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一国民目線で検察審査会の在り方を問う（２）
2010-11-02 10:01:49
一方以上の観点から検察審査会法第１条冒頭の規定を受けてと思われる、いわゆる東京第五検察審査会が小沢氏起訴議決書の【まとめ】で述べている、「国民は裁判所に無罪なのか有罪なのかを判断してもらう権利があるという考えに基づくものだ」とか「国民の責任で公正な刑事裁判の法廷で黒白をつけようとする制度だ」との文節の『国民』を名乗っているのは誰かと言えば、紛れもなく検察審査会法第６条で検察審査員の職務に就くことができないと規定されている裁判所職員と弁護士意外には考えられず、彼らが審査員に成り代わっている証左ではなかろうかということである。
即ち『国民』の名の下に簑隠れして法律と司法行政のプロが、扱う事件によっては審査会員になりすまし、或いは代理権者のよに振るまう裁量権を付与されているか、または勝手に検察審査会事務官や検察審査会事務局長の裁量権を振り回わしていることも想像されるのである。その上検察審査会の議事録も非公開ということであれば、検察審査会は本当に選挙名簿から無作為に抽出された国民が主導して審査しているのかも国民自身がチェックできない伏魔殿ということになろう。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO147.html
さて小沢氏の強制起訴の不服申し立ては東京地裁と高裁で却下と棄却の判定が下されて各々上級審へ振って逃げた形になり、小沢氏側は最高裁へ特別抗告したが、しかしこの下級審の判定は無理もない。何故なら検察審査会法第２０条に規定されているように、検察審査会に所属する事務官と事務官長の人事権は最高裁にあり、その事務官や事務官長が起こした司法行政上の不始末を地裁や高裁が判定することは最高裁ー高裁ー地裁の行政序列を無視した越権行為となるからである。
このように見てくると今回の東京第５検察審査会の２回目の議決で新たに追加された強制起訴事由は検察事務官か事務官長が許可したか、黙認したか、見過ごしたものか定かではないが、何れにしろ最高裁が人事発令した検察事務官と事務官長の不作為も含めた不手際がなければ発生しなかったであろう。善意に見れば航空管制官の管制ミスのようなものである。問題はこのような杜撰な司法行政事務に起因する検察審査会（準司法機関）の議決を最高裁判所が公正に裁くことが出来るであろうか、ということが今後の焦点であろう。
すなわち今、最高検が大阪地裁特捜部の検事を取り調べているように、いわゆる身内が身内を裁く構図と相似形である。小沢氏側の特別抗告に対して最高裁は東京第五検察審査会の強制起訴の手続きを公正に憲法第３１条（何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。）の適正手続きの規定に照らして裁けるであろうか、国民はしっかり見ていく必要がある。
ところで先般東京で「１０・２４検察・検審を糾弾する」デモが行われたと伝えられるが、このことは国民が既に検察審査会の在り方に疑念を抱いている現れである。最高裁判所の裁判官は最高検察庁と同じように保身の目で見られないように、検察審査会法、施行令ともども検察審査会（準司法機関）の在り方自体を審理してほしいものである。また下記終段のホームページには抗議者に対する東京第５検察審査会の対応内容と関連リンク「抗議文と質問状」が掲載されているが、関連リンクの抗議と質問状の内容は尤もであり、その回答内容は国民が一様に知りたいと思っているはずである。
また東京第五検察審査会は今回の強制起訴議決文の最後で「国民」の名の下に裁判所で無罪か有罪か白黒をつけてもら制度とまで断言しているからには、先ずは全国民に強制起訴の議決が為された経緯を漏れなく公開すべきである。仮にそれができなければ最高検に続き検察審査会事務局の人事権をもつ最高裁までもが国民から不信を抱かれ兼ねない瀬戸際に立たされているよに思われる。
http://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/7738d459a4132ecc6b2b2a4e4747226f
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