http://www.asyura2.com/10/senkyo98/msg/684.html
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黒木さんの死については当掲示板にも既にいくつか投稿されています。それに関連させて以下の記事を転載します。私たちは大変剣呑(危険)な社会に生きているようです。しかし、だからこそ、不審なことは不審であると言い続けることの大切さを思わされます。上に立つ人たちは、「心の中で何を思っていてもよいが、それを行動に表わすことは強く制限される」社会を望んでいるかもしれません。そのためには人々に、権力に歯向かうことは実際に恐ろしいことだと思わせ、その結果、人々が委縮してしまうことを期待するでしょう。しかし人々がその期待通りに内に籠ってしまったら、その先にどんな社会が生まれてくるでしょうか。「ゆとりの社会」ならぬ、権力者の「ゆうとおりの社会」が生まれてくるのではないでしょうか。それを防ぐために、事大主義(要するに強いものに従うこと)のマスコミによらない、人々の間での、インターネット(現代のクチコミ)による「事実」の「転載・拡散」が、とても大切になってくると思います。ところで、私はその死によって初めて黒木さんの存在を知りました(呆頭息子)。
http://www.janjanblog.com/archives/21800
警察の闇を追及し続けたジャーナリスト、黒木昭雄氏の不可解な〈死〉
2010年 11月 3日 23:56《岩手》 【取材ニュース】 <事件> <人権>
三上英次
2006年10月、ロシアのプーチン政権下で、チェチェン共和国に対するプーチンの政策を批判していた女性記者アンナ・ポリトコフスカヤさんが、自宅アパートのエレベーター内で射殺死体となって発見される。2009年2月、モスクワの裁判所はアンナ記者に対する殺人罪で起訴されていた元警察官ら3被告全員に無罪の評決を下した。
去る2日、日本でも、岩手県警、そして警察庁も関わる、ある殺人事件について長年取材していたジャーナリスト黒木昭雄氏死亡のニュースが紙面を飾った。
しかし、その死亡については不可解な点も多い――。
「写真アリ」
資料を片手に〈岩手県警〉の捜査のおかしさを説明する黒木氏(2010年2月) (撮影・三上英次 以下同じ)
【1】新聞報道より
まず、朝日、毎日、産経3紙の報道を全文引用する。
〔以下 朝日新聞 2010年11月2日20時33分配信〕
「警察ジャーナリストの黒木さん、車内で死亡 練炭自殺か」
2日午前11時5分ごろ、千葉県市原市今富の寺の敷地内に止まっていた乗用車内で、ジャーナリスト黒木昭雄さん(52)=同市郡本5丁目=が死亡しているのを長男が見つけ、119番通報した。
県警市原署などによると、黒木さんが自分の車の助手席でぐったりとしているのを長男が見つけ、通報したという。救急隊員が駆けつけたときには、黒木さんは既に死亡していた。後部座席で練炭を燃やした跡があったといい、同署は自殺の可能性もあるとみて調べている。
関係者によると、黒木さんが発見されたのは、父親の墓がある寺。黒木さんは1日、「仕事の打ち合わせがある」と言って外出し、家族に『東京都内に泊まる。墓参りをしてから帰る』などと連絡したという。遺書らしきものも見つかったという。
黒木さんは警視庁の元警察官。退職後は警察ジャーナリストとして活動していた。
(以上 朝日新聞引用終わり)
〔以下 毎日新聞 2010年11月2日20時43分配信〕
〈黒木昭雄さん〉自殺か 元警察官でジャーナリスト
2日午前11時5分ごろ、千葉県市原市今富の寺の近くに止めた乗用車内で、元警察官でジャーナリストの黒木昭雄さん(52)が倒れているのを長男が発見し、119番した。救急隊が駆け付けたが既に死亡していた。車内から燃えた練炭が見つかり、県警市原署は自殺を図ったとみて動機などを調べている。
同署などによると、練炭は後部座席にあり、黒木さんは助手席で亡くなっていた。外傷はなかった。遺書などは確認されていない。黒木さんは元警視庁巡査部長で、事件や警察内部の問題などをテーマに活動していた。黒木昭雄・調査取材事務所によると、黒木さんは1日、家族に「仕事の打ち合わせに行って来る」と言って車で外出し、帰宅しなかったため、家族が行方を捜していたという。
