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検察審査会(検審)の議決で強制起訴される民主党の小沢一郎元代表(68)に対し、検察官役となる指定弁護士3人の選定が進んでいる。弁護士といっても権限は大きく容疑者を事情聴取し、関係先の家宅捜索もできる。そこで、最大の関心となりそうなのが、小沢氏の私邸だ。東京地検特捜部ですら見送ったこの小沢邸に、指定弁護士は迫るのか−。
東京・深沢にある小沢邸。敷地面積は490坪という広大さ。それを高い木々と有刺鉄線が囲み、中に住居棟、母屋、応接棟が連なる。総工費13億円とも噂される大豪邸だ。
東京地検の捜査では、政治資金団体「陸山会」の代表者である小沢氏が2004年10月、陸山会名義で東京都世田谷区の土地を代金約3億4000万円で取得。その原資などに小沢氏個人の4億円があてられたとされる。
小沢氏も今年1月16日の党大会で「個人の資金」と明言。この頃、保管場所について、小沢氏側弁護士が「小沢氏の自宅に置いてあった」と説明した−との報道があったために、永田町では「母屋に大金庫でもあるのか」などと小沢氏の自宅がクローズアップされた。後に小沢氏側は保管場所について「事務所の金庫」に変更した。
かつて小沢氏が師とあおいだ故・金丸信元自民党副総裁は、自身の脱税事件で家宅捜索を受けた。そんな過去を想起させる。
■本気で追い込むなら…
問題なのは、特捜部でさえ見送った小沢邸の家宅捜索が行われるのかということ。
「検察の証拠調べが不十分で、かつ自宅に、より重要な証拠があると判断するに足る相当の事由があると判断すれば、自宅に踏み込むこともやぶさかではありません」
こう話すのは、「明石花火大会歩道橋事故」(01年7月)に関する事件で、検察官役の指定弁護士を務めた安原浩弁護士。
安原氏は他の2人の指定弁護士とともに、業務上過失致死罪で起訴され、不起訴となった元明石署副所長を再度事情聴取。職責による強制起訴にこぎつけた人物だ。
小沢氏のケースについて、安原氏は「(家宅捜索の)是非は軽々に判断できない」と前置きした上で、こう解説する。
「指定弁護人は、検察が集めた証拠や調書をすべて引き継ぎます。私のところには段ボール箱で19箱の資料が送られてきました。仮に、彼ら(検察)と見方を異にする場合があれば、容疑者に事情聴取を要請したり、家宅捜索を行うことになります。検察官役として有罪を立証する責務を負う以上、被疑者が大物議員であろうとも、自宅への家宅捜索を回避する理由にはなりません」
また、刑法が専門の板倉宏・日本大学名誉教授は、「通常の業務を抱える弁護士が検察官として立件を目指す以上、検察を上回る踏み込んだ捜索を行うべき」と話す。
「小沢氏の事件を担当した東京地検特捜部では、複数の選任検事が何時間もかけて膨大な資料や供述を紐解いたにもかかわらず、起訴を断念した。それを超えて小沢氏を追いつめるには、特捜部すら踏み込むことをしなかった私邸への家宅捜索も当然検討されるべき。要員の問題もありますが、本気で有罪に追い込むのなら、(私邸への家宅捜索を)断行する必要もあるでしょう」
一方、慎重な捜査を求める声もある。
『検察審査会の午後』(新潮社)の著者で作家の佐野洋氏は、「検審が手持ちの資料をもとに判断し、指定弁護人も検察に代わって裁判を請け負う以上、同じ条件(=捜査資料)で公判を進めるのがフェア。新たな証拠や供述が出てこないと公判を維持できないのなら、初めから今回の強制起訴はその意味を失っている」と指摘する。
小沢邸の家宅捜索については小沢氏周辺の中にも危惧する声が出ており、側近議員の1人がその可能性について小沢氏に進言したところ、小沢氏は「何もない。何も出ないから困らない」と語ったという。
法曹史上最大級の注目を集める指定弁護士3人は、今週中にも東京地裁から発表される。
■指定弁護士 検察が不起訴処分にした容疑者について、市民でつくる検察審査会の審査員11人中8人以上が2回続けて起訴すべきと議決した後、裁判所が検察官役として指定する。改正検察審査会法(09年施行)に基づき、容疑者を強制的に起訴し、立証する職責を負う。3人の弁護士は、事件を審理する地方裁判所がある都道府県の弁護士会が推薦し、承諾した後に地裁が任命。検察が押収した証拠や資料、供述のすべてを引き継ぎ、補充捜査として被告人の事情聴取や強制捜査を行う権限を持つ。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101021/plt1010211627003-n1.htm
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