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日本のTPP参加の可否(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/991.html
投稿者 判官びいき 日時 2010 年 10 月 23 日 09:28:15: wiJQFJOyM8OJo
 

http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/
奄美大島で豪雨被害が出ています。地球規模で北緯30度辺りに流れる風、これがヒマラヤに衝突して南に進路を変え、南シナ海や東シナ海の温かい水蒸気を含んだ空気を日本に運ぶため、日本は世界的に見て雨が多いそうです。今年は海水温が高く、この風が秋雨前線を発達させる。今年の異常気象の残滓ですが、継続して降り続く豪雨、この災害に対する備えは各自治体でも出来ていないはずです。災害復旧に力を入れるしか、現状手がないのでしょうね。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の参加に、菅首相が参加の意思を示し、国内に波紋が広がっています。TPPは域内の関税を99%撤廃、現在9カ国が協議への参加を表明しており、APECまでに日本が参加の意思を表明するか?そこに焦点が当たります。しかし国内では産業界と農業団体が激しく対立、永田町でも菅氏の側と小沢派との対立、という面を浮き彫りにしています。

農水省が4兆円の農業生産減少を、経産省が輸出額が8兆円増を訴え、これを受けて内閣府がGDPを2.5〜3.4兆円押し上げる、と試算しました。逆に参加しない場合、10年後に生産が21兆円弱下がり、GDPを1.53%押し下げる、とも。米国、豪州が交渉に名を連ねますので、TPPの経済規模も大きくなりますが、逆に米国の意図を読み解くと、参加の可否について判断が可能となります。

最初に、TPPに中国は参加し難い。レアアースなど、国家統制で動く中国は経済を武器に外交も展開する、これが国策です。関税障壁撤廃、自由貿易は馴染み難い。それは産業界の統制の箍が外れることを意味し、国家の弱体化を引き起こします。また米国は1次産業の輸出で稼げる。工業品はグローバル展開する企業が、統一的に価格設定することが多く、関税障壁が低い方がいい。

また中国製品が多い現状からの脱却、も可能です。豪州の資源を安く獲得できる、という点もメリット。国内産業が斜陽な中でも、TPP参加には比較的合意を得易い環境が整っています。翻って日本はこれと逆。1次産業の衰退を招き、工業品は汎用品の輸出が多く、国家戦略として市場シェアを抑える努力がないため、安値競争に巻き込まれるのみ。

だから競争力確保としてのTPPに期待が高まりますが、凹む市場への配慮が足りないと、国内産業に打撃となります。日本が作るものは、諸外国でも作れる。付加価値を載せようと、必要性は顧客が洗濯するものであり、3Dテレビでも目覚しい成果が得られないように、日本のマーケティング力は最近パッとしません。関税撤廃がなければ苦しいですが、あっても苦しいのが日本の産業界の構造的な問題です。

ここにメスを入れず、TPPに参加すれば1次産業への打撃が、国力低下という深刻な問題を招きます。食料自給率も、最近では決して日本は低くないとの算出もありますが、従事者の高齢化など深刻な問題を抱え、収益をもたらす仕組み作りが欠けた中、輸出を招き入れれば壊滅的打撃を受けることでしょう。

菅氏は産業界への目配せを滲ませますが、産業界のビジネスモデルが現状の、どの国でも作れる汎用品に付加価値を載せる、という形であり続ける限り、TPPの参加にはハードルも高くなります。研究開発費が冒険をしない、小手先に留まる以上、この国は徹底的なコストダウンを図る以外、生き残れない。

最も変えるべきは、企業経営者のマインド、安定・安全志向をとるのがベスト、という思想です。米国のように世界標準をとる、ぐらいの先進性を見せない限り、これがただの政局になり、国策でどう将来像を描くか?は一向に議論されないまま動いていくことになるのでしょうね。
 

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コメント
 
01. 2010年10月23日 10:58:58: EszHBBNJY2
現状の日本経済を見てTPP参加は庶民の生活にも大きくプラスに働く、
もちろん産業界にも、雇用にも、賃金にもプラス。

>>凹む市場への配慮が足りないと、国内産業に打撃となります。

おっしゃるとおりです。ここに手当てをしないと(お金という意味だけでなく知恵を出さないと)小泉竹中時代の規制緩和の二の舞となります。

>>TPPに参加すれば1次産業への打撃が、国力低下という深刻な問題を招きます。食料自給率も、最近では決して日本は低くないとの算出もありますが、従事者の高齢化など深刻な問題を抱え、収益をもたらす仕組み作りが欠けた中、輸出を招き入れ
>>壊滅的打撃を受けることでしょう。

食料自給率算出は金額ベースと数量ベースとあり、そのつど官僚が使い分けていますので注意。
従事者の高齢化は問題で、正直兼業農家は集約して大規模農家にがんばってもらうしかありません。それしか収益をもたらす方法を思いつきません。

極論として、数%の農家を守るために大多数の国民の生活を犠牲にできないと思います。数%の農家の多くは兼業農家で、一次産業に大きく貢献しているとは思えません。そこに必要以上の補助金投入で穀物などの商品価格を高値維持させている現状は、国民にとって大きな不幸です。

小沢氏がTPPに反対しているとは思えません。小沢派グループはTPPに反対している報道を見ますが、TPP自体に反対しているのではなく、一次産業への手当てを先にすることを目的に反対しているのではないのでしょうか?
ただ、マニフェストにもあった、戸別補償は良い政策とは思えませんが。


02. 2010年10月23日 11:22:47: EHMLUgH7Ic
こういう投稿は経済板へどうぞ。
むつかしすぎて一般大衆にはきつい。w

03. ワカサギ 2010年10月26日 11:56:25: ten2DDTng.19M : Ekaf63JjaA
TPPの締結は農業問題も大切ですが、人の移動や投資が自由になることのほうがより重大である。アメリカのギャンブル投資家によって、日本は壊滅的打撃を受けるかもしれない。日本郵政の株も自由に?購入され、350兆円の資産も自由にされるかもしれない。現在でも日本企業の株式30%近くは、海外投資家が持っており、企業業績に関係なく株価が上下し、株主重視配当で企業利益がより多く流出している。
白人以外は人間と思わず、戦争好きで5300兆円?の債務を持つアメリカは、日本が金持ちでなくなったら、何をするか解らない。

04. 2010年11月18日 09:43:52: TfXplBPApY
 TPPで得をするのは、車などの大企業だけですよ。農業の手当をするといったって、耕作面積が1000倍ほども違う、オーストラリアやアメリカに勝てる訳がない。日本の地形では、農地転売などの、個人的な問題だけでなく、農地の集約化も容易くは進まない。これは制度の問題ではない。
 新党日本の田中康夫さんが分かり易い、目からウロコの解説をしています。TPPは日本の放送、公共投資まで米国が介入し、安くなってものが買えない、賃金の低下を招く、アメリカ隷属化をさらに押し進める売国協定。
 得をするのは、ほんの一部の日本人と、アメリカ、利権探しの役人、御用商人、御用ジャーナリスト、御用経済学者ぐらいでしょうか?
 ニコニコ顔で、同盟関係とか対等とか言って来る時の、アメリカ人には気をつけたほうがいいです。日本の資産を吸い上げるつもりです。これはビジネスの経験からも分かります。下心がある時のアメリカ人は驚くほどお人好しに見える。
 結局は「世紀の菅無能内閣」の足元を見られているのです。この政権は早く終りにしないと日本は終わりです。

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