(以上 毎日新聞引用終わり)
〔以下 産経新聞 2010年11月2日19時40分配信〕
元警察官ジャーナリスト、黒木昭雄さん練炭自殺か 千葉
2日午前11時10分ごろ、千葉県市原市今富の寺の敷地内から「車の中で父親が倒れている」と119番通報があった。消防隊員や市原署員が駆けつけると、乗用車の助手席で男性が死亡していた。
同署の調べでは、男性は市原市郡本の元警察官でジャーナリスト、黒木昭雄さん(52)。息子が通報した。後部座席には燃えた練炭があったことから、同署は自殺とみて調べている。遺書は見つかっていないという。
事務所によると、黒木さんは1日に「仕事の打ち合わせに行く」と家族に言い残して外出。その後、帰宅しなかったという。黒木さんは元警視庁巡査部長で、警察組織内部の問題や事件、防犯などをテーマに執筆活動していた。
(以上 産経新聞引用終わり)
どの新聞も、「練炭を燃やしたあと」から「自殺」を示唆する報道内容だ。そして3紙とも「前日の1日は仕事の打ち合わせで」黒木氏が外出していたことを伝え、朝日新聞のみ「東京都内に泊まる。墓参りをしてから帰る」という黒木氏の言葉も紹介している。
「遺書」についてはかなり書き方が異なる。朝日新聞が「遺書らしきものも見つかった」としているが、ほかの2紙は「遺書などは確認されていない」(毎日)、「遺書は見つかっていない」(産経)という書き方だ。
「写真アリ」
〈群馬県警・裏金裁判〉原告、大河原宗平氏(左)とも旧知の仲であった(2010年2月)。
【2】 黒木氏の近況
黒木氏の死亡ニュースで不可解に思われるのは、千葉県警市原署が「自殺とみて調べている」(産経新聞)というくだりだ。
はたして、黒木氏に自殺する動機はあったのだろうか――。
(1) 自身のブログへの攻撃
黒木氏はウェブ上に「たった一人の捜査本部」というサイトを立ち上げ、そこで主に追究しようとしていたのが、〈岩手県警〉の問題である。これは、簡単に言えば、女子高校生殺人事件の犯人として指名手配されている男性をめぐるもので、黒木氏は「指名手配されている男性は殺人事件と関連のある恐喝事件の被害者である。これは岩手県警の完全な捜査ミスだ」としていた事件だ。
そして、先月10月1日午前午前2時37分(9月30日深夜)、黒木氏はブログで「重大事件発覚」として、次の一文を寄せている。
「みなさんへ
昨夜、当ブログの重要部分が根こそぎ削除されていることが判明しました。ツイッターでつぶやいた事のみお伝えします。
岩手県警、警察庁、中井、元国家公安委員長らに関する記事が狙い撃ちされた如く削除されています。誰が、どんな意図のもとこのような愚業に出たかはわかりませんが、復元に努めますので皆さんも注視下さい。
取り急ぎよろしくお願い致します。」
ここで言う「復元」作業を、黒木氏は死体で発見される前日の11月1日まで続けていたことがわかっている。
(2) 「生きること/いのち」への賛歌
「重大事件発覚」から2週間後(10月15日)、黒木氏は、「母親の介護」と題して、自分の母親や介護を手伝う妻の様子をこう書いている。
「子供にとって親の介護は身に迫る問題ですね。
75歳になる私の母親もそんな時期に差し掛かったようで、5月ごろまでピンピンしていたのが、突然歩けなくなり通院と検査入院を繰り返し、右の股関節がボロボロであることが判明。足を動かすたびに、相当の痛みを伴ったようです。
父が逝って11年。それからと言うもの、旅行、お華、踊り、カラオケ三昧を楽しんでいた母にして予期せぬ末路。かなり落ち込んだようです。ところが、名医はいるんですね。なんと、関節そのものをチタン合金に取り替えてしまうと言うのです。
昨日、その手術が終わりました。経過は良好で『20年は問題なし』と医師の弁。術後5日目からリハビリが始まるそうです。
さて、問題はこれからです。喉元過ぎれば……のたとえ話ではありませんが、またしても”舌鋒鋭く”羽を広げる生活が復活するのでしょうかねぇ、母上!
