http://www.asyura2.com/10/senkyo98/msg/107.html
Tweet |
大阪地検特捜部による証拠改ざん事件で、最高検が犯人隠避罪で前特捜部長と元副部長を起訴した。
最高検は先に証拠隠滅罪で元主任検事を起訴している。エリート集団とされてきた特捜部が裁かれる異常事態となった。
一体、大阪地検で何が行われていたのか。検察再生に向けて、公判ですべてを明らかにしてほしい。
最高検によると、元主任検事は証拠を故意に書き換え、その旨前部長らに伝えたが、過失で処理するよう指示されたと供述している。
ところが、2人は「過失と聞いており、隠蔽(いんぺい)を指示したこともない」と起訴内容を全面否認している。
前部長は周辺に、最高検が描いた筋書きに沿って事態が進んでいるとも語っているという。
どちらの言い分が本当なのか。元主任検事や同僚検事の供述調書以外に決定的な証拠は乏しく、公判での立証を危ぶむ声さえ出ている。
だが、真実は一つしかない。3人はもとより関係者は良心に従い、公判で知っていることを語るべきだ。
今回の事件を機に特捜不要論も出ているが、確かに証拠の扱い一つを見ても組織におごりや甘え、緩みがあったことは間違いあるまい。
改ざんが過失だろうと、故意だろうと、証拠に手を加えることなど絶対にあってはならない。
ところが、その重大な事実が検事正や次席検事らにどう伝えられ、どんな指示がなされたのかさえ、いまだ明確になっていないのだ。
検察同士で責任のなすりあいをしていると感じる国民は多いはずだ。当時の幹部の処分は当然だが、それで幕引きは許されない。事実関係を明らかにする責任が検察にはある。
自ら想定した筋書きに沿って事件を組み立てていく捜査手法の危うさも今回、浮き彫りになった。
検察OBの一部からは捜査能力の低下を嘆く声も聞かれる。だが、検察の取り調べを受けた体験者の証言を聞くにつけ、過去に冤罪(えんざい)はなかったのだろうかとの疑問もわく。
検察が時に強引な取り調べに至ってしまう責任の一端は裁判所側にもある、との指摘は少なくない。
日本の刑事裁判では起訴されると99・9%は有罪になる。
起訴の段階で、無罪になる可能性があるものを除外するためともされるが、裁判所が被告側よりも検察を信頼し、その主張通りに事実認定をしてきた面は見逃せない。
裁く側も真摯(しんし)な姿勢で過去を振り返り、教訓をくみ取ってほしい。
「推定無罪の原則」がありながら逮捕、起訴の段階で犯人のように報道してきたメディアの責任も問われている。自戒しなければならない。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/256496_all.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK98掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。