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れんだいこのカンテラ時評830 れんだいこ 2010/10/21 22:02
【政局を好み政治を疎かにした粗脳の行く末考】
2010.10月現在の菅政権下の政治を見て、いやましに見えてきたことを書きつけておく。菅首相、仙石官房長官、その他云わずもがなの前原、岡田らは、長い議員生活で政局遊泳術を身につけてきたが、肝心の政治能力を学び損なっているのではなかろうか。そのツケが今一挙に噴出しているのではなかろうか。政治の矢面に立ってみて、外交も内政も結局は自公政治の延長でしか事を処理できない。スッタモンダの挙句必ずそうなる。これは何を意味しているのだろうか。
鳩山政権以来、事業仕訳で悦に浸っているが、内政上の細かなことを論い予算削減する他方で軍事防衛費予算はズルズルと水増しされている。何の事はない、節約した分を軍事防衛費予算に貢いでいるに過ぎない。結局何をやってんだと云うことになろう。これが悲願の政権交代を実現した民主党政権の生の政治能力と云うことになる。
れんだいこには対極的にかっての田中派の凄さが見えてくる。田中派は「田中軍団」と形容され、実に「量的にも質的にも最強の政治集団、政策研究、相互扶助、家族主義的な絆を持つ同志的結合」を誇り、「政治の総合病院」と号していた。この結束を「金権力」によったなどとみなすのは皮相的というより児戯的であろうが、当時のマスコミメディアは、ロッキード事件で田中逮捕後も七日会が結束し続け、田中派の結束が崩れなかったことに対し、「金権つながり」と云う下衆の勘繰りから叩き続けた。
真実はこうであろう。角栄本人が、「派閥とは何か」と訊かれて次のように答えている。「僕達のグループは昔から、ずっと本流にいて、いろいろなタイプの人が全部いるんだ」、「各省の大臣を、2、3回やったのがたくさんいる。例えば、防衛の問題なら誰だと云われたら江崎君、金丸君、山下君、今の大村防衛庁長官とくる。直ぐ間に合うんだなぁ」、「僕のグループは総合病院みたいなもんだ、眼が潰れたといっても、目医者にだけ行ってはダメなんだ。眼が潰れるということは、糖尿病かも知れない。血糖値が3百あるか4百あるかも知れないし、糖尿病ならすぐ肝臓は心臓はどうだとピシャリとやらなければならない。うちは総合病院だから、良い医者が集まっています」(「週間朝日」56.6.19日号)。
西村英一は、「そりゃ、あの男が、いざ何かやろうと云う時、仕事ができるようにしておいてやるためだ。それ以外にはない」と述べている。木村武雄氏は、「(なぜ田中の周りに我々がこうしてたくさん集まっているかというと)みんなカネだというておるが、カネばかりではないぞ。なぁ、田中にはカネ以外の何かがある」と述べている。他にも、「(なぜ田中派だけが増えつづけるのかとの問いに対して)田中先生の魅力です。具体的には抜群の決断力と実行力。スケールの大きさ、頭のよさ、人情のこまやかさ、どれ一つとっても、田中先生の右に出る人はいないからです。それに、仲間達が多士済済ですしね」というコメントが残されている。
興味深いことに、田中軍団には、旧帝大卒、官僚経験者が極端に少ないというかいない。その意味では、旧帝大卒が牛耳っていた政界構造に風穴を開けつつ新風を吹き込みつつあったことが判明する。この流れに有能と判断された官僚出身者、例えば山下元利、小長啓一、後藤田正晴、鳩山邦夫などを組み入れようとしていたことになる。この観点から考察されることは面白いと思うが、さほど為されていない。
近視眼的「田中角栄諸悪の元凶観」から一度離れて遠望すれば田中派の凄さが見えてくるのではなかろうか。田中派はまず政策集団として形成されている。個々の議員の政治能力を磨き議員立法を生みだすよう指導されていた。その政策を実行する為の頂点として権力闘争を闘い抜いた。ポスト佐藤の後継が約束されていた福田派を抑えて政権奪取に成功した。政権掌握後は約束通りに果敢にマニュフェストを履行実施した。その手始めが日中国交回復交渉であった。
政治の質で云えば、ストレートに公約を守る表裏のない良質政治を目指していたことになる。これを思えば、最近の政権交代以来の民主党政権のマニュフェストからの逃げまくりほど劣質の政治はあるまい。鳩山―菅政権は、有料高速道路の無料化マニュフェストのように景気浮揚策に繋がるものにつき、修正でも良いのに実施すること自体を「上から忌避」している。反対に財政悪化によりいずれ増税に繋がるような子供手当マニュフェストについては実施している。例の勢力の差し金ではなかろうか。
もとへ。そういう田中角栄政治の後継が小沢派であり、2010.10月現在も政治及び政局の目玉になっている。よくぞ風雪耐えて生き延びてきていることよと思う。かの時も今もマスコミメディアは、この流れを指弾し続けている。この系の御用評論家は掃いて捨てるほど居る。新聞、テレビ、雑誌に跋扈し続けている。思うに連中の虚報が逆に弾劾される日もそう遠くないであろう。これを論証するのは難しいが、世界が刻々変化しつつあり風向きが変わりつつあるからである。
菅政権下の政治を見て思うことは、菅首相及びその一派が政治の「良き師」を持たなかったと云うことであろう。「良き師」を持たぬままズルズルと議員生活を続け、念願の政権取りに成功し、いざ事に臨むや腰砕けしていると云うことになる。しかも、政権交代に小沢どんの働きが顕著だと云うのに、政権取ったら手のひらを返して用済みにせんとしている。日本政治の良心とも云える小沢派をそのように待遇して我が世の春を迎えたとして所詮ろくなことにはなるまい。数年後、誰も見向きもしない残骸を晒すだけになろう。
2004.1.29日再編集、2010.10.21日再編集 れんだいこ拝
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