ともあれ、そんな、我がままでどうしょうもない母親ですが、『伏せっているより100倍マシよ!』そう言って笑い飛ばす、ヘルパー2級の妻に感謝です。」
さらにそれから4日後の10月19日に、黒木氏は「入院中の母の病室の前が新生児室」と書き始め、次のように感慨を記す。
「22年前、うちの息子もこの病院で産まれました。ここで対面した日の事が、思い出されます。スクスクと育ってほしい。心の底から思います。この子たちがの未来のために、我々が頑張らねば……とも。そうそう母親も昨日からリハビリが始まり両足で立てる事の喜びにひたっています。激励を頂いた皆さんに、ぜひ、ヨロシク♪との事でした。ありがとうございます!」
これらの文面から、生きることをはかなんで自殺するような心情が読み取れるだろうか。
(3) 11月1日の黒木氏のコメント
2人に車中で死体となって発見された黒木氏は、前日の11月1日、ツィッターと自身のブログとで、それぞれ次のように書いて、岩手県警の問題について広めてもらうよう呼びかけている。
◎黒木氏のブログ「たった一人の捜査本部」(11月1日午後0時51分)
「拡散と転載を希望します。
小原容疑者に懸けられた懸賞金が今日、11月1日、300万円に増額されました。小原勝幸をめぐる事件に、謎が多い事はこれまでに散々書きました。しかし、『捜査中』の一言で、つぶされてきた事も事実です。ですが、この懸賞金の掛け方についてだけは、私は強力に抗議します。
もとより懸賞金はポスターの一枚に至るまで税金で賄われます。ならば、懸賞金が懸けられた経緯を知る権利が国民にあります。しかし警察庁は答えず、5月の決算委員会で質問すると約束した藤田幸久代議士も質問しませんでした。
『岩手17歳女性殺害事件』の裏にはとてつもないウソが隠されています。しかし、それを暴く為には個人には限界があります。私は、全ての国会議員に、なぜ小原に懸賞金が懸けられたのかの追及を要求します。その経緯がつまびらかになれば、『岩手17歳女性殺害事件』の謎も解き明かされると信じるからです。
警察庁は岩手県警の請託を受けて小原に懸賞金を懸けた。わたしは、そう思っています。
なお、このブログは削除される可能性が非常に高く、前回不正に削除されたその目的は、『警察書類が懸賞金の謎を暴く』と題する本稿の抹殺と思われます。
どうか皆さん、転載をお願いします。そして、マスコミがこぞって立ち上がり追及することを望みます。
黒 木 昭 雄 」
〔写真A〕 警視庁渋谷警察署1階ホールの掲示板。掲示板右下のポスターをアップしたものが〔写真B〕 (2010年11月3日撮影)
〔写真B〕 5人の顔写真のうち左から2番目が、岩手県警の事件の小原“容疑者”。2008年7月から行方不明になっており、いまだに所在不明である。
◎黒木氏のツィッター(11月1日午後3時45分)
「【転載・拡散】本日、手配中の容疑者小原勝幸の懸賞金が300万円に増額されました。岩手県警の請託を受けた警察庁が隠したかったのはこの事実です。税金が警察の犯罪隠しに使われています。皆さん、追及の声を上げて下さい。お願い申し上げます」
「岩手17歳女性殺害事件」については、黒木氏による「岩手県警 疑惑の捜査 完全取材メモ」(下記参照)や、下記〈関連記事〉でも取り上げたが、要は、岩手県警の真犯人取り違えという失態事件である。
上の写真Aは、警視庁渋谷警察署の1階ホールの掲示板だ(撮影日11月3日)。近づいてみると、ポスター(下:写真B)の左から2番目に、この岩手での殺人事件“犯人”として「小原勝幸」という男性が全国に指名手配れていることがわかる。しかし、黒木氏によれば、警察の捜査はめちゃくちゃで、現在行方不明になっている小原勝幸“容疑者”の家族からは、「捜査には疑問が多く、息子を殺人犯と断定した指名手配は不当」として、県警本部長や警察庁長官などを相手取り、指名手配の中止や600万円の損害賠償を求める訴えも起こされている。家族からの提訴について警察は全面的に争う姿勢を示し、11月1日からは写真でもわかるように、これまでの100万円から300万円に懸賞金が増額されている。
◇
今後、黒木氏の死亡については、遺書の有無が大きな判断材料となるだろう。あとは、縊死や飛び込み自殺はある程度衝動的な場合もあるが、練炭を使った自殺の場合、購入などに手間もかかる。したがって、前日まで精力的に仕事をしていた黒木氏について、練炭を前々から買いそろえるような計画的な自殺なのか、一部報道にあるように前日に都内まで行っていたのなら、練炭を買う機会がいつあったのか、どうしてわざわざ千葉まで戻ったのか(練炭自殺をするだけなら都内のホテルでも可能)等、細かい疑問も解明されなければならない。
また、今回の件について、千葉県警がどの程度詳細に捜査するかによっても、黒木氏の〈死〉が自殺なのか、ほかの原因によるものかがある程度わかるかもしれない。
そして何より、黒木氏が解明しようとした「岩手17歳女性殺害事件」の真相についても、闇に葬り去られるようなことがあってはならない。
(了)
〈関連サイト〉
◎ 黒木氏のツィッター(11月1日午後3時45分)
http://twitter.com/kuroki_akio
◎ 黒木氏のブログ「たった一人の捜査本部」(11月1日午後0時51分)
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/17626560.html
◎「岩手県警 疑惑の捜査 完全取材メモ」
http://www.akuroki.jp/index_z.html
〈関連記事〉
◎「岩手県警・恐喝被害者が殺人犯に仕立て上げられる恐怖」
http://www.janjannews.jp/archives/2618826.html
◎「群馬県警・裏金裁判」
(前)http://www.janjannews.jp/archives/2957259.html
(後)http://www.janjannews.jp/archives/2965723.html
◎「現職警察官らによる“犯罪”〜千葉県警の場合〜」
http://www.janjannews.jp/archives/2923653.html
※本記事に対するご意見・お問い合わせは下記まで。
pen5362@yahoo.co.jp (三上英次/現代報道フォーラム)
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