報・知恵を受けていることだろう。それは前原外相の発言にあらわれている。言葉遣いが慎重になっている。ここは政治主導で今回の情報遅れインテリジェンス態勢の不作為を信賞必罰で改革する事が国益にかなっている。それが出来るか出来ないか正に前原外相の胆力に注目したい。
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