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➊米国には輸出競争力のある工業製品がない。そのため、巨額の農業補助金を使って農産物の輸出を行ってきたが、EUも農業補助金で自国農業の保護に成功し、米国の貿易収支は破産から立ち直れない。そこに金融収支が破綻した。米国に残された輸出ターゲットは東南アジアと中央アジアである。
➋クリントンは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を拡大工作し中国を牽制して東南アジアを輸出市場として開放させる画策をしてきた。春のハノイAPECにクリントンが岡田を引き連れて乗り込み、中国の南シナ海諸島の領有問題を煽ってTPPへの勧誘をおこなった。
➌しかし7月1日に中台東南アジア6ケ国自由貿易圏が成立し、台湾をも同盟から失った。韓国も中国と東南アジアの巨大市場を失う危機感から中国傾斜を強めている。
➍TPP参加は、米国・コロンビア・チリ・シンガポール・ベトナムである。しかし、チリとシンガポールは親中国である。
➎TPPは、農産物輸出で稼いだ外貨で工業製品を輸入したい国と、農業切捨てでも工業製品を輸出したい国の寄せ集めである。そのために農業補助金を認め、関税は例外なしに完全撤廃をTPPの綱領としている。
➏月末にハノイで開かれるAPECにクリントンが欠席する。クリントンの予定がつかなかったと説明されているが、中国による南シナ海諸島領有問題棚上げ表明が大義を喪失させ、TPP参加国の少なさが牽制力を削いでいるためであろう。
➐米国は、コロンビア、チリ、シンガポール、ベトナムしか参加していないTPPの抜本的な強化のために、カンボジア、マレーシア、パプアニューギニア、ニュージーランド、オーストラリアの勧誘を優先したが、米国の巨額農業補助金(輸出奨励金)を納得させることができるのか?
➑直前に行われるクリントン・前原ハワイ会談はクリントンの代理としてハノイに乗り込む前原へのブリーフィングである。前原はGDPの1.5%しかない農業の保護関税が工業製品の輸出を著しく妨げているとし、国を守る基本である食料自給率を犠牲にする男である。
➒小泉純一郎はブッシュの愛犬ポチを演じた喜劇俳優であったが、前原誠司はクリントンの青年将校である。愛犬ポチ(小泉)が日本を狂わせ、後を継いだ青年将校(前原)が日本を国際的孤立させアジアを軍拡競争へ駆り立てる。日本は職場を失い、食糧自給もできなくなくなり破滅する。
➓一方、加盟国間の投資活動を具体化し、工業製品の分業を調整し、農業は最低限の自給率を維持する補助金を認める方向にある中台東南アジア自由貿易圏は共存への道への可能性がある。
(参照)【クリントン米国務長官:APEC欠席を正式発表(共同)】
http://mainichi.jp/select/world/america/news/20101024k0000m030033000c.html
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