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菅直人政権は10月21日、柳田稔法相が設置する第三者機関「検察のあり方検討会議」で大阪・名古屋特捜部を存続するか、廃止するかを検討する方針を固めたという。読売新聞10月22付け朝刊が1面で伝えている。しかし、存続するか、廃止するかとは、生温い。すでに数多くの冤罪被害者の存在が、取り沙汰されている以上、「検討会議」で検討などとのんびりした議論を行う暇はない。
冤罪の可能性大の受刑者を速やかに見つけて、釈放すべきである。それでなくても、無罪を叫んでいた死刑囚を有無も言わせず処刑したケースが何件かあるという話もある。さらに東京地検特捜部も思い切って廃止した方がよい。というのは、この特別機関が、連合国軍最高司令部(GHQ)による日本占領中にGHQの意向を受けて設置され、隠匿物資摘発に威力を発揮したある意味で「占領政策の残滓」であるからである。
しかも、戦後65年を経過しているにもかかわらず、駐日アメリカ大使館内には、「日本管理委員会」なる機関が存続しており、ことあるごとに日本政府に対して強圧的にさまざまな要求を突きつけてきていると聞く。この要求のなかには、アメリカ政府や米財閥デイビッド・ロックフェラーなど私人からの要請なども含まれて、都合の悪い日本の政治家や財界人らを強制捜査により逮捕・起訴・有罪判決・刑務所送りにして、拘禁してしまうケースも含まれているようである。
被害者たちは、これを「国策捜査」と呼んでいる。鈴木宗男元北海道・沖縄開発庁長官、小沢一郎元代表らが、その代表例である。東京地検特捜部は、いわば駐日アメリカ大使館内「日本管理委員会」の下請け機関の機能、役割を果たし続けている。特捜検事のなかには、若い時代に外務省に出向して、在米日本大使館(ワシントン)に一等書記官として派遣されて、アメリカの政財界人やCIA要人らと誼を交わし、人脈を築いてくる。
たとえば、東京地検特捜部の佐久間達哉前部長(現在、大津地方検察庁検事正、創価学会との関係も濃密)1980年代に駐米日本大使館にいたことは有名である。小沢一郎元代表の政治資金管理団体「陸山会」に対する「国策捜査」を指揮した。この佐久間検事こそ、「国策捜査」の創始者だそうである。
ちなみに、佐久間検事が駐米日本大使館在勤中の駐米大使は、大河原良雄大使であった。中曽根康弘元首相とは大東亜戦争当時から戦友、駐米大使だったころの首相が、中曽根元首相であり、対米外交に二人三脚で貢献した。退任後、中曽根元首相が設立した「財団法人世界平和研究所」(防衛庁、現在の防衛省所管)の理事長に就任した。いまは中曽根元首相は、名誉会長を、読売新聞グループの渡辺恒雄会長は、ブレーンを務めている。
というわけで、国民は、この際、駐日アメリカ大使館内「日本管理委員会」の下請け機関であるそ東京地検特捜部の正体に気づくべきであり、その廃止を求める必要がある。同時に、東京地検特捜部の「国策捜査」に批判の目を向けなくてはならない。つまり、一見、正義の味方のように見える東京地検特捜部にも疑惑の目を持って臨まなくてはならない。
序に言うならば、東京地検特捜部に強制捜査され逮捕、起訴されたからといって、容疑者や被告人、さらには受刑者に対して、マスメディアが、さんざん悪意を持って、極悪人扱いする加熱報道しているとき、これにも惑わされてはならないということである。現在のマスメディアは、第4の権力と持ち上げられながら、実は、国家権力の一翼を担い、その尻馬に乗って大騒ぎしている。
マスメディアが、いかに「権力の走狗」に成り下がっているか実例の1つが、10月21日、如実に現れた。菅直人政権が「元TBSキャスターでフリージャーナリストの下村健一氏(50)を広報担当の内閣審議官に任命することを決め、22日に発令する」と報道各社が22日報道した。若い時代、菅首相の選挙運動を手伝った経験があるという。
下村健一氏といえば、TBSテレビ『みのもんたのサタデーずばッと』の「ずばッとリポート」取材キャスターを担当、司会の「みのもんた」さんが不在のときは、代理司会を務めていた。東京都立立川高等学校を経て、東大法学部政治コース卒業後の1985年にTBSに一般職採用として入社し、報道局アナウンス班に配属された。
アナウンサー・ニュースキャスター・リポーター・ニューヨーク特派員として活動し、1993年男性のテレビマンとしては業界初の育児休暇を取得して話題を呼んだ。1999年よりフリーランスとして活動していた。しかし、TBSテレビ『みのもんたのサタデーずばッと』の「ずばッとリポート」取材キャスターとして、歴代政権に対して、その都度、辛口のコメントや批判をしていたのに、一転して、政権のPR担当に就任とは、「これ如何に」である。「ミイラ取りがミイラ」になった感が強い。TBSテレビ『みのもんたのサタデーずばッと』そのものが、政権との八百長番組と疑われても仕方がないであろう。
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